エレミヤ書 11

破られた契約 1 主からエレミヤに臨んだ言葉。 2 「この契約の言葉を聞け。それをユダの人、エルサレムの住民に告げよ。 3 彼らに向かって言え。イスラエルの神、主はこう言われる。この契約の言葉に聞き従わない者は呪われる。 4 これらの言葉はわたしがあなたたちの先祖を、鉄の炉であるエジプトの地から導き出したとき、命令として与えたものである。わたしは言った。わたしの声に聞き従い、あなたたちに命じるところをすべて行えば、あなたたちはわたしの民となり、わたしはあなたたちの神となる。 5 それは、わたしがあなたたちの先祖に誓った誓いを果たし、今日見るように、乳と蜜の流れる地を彼らに与えるためであった。」わたしは答えて言った。「アーメン、主よ」と。 6 主はわたしに言われた。「ユダの町々とエルサレムの通りで、これらの言葉をすべて呼ばわって言え。この契約の言葉を聞き、これを行え。 7 わたしは、あなたたちの先祖をエジプトの地から導き上ったとき、彼らに厳しく戒め、また今日に至るまで、繰り返し戒めて、わたしの声に聞き従え、と言ってきた。 8 しかし、彼らはわたしに耳を傾けず、聞き従わず、おのおのその悪い心のかたくなさのままに歩んだ。今、わたしは、この契約の言葉をことごとく彼らの上に臨ませる。それを行うことを命じたが、彼らが行わなかったからだ。」 9 主はわたしに言われた。「ユダの人とエルサレムの住民が共謀しているのが見える。 10 彼らは昔、先祖が犯した罪に戻り、わたしの言葉に聞き従うことを拒み、他の神々に従ってそれらを礼拝している。こうしてイスラエルの家とユダの家は、わたしが彼らの先祖と結んだ契約を破った。」 11 それゆえ、主はこう言われる。「見よ、わたしは彼らに災いをくだす。彼らはこれを逃れることはできない。わたしに助けを求めて叫んでも、わたしはそれを聞き入れない。 12 ユダの町々とエルサレムの住民は、彼らが香をたいていた神々のところに行って助けを求めるが、災いがふりかかるとき、神々は彼らを救うことができない。 13 ユダよ、お前の町の数ほど神々があり、お前たちはエルサレムの通りの数ほど、恥ずべきものへの祭壇とバアルに香をたくための祭壇を設けた。 14 あなたは、この民のために祈ってはならない。彼らのために嘆きと祈りの声をあげてはならない。災いのゆえに、彼らがわたしを呼び求めてもわたしは聞き入れない。」 15 わたしの家で/わたしの愛する者はどうなったのか。多くの者が悪だくみを行い/献げ物の肉を彼女から取り上げている。あなたに災いがふりかかるとき、むしろ喜べ。 16 主はあなたを、美しい実の豊かになる/緑のオリーブと呼ばれた。大いなる騒乱の物音がするとき/火がそれを包み、その枝を損なう。 17 あなたを植えられた万軍の主は、あなたについて災いを宣言される。それは、イスラエルの家とユダの家が悪を行い、バアルに香をたいてわたしを怒らせたからだ。 エレミヤの訴え 18 主が知らせてくださったので/わたしは知った。彼らが何をしているのか見せてくださった。 19 わたしは、飼いならされた小羊が/屠り場に引かれて行くように、何も知らなかった。彼らはわたしに対して悪だくみをしていた。「木をその実の盛りに滅ぼし/生ける者の地から絶とう。彼の名が再び口にされることはない。」 20 万軍の主よ/人のはらわたと心を究め/正義をもって裁かれる主よ。わたしに見させてください/あなたが彼らに復讐されるのを。わたしは訴えをあなたに打ち明け/お任せします。 21 それゆえ、主はこう言われる。アナトトの人々はあなたの命をねらい/「主の名によって預言するな/我々の手にかかって死にたくなければ」と言う。 22 それゆえ、万軍の主はこう言われる。「見よ、わたしは彼らに罰を下す。若者らは剣の餌食となり/息子、娘らは飢えて死ぬ。 23 ひとりも生き残る者はない。わたしはアナトトの人々に災いをくだす。それは報復の年だ。」 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/11-c57df303afad0c4af641971482730fc9.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 12

1 正しいのは、主よ、あなたです。それでも、わたしはあなたと争い/裁きについて論じたい。なぜ、神に逆らう者の道は栄え/欺く者は皆、安穏に過ごしているのですか。 2 あなたが彼らを植えられたので/彼らは根を張り/育って実を結んでいます。口先ではあなたに近く/腹ではあなたから遠いのです。 3 主よ、あなたはわたしをご存じです。わたしを見て、あなたに対するわたしの心を/究められたはずです。彼らを屠られる羊として引き出し/殺戮の日のために取り分けてください。 4 いつまで、この地は乾き/野の青草もすべて枯れたままなのか。そこに住む者らの悪が/鳥や獣を絶やしてしまった。まことに、彼らは言う。「神は我々の行く末を見てはおられない」と。 5 あなたが徒歩で行く者と競っても疲れるなら/どうして馬で行く者と争えようか。平穏な地でだけ、安んじていられるのなら/ヨルダンの森林ではどうするのか。 6 あなたの兄弟や父の家の人々/彼らでさえあなたを欺き/彼らでさえあなたの背後で徒党を組んでいる。彼らを信じるな/彼らが好意を示して話しかけても。 主の嗣業 7 わたしはわたしの家を捨て/わたしの嗣業を見放し/わたしの愛するものを敵の手に渡した。 8 わたしの嗣業はわたしに対して/森の中の獅子となり/わたしに向かってうなり声をあげる。わたしはそれを憎む。 9 わたしの嗣業はわたしにとって/猛禽がその上を舞っている/ハイエナのねぐらなのだろうか。野の獣よ、集まって餌を襲え。 10 多くの牧者がわたしのぶどう畑を滅ぼし/わたしの所有地を踏みにじった。わたしの喜びとする所有地を/打ち捨てられた荒れ野とし 11 それを打ち捨てられて嘆く地とした。それは打ち捨てられてわたしの前にある。大地はすべて打ち捨てられ/心にかける者もない。 12 荒れ野の裸の山に略奪する者が来る。主の剣はむさぼる/地の果てから果てまで。すべて肉なる者に平和はない。 13 麦を蒔いても、刈り取るのは茨でしかない。力を使い果たしても、効果はない。彼らは収穫がなくてうろたえる/主の怒りと憤りのゆえに。 14 主はこう言われる。「わたしが、わたしの民イスラエルに継がせた嗣業に手を触れる近隣の悪い民をすべて、彼らの地から抜き捨てる。また、ユダの家を彼らの間から抜き取る。 15 わたしは彼らを抜き取った後、再び彼らを憐れみ、そのひとりひとりをその嗣業に、その土地に帰らせる。 16 もしこれらの民が、かつてバアルによって誓うことをわたしの民に教えたように、わが名によって、『主は生きておられる』と誓うことを確かに学ぶならば、彼らはわたしの民の間に建てられる。 17 もし彼らが従わなければ、わたしはその民を必ず抜き捨てて、滅ぼす」と主は言われる。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/12-db4fda71aaee164e9fa045b522a5ca18.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 13

麻の帯とぶどう酒のかめ 1 主はわたしにこう言われる。「麻の帯を買い、それを腰に締めよ。水で洗ってはならない。」 2 わたしは主の言葉に従って、帯を買い、腰に締めた。 3 主の言葉が再びわたしに臨んだ。 4 「あなたが買って腰に締めたあの帯をはずし、立ってユーフラテスに行き、そこで帯を岩の裂け目に隠しなさい。」 5 そこで、わたしは主が命じられたように、ユーフラテスに行き、帯を隠した。 6 多くの月日がたった後、主はわたしに言われた。「立って、ユーフラテスに行き、かつて隠しておくように命じたあの帯を取り出しなさい。」 7 わたしはユーフラテスに行き、隠しておいた帯を探し出した。見よ、帯は腐り、全く役に立たなくなっていた。 8 主の言葉がわたしに臨んだ。 9 主はこう言われる。「このように、わたしはユダの傲慢とエルサレムの甚だしい傲慢を砕く。 10 この悪い民はわたしの言葉に聞き従うことを拒み、かたくなな心のままにふるまっている。また、彼らは他の神々に従って歩み、それに仕え、それにひれ伏している。彼らは全く役に立たないこの帯のようになった。 11 人が帯を腰にしっかり着けるように、わたしはイスラエルのすべての家とユダのすべての家をわたしの身にしっかりと着け、わたしの民とし、名声、栄誉、威光を示すものにしよう、と思った。しかし、彼らは聞き従わなかった」と主は言われる。 12 あなたは彼らにこの言葉を語りなさい。「イスラエルの神、主はこう言われる。かめにぶどう酒を満たすべきだ」と。すると、彼らはあなたに言うだろう。「かめにぶどう酒を満たすべきだということを我々が知らないとでも言うのか」と。 13 あなたは彼らに言いなさい。「主はこう言われる。見よ、わたしは、この国のすべての住民、ダビデの王座につくすべての王、祭司、預言者、およびエルサレムのすべての住民を酔いで満たす。 14 わたしは、人をその兄弟に、父と子を互いに、打ちつけて砕く。わたしは惜しまず、ためらわず、憐れまず、彼らを全く滅ぼす」と主は言われる。 15 聞け、耳を傾けよ、高ぶってはならない。主が語られる。 16 あなたたちの神、主に栄光を帰せよ/闇が襲わぬうちに/足が夕闇の山でつまずかぬうちに。光を望んでも、主はそれを死の陰とし/暗黒に変えられる。 17 あなたたちが聞かなければ/わたしの魂は隠れた所でその傲慢に泣く。涙が溢れ、わたしの目は涙を流す。主の群れが捕らえられて行くからだ。 王と太后 18 王と太后に言え。「身を低くして座れ。輝かしい冠は/あなたたちの頭から落ちた。」 19 ネゲブの町々は閉じられて開く者はなく/ユダはすべて捕囚となり/ことごとく連れ去られた。 20 目を上げて、北から襲う者を見よ。あなたにゆだねられた群れ/輝かしい羊の群れはどこにいるのか。 21 指導者として育てた人々が/あなたから失われるなら/あなたは何と言うつもりか。女が子を産むときのような苦しみが/必ずあなたをとらえるであろう。 22 あなたは心に問うであろう。「なぜ、このような事がわたしに起こるのか。」あなたの重い罪のゆえに/着物の裾は剥ぎ取られ、辱めを受ける。 罪の深さ 23 クシュ人は皮膚を/豹はまだらの皮を変ええようか。それなら、悪に馴らされたお前たちも/正しい者となりえよう。 24 わたしはお前たちを散らす/荒れ野の風に吹き飛ばされるもみ殻のように。 25 これがお前の運命/わたしが定めたお前の分である、と主は言われる。お前がわたしを忘れ/むなしいものに依り頼んだからだ。 26 わたし自身がお前の着物の裾を顔まで上げ/お前の恥はあらわになった。 […]

エレミヤ書 14

干ばつの災い 1 干ばつに見舞われたとき、主の言葉がエレミヤに臨んだ。 2 ユダは渇き、町々の城門は衰える。人々は地に伏して嘆き/エルサレムは叫びをあげる。 3 貴族は水を求めて、召し使いを送る。彼らが貯水池に来ても、水がないので/空の水がめを持ち/うろたえ、失望し、頭を覆って帰る。 4 地には雨が降らず/大地はひび割れる。農夫はうろたえ、頭を覆う。 5 青草がないので/野の雌鹿は子を産んでも捨てる。 6 草が生えないので/野ろばは裸の山の上に立ち/山犬のようにあえぎ、目はかすむ。 7 我々の罪が我々自身を告発しています。主よ、御名にふさわしく行ってください。我々の背信は大きく/あなたに対して罪を犯しました。 8 イスラエルの希望、苦難のときの救い主よ。なぜあなたは、この地に身を寄せている人/宿を求める旅人のようになっておられるのか。 9 なぜあなたは、とまどい/人を救いえない勇士のようになっておられるのか。主よ、あなたは我々の中におられます。我々は御名によって呼ばれています。我々を見捨てないでください。 10 主はこの民についてこう言われる。「彼らはさまようことを好み、足を慎もうとしない。」主は彼らを喜ばれず、今や、その罪に御心を留め、咎を罰せられる。 11 主はわたしに言われた。「この民のために祈り、幸いを求めてはならない。 12 彼らが断食しても、わたしは彼らの叫びを聞かない。彼らが焼き尽くす献げ物や穀物の献げ物をささげても、わたしは喜ばない。わたしは剣と、飢饉と、疫病によって、彼らを滅ぼし尽くす。」 13 わたしは言った。「わが主なる神よ、預言者たちは彼らに向かって言っています。『お前たちは剣を見ることはなく、飢饉がお前たちに臨むこともない。わたしは確かな平和を、このところでお前たちに与える』と。」 14 主はわたしに言われた。「預言者たちは、わたしの名において偽りの預言をしている。わたしは彼らを遣わしてはいない。彼らを任命したことも、彼らに言葉を託したこともない。彼らは偽りの幻、むなしい呪術、欺く心によってお前たちに預言しているのだ。」 15 それゆえ、主は預言者についてこう言われる。「彼らはわたしの名によって預言しているが、わたしは彼らを遣わしてはいない。彼らは剣も飢饉もこの国に臨むことはないと言っているが、これらの預言者自身が剣と飢饉によって滅びる。 16 彼らが預言を聞かせている民は、飢饉と剣に遭い、葬る者もなくエルサレムの巷に投げ捨てられる、彼らも、その妻、息子、娘もすべて。こうして、わたしは彼らの悪を、彼ら自身の上に注ぐ。」 17 あなたは彼らにこの言葉を語りなさい。「わたしの目は夜も昼も涙を流し/とどまることがない。娘なるわが民は破滅し/その傷はあまりにも重い。 18 野に出て見れば、見よ、剣に刺された者。町に入って見れば、見よ、飢えに苦しむ者。預言者も祭司も見知らぬ地にさまよって行く。」 19 あなたはユダを退けられたのか。シオンをいとわれるのか。なぜ、我々を打ち、いやしてはくださらないのか。平和を望んでも、幸いはなく/いやしのときを望んでも、見よ、恐怖のみ。 20 主よ、我々は自分たちの背きと/先祖の罪を知っています。あなたに対して、我々は過ちを犯しました。 21 我々を見捨てないでください。あなたの栄光の座を軽んじないでください。御名にふさわしく、我々と結んだ契約を心に留め/それを破らないでください。 22 国々の空しい神々の中に/雨を降らしうるものがあるでしょうか。天が雨を与えるでしょうか。我々の神、主よ。それをなしうるのはあなただけではありませんか。我々はあなたを待ち望みます。あなたこそ、すべてを成し遂げる方です。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/14-5e46896e0fcc91990a36458b260e8654.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 15

1 主はわたしに言われた。「たとえモーセとサムエルが執り成そうとしても、わたしはこの民を顧みない。わたしの前から彼らを追い出しなさい。 2 彼らがあなたに向かって、『どこへ行けばよいのか』と問うならば、彼らに答えて言いなさい。『主はこう言われる。疫病に定められた者は、疫病に/剣に定められた者は、剣に/飢えに定められた者は、飢えに/捕囚に定められた者は、捕囚に。』 3 わたしは彼らを四種のもので罰する、と主は言われる。剣が殺し、犬が引きずって行き、空の鳥と地の獣が餌食として滅ぼす。 4 わたしは地上のすべての国が、彼らを見て恐怖を抱くようにする。それはヒゼキヤの子ユダの王マナセがエルサレムでしたことのためである。」 5 エルサレムよ、誰がお前を憐れみ/誰がお前のために嘆くであろうか。誰が安否を問おうとして、立ち寄るであろうか。 6 お前はわたしを捨て、背いて行ったと/主は言われる。わたしは手を伸ばしてお前を滅ぼす。お前を憐れむことに疲れた。 7 わたしはこの地の町々の城門で/彼らを箕であおり、まき散らし/わが民の子らを奪い、滅ぼす。彼らがその道を改めないからだ。 8 やもめの数は海の砂よりも多くなった。わたしは白昼、荒らす者に若者の母を襲わせた。彼女はたちまち恐れとおののきに捕らえられ 9 七人の子の母はくずおれてあえぐ。太陽は日盛りに沈み/彼女はうろたえ、絶望する。わたしは敵の前で民の残りの者を剣に渡すと/主は言われる。 エレミヤの苦しみと神の支え 10 ああ、わたしは災いだ。わが母よ、どうしてわたしを産んだのか。国中でわたしは争いの絶えぬ男/いさかいの絶えぬ男とされている。わたしはだれの債権者になったことも/だれの債務者になったこともないのに/だれもがわたしを呪う。 11 主よ、わたしは敵対する者のためにも/幸いを願い/彼らに災いや苦しみの襲うとき/あなたに執り成しをしたではありませんか。 12 鉄は砕かれるだろうか/北からの鉄と青銅は。 13 わたしはお前の富と宝を/お前のあらゆる罪の報いとして/至るところで、敵の奪うにまかせる。 14 また、お前を敵の奴隷とし/お前の知らない国に行かせる。わたしの怒りによって火が点じられ/お前たちに対して燃え続ける。 15 あなたはご存じのはずです。主よ、わたしを思い起こし、わたしを顧み/わたしを迫害する者に復讐してください。いつまでも怒りを抑えて/わたしが取り去られるようなことが/ないようにしてください。わたしがあなたのゆえに/辱めに耐えているのを知ってください。 16 あなたの御言葉が見いだされたとき/わたしはそれをむさぼり食べました。あなたの御言葉は、わたしのものとなり/わたしの心は喜び躍りました。万軍の神、主よ。わたしはあなたの御名をもって/呼ばれている者です。 17 わたしは笑い戯れる者と共に座って楽しむことなく/御手に捕らえられ、独りで座っていました。あなたはわたしを憤りで満たされました。 18 なぜ、わたしの痛みはやむことなく/わたしの傷は重くて、いえないのですか。あなたはわたしを裏切り/当てにならない流れのようになられました。 19 それに対して、主はこう言われた。「あなたが帰ろうとするなら/わたしのもとに帰らせ/わたしの前に立たせよう。もし、あなたが軽率に言葉を吐かず/熟慮して語るなら/わたしはあなたを、わたしの口とする。あなたが彼らの所に帰るのではない。彼らこそあなたのもとに帰るのだ。 20 この民に対して/わたしはあなたを堅固な青銅の城壁とする。彼らはあなたに戦いを挑むが/勝つことはできない。わたしがあなたと共にいて助け/あなたを救い出す、と主は言われる。 21 わたしはあなたを悪人の手から救い出し/強暴な者の手から解き放つ。」 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/15-4e7e04ee72cb5ec729b1707f480d216e.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 16

預言者の孤独 1 主の言葉がわたしに臨んだ。 2 「あなたはこのところで妻をめとってはならない。息子や娘を得てはならない。」 3 このところで生まれる息子、娘、この地で彼らを産む母、彼らをもうけた父について、主はこう言われる。 4 「彼らは弱り果てて死ぬ。嘆く者も、葬る者もなく、土の肥やしとなる。彼らは剣と飢饉によって滅びる。その死体は空の鳥、野の獣の餌食となる。」 5 主はこう言われる。「あなたは弔いの家に入るな。嘆くために行くな。悲しみを表すな。わたしはこの民から、わたしの与えた平和も慈しみも憐れみも取り上げる」と主は言われる。 6 「身分の高い者も低い者もこの地で死に、彼らを葬る者はない。彼らのために嘆く者も、体を傷つける者も、髪をそり落とす者もない。 7 死者を悼む人を力づけるために、パンを裂く者もなく、死者の父や母を力づけるために、杯を与える者もない。 8 あなたは酒宴の家に入るな。彼らと共に座って、飲み食いしてはならない。」 9 万軍の主、イスラエルの神はこう言われる。「見よ、わたしはこのところから、お前たちの目の前から、お前たちが生きているかぎり、喜びの声、祝いの声、花婿の声、花嫁の声を絶えさせる。」 10 あなたが、この民にこれらの言葉をすべて告げるならば、彼らはあなたに、「なぜ主はこの大いなる災いをもたらす、と言って我々を脅かされるのか。我々は、どのような悪、どのような罪を我々の神、主に対して犯したのか」と言うであろう。 11 あなたは、彼らに答えるがよい。「お前たちの先祖がわたしを捨てたからだ」と主は言われる。「彼らは他の神々に従って歩み、それに仕え、ひれ伏し、わたしを捨て、わたしの律法を守らなかった。 12 お前たちは先祖よりも、更に重い悪を行った。おのおのそのかたくなで悪い心に従って歩み、わたしに聞き従わなかった。 13 わたしは、お前たちをこの地から、お前たちも先祖も知らなかった地へ追放する。お前たちは、そのところで昼も夜も他の神々に仕えるがよい。もはやわたしは、お前たちに恩恵をほどこさない。」 新しい出エジプト 14 見よ、このような日が来る、と主は言われる。人々はもう、「イスラエルの人々をエジプトから導き上られた主は生きておられる」と言わず、 15 「イスラエルの子らを、北の国、彼らが追いやられた国々から導き上られた主は生きておられる」と言うようになる。わたしは彼らを、わたしがその先祖に与えた土地に帰らせる。 16 見よ、わたしは多くの漁師を遣わして、彼らを釣り上げさせる、と主は言われる。その後、わたしは多くの狩人を遣わして、すべての山、すべての丘、岩の裂け目から、彼らを狩り出させる。 17 わたしの目は、彼らのすべての道に注がれている。彼らはわたしの前から身を隠すこともできず、その悪をわたしの目から隠すこともできない。 18 まず、わたしは彼らの罪と悪を二倍にして報いる。彼らがわたしの地を、憎むべきものの死体で汚し、わたしの嗣業を忌むべきもので満たしたからだ。 19 主よ、わたしの力、わたしの砦/苦難が襲うときの逃れ場よ。あなたのもとに/国々は地の果てから来て言うでしょう。「我々の先祖が自分のものとしたのは/偽りで、空しく、無益なものであった。 20 人間が神を造れようか。そのようなものが神であろうか」と。 21 それゆえ、わたしは彼らに知らせよう。今度こそ、わたしは知らせる/わたしの手、わたしの力強い業を。彼らはわたしの名が主であることを知る。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/16-b8962edc37c7da6c31aa274855679717.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 17

ユダの罪と罰 1 ユダの罪は/心の板に、祭壇の角に/鉄のペンで書きつけられ/ダイヤモンドのたがねで刻み込まれて 2 子孫に銘記させるものとなる。それらは彼らの祭壇であり、アシェラ像である。それらは、どの緑の木の下にも/高い丘、野の山の上にもある。 3 野から山に登る者よ。わたしはお前の富と宝を/お前の聖なる高台での罪のゆえに/至るところで、敵が奪うにまかせる。 4 わたしが継がせた嗣業をお前は失う。また、お前を敵の奴隷とし/お前の知らない国に行かせる。わたしの怒りによって火が点じられ/とこしえに燃え続ける。 主に信頼する人 5 主はこう言われる。呪われよ、人間に信頼し、肉なる者を頼みとし/その心が主を離れ去っている人は。 6 彼は荒れ地の裸の木。恵みの雨を見ることなく/人の住めない不毛の地/炎暑の荒れ野を住まいとする。 7 祝福されよ、主に信頼する人は。主がその人のよりどころとなられる。 8 彼は水のほとりに植えられた木。水路のほとりに根を張り/暑さが襲うのを見ることなく/その葉は青々としている。干ばつの年にも憂いがなく/実を結ぶことをやめない。 人間の心を知り尽くす神 9 人の心は何にもまして、とらえ難く病んでいる。誰がそれを知りえようか。 10 心を探り、そのはらわたを究めるのは/主なるわたしである。それぞれの道、業の結ぶ実に従って報いる。 11 しゃこが自分の産まなかった卵を集めるように/不正に富をなす者がいる。人生の半ばで、富は彼を見捨て/ついには、神を失った者となる。 12 栄光の御座、いにしえよりの天/我らの聖所、 13 イスラエルの希望である主よ。あなたを捨てる者は皆、辱めを受ける。あなたを離れ去る者は/地下に行く者として記される。生ける水の源である主を捨てたからだ。 エレミヤの嘆き 14 主よ、あなたがいやしてくださるなら/わたしはいやされます。あなたが救ってくださるなら/わたしは救われます。あなたをこそ、わたしはたたえます。 15 御覧ください。彼らはわたしに言います。「主の言葉はどこへ行ってしまったのか。それを実現させるがよい」と。 16 わたしは、災いが速やかに来るよう/あなたに求めたことはありません。痛手の日を望んだこともありません。あなたはよくご存じです。わたしの唇から出たことは/あなたの御前にあります。 17 わたしを滅ぼす者とならないでください。災いの日に、あなたこそわが避け所です。 18 わたしを迫害する者が辱めを受け/わたしは辱めを受けないようにしてください。彼らを恐れさせ/わたしを恐れさせないでください。災いの日を彼らに臨ませ/彼らをどこまでも打ち砕いてください。 安息日の順守 19 主はわたしにこう言われた。「行って、ユダの王たちが出入りする民の子らの門や、エルサレムのすべての門に立ち、 20 彼らに言うがよい。これらの門を入るユダの王たち、ユダのすべての者、エルサレムのすべての住民よ、主の言葉を聞け。 21 主はこう言われる。あなたたちは、慎んで、安息日に荷を運ばないようにしなさい。エルサレムのどの門からも持ち込んではならない。 22 また安息日に、荷をあなたたちの家から持ち出してはならない。どのような仕事もしてはならない。安息日を聖別しなさい。 23 それをわたしはあなたたちの先祖に命じたが、彼らは聞き従わず、耳を貸そうともしなかった。彼らはうなじを固くして、聞き従わず、諭しを受け入れようとしなかった。 24 主は言われる。もし、あなたたちがわたしに聞き従い、安息日にこの都の門から荷を持ち込まず、安息日を聖別し、その日には何の仕事もしないならば、 25 ダビデの王座に座る王たち、高官たち、すなわち車や馬に乗る王や高官、ユダの人々、エルサレムの住民が、常にこの都の門から入り、この都には、とこしえに人が住むであろう。 […]

エレミヤ書 18

陶工の手中にある粘土 1 主からエレミヤに臨んだ言葉。 2 「立って、陶工の家に下って行け。そこでわたしの言葉をあなたに聞かせよう。」 3 わたしは陶工の家に下って行った。彼はろくろを使って仕事をしていた。 4 陶工は粘土で一つの器を作っても、気に入らなければ自分の手で壊し、それを作り直すのであった。 5 そのとき主の言葉がわたしに臨んだ。 6 「イスラエルの家よ、この陶工がしたように、わたしもお前たちに対してなしえないと言うのか、と主は言われる。見よ、粘土が陶工の手の中にあるように、イスラエルの家よ、お前たちはわたしの手の中にある。 7 あるとき、わたしは一つの民や王国を断罪して、抜き、壊し、滅ぼすが、 8 もし、断罪したその民が、悪を悔いるならば、わたしはその民に災いをくだそうとしたことを思いとどまる。 9 またあるときは、一つの民や王国を建て、また植えると約束するが、 10 わたしの目に悪とされることを行い、わたしの声に聞き従わないなら、彼らに幸いを与えようとしたことを思い直す。」 11 今、ユダの人々とエルサレムの住民に言うがよい。「主はこう言われる。見よ、わたしはお前たちに災いを備え、災いを計画している。お前たちは皆、悪の道から立ち帰り、お前たちの道と行いを正せ。」 12 彼らは言った。「それは無駄です。我々は我々の思いどおりにし、おのおのかたくなな悪い心のままにふるまいたいのだから。」 13 それゆえ、主はこう言われる。「国々に尋ねて見よ。誰がこのようなことを聞いたであろうか。おとめイスラエルはおぞましいことをした。 14 シャダイの岩壁から/レバノンの雪が消え去るだろうか。遠くから流れる冷たい水が涸れることがあろうか。 15 しかし、わたしの民はわたしを忘れ/むなしいものに香をたいた。彼らは自分たちの道、昔からの道につまずき/整えられていない、不確かな道を歩んだ。 16 わたしは彼らの地を恐怖の的とし/いつまでも嘲られるものとする。通りかかる者は皆、おののき、頭を振る。 17 東風のように、わたしは彼らを敵の前に散らす。災いの日に/わたしは彼らに背を向け、顔を向けない。」 エレミヤに対する計略 18 彼らは言う。「我々はエレミヤに対して計略をめぐらそう。祭司から律法が、賢者から助言が、預言者から御言葉が失われることはない。舌をもって彼を打とう。彼の告げる言葉には全く耳を傾けまい。」 19 主よ、わたしに耳を傾け/わたしと争う者の声を聞いてください。 20 悪をもって善に報いてもよいでしょうか。彼らはわたしの命を奪おうとして/落とし穴を掘りました。御前にわたしが立ち、彼らをかばい/あなたの怒りをなだめようとしたことを/御心に留めてください。 21 彼らの子らを飢饉に遭わせ/彼らを剣に渡してください。妻は子を失い、やもめとなり/夫は殺戮され/若者は戦いで剣に打たれますように。 22 突然、彼らに一団の略奪者を/襲いかからせてください/彼らの家から叫ぶ声が聞こえるように。彼らはわたしを捕らえようと落とし穴を掘り/足もとに罠を仕掛けました。 23 主よ、あなたはご存じです/わたしを殺そうとする彼らの策略を。どうか彼らの悪を赦さず/罪を御前から消し去らないでください。彼らが御前に倒されるよう/御怒りのときに彼らをあしらってください。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/18-a6dffca1d28bc7848effc2dc96305425.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 19

砕かれた壺 1 主はこう言われる。「行って、陶工の壺を買い、民の長老と、長老格の祭司を幾人か連れて、 2 陶片の門を出たところにある、ベン・ヒノムの谷へ出て行き、そこでわたしがあなたに語る言葉を呼ばわって、 3 言うがいい。ユダの王たち、エルサレムの住民よ、主の言葉を聞け。イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。見よ、わたしは災いをこのところにもたらす。それを聞く者は耳鳴りがする。 4 それは彼らがわたしを捨て、このところを異教の地とし、そこで彼らも彼らの先祖もユダの王たちも知らなかった他の神々に香をたき、このところを無実の人の血で満たしたからである。 5 彼らはバアルのために聖なる高台を築き、息子たちを火で焼き、焼き尽くす献げ物としてバアルにささげた。わたしはこのようなことを命じもせず、語りもせず、心に思い浮かべもしなかった。 6 それゆえ、見よ、と主は言われる。このところがもはやトフェトとか、ベン・ヒノムの谷とか呼ばれることなく、殺戮の谷と呼ばれる日が来る。 7 わたしはユダとエルサレムの策略をこのところで砕く。わたしは彼らを剣によって、敵の前に倒し、その命を奪おうとする者の手に渡し、彼らの死体を空の鳥、野の獣の餌食とする。 8 わたしはこの都を恐怖の的とし、嘲られるものとする。通りかかる者は皆、恐怖を抱き、その打撃を見て嘲る。 9 彼らの敵と命を奪おうとする者が彼らを悩ますとき、その悩みと苦しみの中で、わたしは彼らに自分の息子や娘の肉を食らい、また互いに肉を食らうに至らせる。 10 あなたは、共に行く人々の見ているところで、その壺を砕き、 11 彼らに言うがよい。万軍の主はこう言われる。陶工の作った物は、一度砕いたなら元に戻すことができない。それほどに、わたしはこの民とこの都を砕く。人々は葬る場所がないのでトフェトに葬る。 12 わたしはこのようにこのところとその住民とに対して行う、と主は言われる。そしてこの都をトフェトのようにする。 13 エルサレムの家々、ユダの王たちの家々は、トフェトのように汚れたものとなる。これらの家はすべて、屋上で人々が天の万象に香をたき、他の神々にぶどう酒の献げ物をささげた家だ。」 14 エレミヤは、主が預言させるために遣わされたトフェトから帰って来て、主の神殿の庭に立ち、民のすべてに向かって言った。 15 「イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。見よ、わたしはこの都と、それに属するすべての町々に、わたしが告げたすべての災いをもたらす。彼らはうなじを固くし、わたしの言葉に聞き従おうとしなかったからだ。」 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/19-31ed5d7a55181d6655811303f688944c.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 20

1 主の神殿の最高監督者である祭司、イメルの子パシュフルは、エレミヤが預言してこれらの言葉を語るのを聞いた。 2 パシュフルは預言者エレミヤを打たせ、主の家の上のベニヤミン門に拘留した。 3 翌日、パシュフルがエレミヤの拘留を解いたとき、エレミヤは彼に言った。「主はお前の名をパシュフルではなく、『恐怖が四方から迫る』と呼ばれる。 4 主はこう言われる。見よ、わたしはお前を『恐怖』に引き渡す。お前も、お前の親しい者も皆。彼らは敵の剣に倒れ、お前は自分の目でそれを見る。わたしはユダの人をことごとく、バビロンの王の手に渡す。彼は彼らを捕囚としてバビロンに連れ去り、また剣にかけて殺す。 5 わたしはこの都に蓄えられている物、労して得た物、高価な物、ユダの王たちの宝物をすべて敵の手に渡す。彼らはそれを奪い取り、バビロンへ運び去る。 6 パシュフルよ、お前は一族の者と共に、捕らえられて行き、バビロンに行って死に、そこに葬られる。お前も、お前の偽りの預言を聞いた親しい者らも共に。」 エレミヤの告白 7 主よ、あなたがわたしを惑わし/わたしは惑わされて/あなたに捕らえられました。あなたの勝ちです。わたしは一日中、笑い者にされ/人が皆、わたしを嘲ります。 8 わたしが語ろうとすれば、それは嘆きとなり/「不法だ、暴力だ」と叫ばずにはいられません。主の言葉のゆえに、わたしは一日中/恥とそしりを受けねばなりません。 9 主の名を口にすまい/もうその名によって語るまい、と思っても/主の言葉は、わたしの心の中/骨の中に閉じ込められて/火のように燃え上がります。押さえつけておこうとして/わたしは疲れ果てました。わたしの負けです。 10 わたしには聞こえています/多くの人の非難が。「恐怖が四方から迫る」と彼らは言う。「共に彼を弾劾しよう」と。わたしの味方だった者も皆/わたしがつまずくのを待ち構えている。「彼は惑わされて/我々は勝つことができる。彼に復讐してやろう」と。 11 しかし主は、恐るべき勇士として/わたしと共にいます。それゆえ、わたしを迫害する者はつまずき/勝つことを得ず、成功することなく/甚だしく辱めを受ける。それは忘れられることのない/とこしえの恥辱である。 12 万軍の主よ/正義をもって人のはらわたと心を究め/見抜かれる方よ。わたしに見させてください/あなたが彼らに復讐されるのを。わたしの訴えをあなたに打ち明け/お任せします。 13 主に向かって歌い、主を賛美せよ。主は貧しい人の魂を/悪事を謀る者の手から助け出される。 14 呪われよ、わたしの生まれた日は。母がわたしを産んだ日は祝福されてはならない。 15 呪われよ、父に良い知らせをもたらし/あなたに男の子が生まれたと言って/大いに喜ばせた人は。 16 その人は、憐れみを受けることなく/主に滅ぼされる町のように/朝には助けを求める叫びを聞き/昼には鬨の声を聞くであろう。 17 その日は、わたしを母の胎内で殺さず/母をわたしの墓とせず/はらんだその胎を/そのままにしておかなかったから。 18 なぜ、わたしは母の胎から出て労苦と嘆きに遭い/生涯を恥の中に終わらねばならないのか。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/20-4e6d5c2e45d86d501c5cfb3e10cfa151.mp3?version_id=1819—