エレミヤ書 1

1 エレミヤの言葉。彼はベニヤミンの地のアナトトの祭司ヒルキヤの子であった。 2 主の言葉が彼に臨んだのは、ユダの王、アモンの子ヨシヤの時代、その治世の第十三年のことであり、 3 更にユダの王、ヨシヤの子ヨヤキムの時代にも臨み、ユダの王、ヨシヤの子ゼデキヤの治世の第十一年の終わり、すなわち、その年の五月に、エルサレムの住民が捕囚となるまで続いた。 エレミヤの召命 4 主の言葉がわたしに臨んだ。 5 「わたしはあなたを母の胎内に造る前から/あなたを知っていた。母の胎から生まれる前に/わたしはあなたを聖別し/諸国民の預言者として立てた。」 6 わたしは言った。「ああ、わが主なる神よ/わたしは語る言葉を知りません。わたしは若者にすぎませんから。」 7 しかし、主はわたしに言われた。「若者にすぎないと言ってはならない。わたしがあなたを、だれのところへ/遣わそうとも、行って/わたしが命じることをすべて語れ。 8 彼らを恐れるな。わたしがあなたと共にいて/必ず救い出す」と主は言われた。 9 主は手を伸ばして、わたしの口に触れ/主はわたしに言われた。「見よ、わたしはあなたの口に/わたしの言葉を授ける。 10 見よ、今日、あなたに/諸国民、諸王国に対する権威をゆだねる。抜き、壊し、滅ぼし、破壊し/あるいは建て、植えるために。」 11 主の言葉がわたしに臨んだ。「エレミヤよ、何が見えるか。」わたしは答えた。「アーモンド(シャーケード)の枝が見えます。」 12 主はわたしに言われた。「あなたの見るとおりだ。わたしは、わたしの言葉を成し遂げようと/見張っている(ショーケード)。」 13 主の言葉が再びわたしに臨んで言われた。「何が見えるか。」わたしは答えた。「煮えたぎる鍋が見えます。北からこちらへ傾いています。」 14 主はわたしに言われた。北から災いが襲いかかる/この地に住む者すべてに。 15 北のすべての民とすべての国に/わたしは今、呼びかける、と主は言われる。彼らはやって来て、エルサレムの門の前に/都をとりまく城壁と/ユダのすべての町に向かって/それぞれ王座を据える。 16 わたしは、わが民の甚だしい悪に対して/裁きを告げる。彼らはわたしを捨て、他の神々に香をたき/手で造ったものの前にひれ伏した。 17 あなたは腰に帯を締め/立って、彼らに語れ/わたしが命じることをすべて。彼らの前におののくな/わたし自身があなたを/彼らの前でおののかせることがないように。 18 わたしは今日、あなたをこの国全土に向けて/堅固な町とし、鉄の柱、青銅の城壁として/ユダの王やその高官たち/その祭司や国の民に立ち向かわせる。 19 彼らはあなたに戦いを挑むが/勝つことはできない。わたしがあなたと共にいて、救い出すと/主は言われた。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/1-7cb68b2cde831b93b264548c83c92ed2.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 2

イスラエルの罪 1 主の言葉がわたしに臨んだ。 2 行って、エルサレムの人々に呼びかけ/耳を傾けさせよ。主はこう言われる。わたしは、あなたの若いときの真心/花嫁のときの愛/種蒔かれぬ地、荒れ野での従順を思い起こす。 3 イスラエルは主にささげられたもの/収穫の初穂であった。それを食べる者はみな罰せられ/災いを被った、と主は言われる。 4 ヤコブの家よ/イスラエルの家のすべての部族よ/主の言葉を聞け。 5 主はこう言われる。お前たちの先祖は/わたしにどんなおちどがあったので/遠く離れて行ったのか。彼らは空しいものの後を追い/空しいものとなってしまった。 6 彼らは尋ねもしなかった。「主はどこにおられるのか/わたしたちをエジプトの地から上らせ/あの荒野、荒涼とした、穴だらけの地/乾ききった、暗黒の地/だれひとりそこを通らず/人の住まない地に導かれた方は」と。 7 わたしは、お前たちを実り豊かな地に導き/味の良い果物を食べさせた。ところが、お前たちはわたしの土地に入ると/そこを汚し/わたしが与えた土地を忌まわしいものに変えた。 8 祭司たちも尋ねなかった。「主はどこにおられるのか」と。律法を教える人たちはわたしを理解せず/指導者たちはわたしに背き/預言者たちはバアルによって預言し/助けにならぬものの後を追った。 9 それゆえ、わたしはお前たちを/あらためて告発し/また、お前たちの子孫と争うと/主は言われる。 10 キティムの島々に渡って、尋ね/ケダルに人を送って、よく調べさせ/果たして、こんなことがあったかどうか確かめよ。 11 一体、どこの国が/神々を取り替えたことがあろうか/しかも、神でないものと。ところが、わが民はおのが栄光を/助けにならぬものと取り替えた。 12 天よ、驚け、このことを/大いに、震えおののけ、と主は言われる。 13 まことに、わが民は二つの悪を行った。生ける水の源であるわたしを捨てて/無用の水溜めを掘った。水をためることのできない/こわれた水溜めを。 14 イスラエルは奴隷なのか/家に生まれた僕であろうか。それなのに、どうして捕らわれの身になったのか。 15 若獅子が彼に向かってほえ/うなり声をあげた。彼の地は荒れ地とされ/町々は焼き払われて/住む人もなくなった。 16 メンフィスとタフパンヘスの人々も/あなたの頭をそり上げる。 17 あなたの神なる主が、旅路を導かれたとき/あなたが主を捨てたので/このことがあなたの身に及んだのではないか。 18 それなのに、今あなたはエジプトへ行って/ナイルの水を飲もうとする。それは、一体どうしてか。また、アッシリアへ行って/ユーフラテスの水を飲もうとする。それは、一体どうしてか。 19 あなたの犯した悪が、あなたを懲らしめ/あなたの背信が、あなたを責めている。あなたが、わたしを畏れず/あなたの神である主を捨てたことが/いかに悪く、苦いことであるかを/味わい知るがよいと/万軍の主なる神は言われる。 20 あなたは久しい昔に軛を折り/手綱を振り切って/「わたしは仕えることはしない」と言った。あなたは高い丘の上/緑の木の下と見ればどこにでも/身を横たえて遊女となる。 21 わたしはあなたを、甘いぶどうを実らせる/確かな種として植えたのに/どうして、わたしに背いて/悪い野ぶどうに変わり果てたのか。 22 たとえ灰汁で体を洗い/多くの石灰を使っても/わたしの目には/罪があなたに染みついていると/主なる神は言われる。 23 どうして、お前は言い張るのか/わたしは汚れていない/バアルの後を追ったことはない、と。見よ、谷でのお前のふるまいを/思ってみよ、何をしたのか。お前は、素早い雌のらくだのように/道をさまよい歩く。 24 また、荒れ野に慣れた雌ろばのように/息遣いも荒く、欲情にあえいでいる。誰がその情欲を制しえよう。彼女に会いたければ、だれも苦労はしない。その月になれば、見つけ出せる。 25 素足になることを避け/喉が渇かぬようにせよ、と言われても/お前は答えて言う。「いいえ、止めても無駄です。わたしは異国の男を慕い/その後を追います」と。 26 盗人が捕らえられて辱めを受けるように/イスラエルの家も辱めを受ける/その王、高官、祭司、預言者らも共に。 27 彼らは木に向かって、「わたしの父」と言い/石に向かって、「わたしを産んだ母」と言う。わたしに顔を向けず、かえって背を向け/しかも、災難に遭えば/「立ち上がって/わたしたちをお救いください」と言う。 […]

エレミヤ書 3

悔い改めの呼びかけ 1 もし人がその妻を出し/彼女が彼のもとを去って/他の男のものとなれば/前の夫は彼女のもとに戻るだろうか。その地は汚れてしまうではないか。お前は多くの男と淫行にふけったのに/わたしに戻ろうと言うのかと/主は言われる。 2 目を上げて裸の山々を見よ/お前が男に抱かれなかった所があろうか。荒れ野でアラビア人が座っているように/お前は道端に座って彼らを待つ。淫行の悪によってお前はこの地を汚した。 3 雨がとどめられ/春の雨も降らなかったのはそのためだ。お前には遊女の額があり/少しも恥じようとしない。 4 「あなたは、わが父、わたしの若い日の夫」と/お前がわたしに呼びかけるのは/今が初めてだろうか。 5 「主はいつまでも憤り/限りなく怒り続けるだろうか」と/お前は言いながら悪を重ねる。それでもお前は平気だ。 6 ヨシヤ王の時代に、主はわたしに言われた。あなたは背信の女イスラエルのしたことを見たか。彼女は高い山の上、茂る木の下のどこにでも行って淫行にふけった。 7 彼女がこのようなことをしたあとにもなお、わたしは言った。「わたしに立ち帰れ」と。しかし、彼女は立ち帰らなかった。その姉妹である裏切りの女ユダはそれを見た。 8 背信の女イスラエルが姦淫したのを見て、わたしは彼女を離別し、離縁状を渡した。しかし、裏切りの女であるその姉妹ユダは恐れるどころか、その淫行を続けた。 9 彼女は軽薄にも淫行を繰り返して地を汚し、また石や木と姦淫している。 10 そればかりでなく、その姉妹である裏切りの女ユダは真心からわたしに立ち帰ろうとせず、偽っているだけだ、と主は言われる。 11 主はわたしに言われる。裏切りの女ユダに比べれば、背信の女イスラエルは正しかった。 12 行け、これらの言葉をもって北に呼びかけよ。背信の女イスラエルよ、立ち帰れと/主は言われる。わたしはお前に怒りの顔を向けない。わたしは慈しみ深く/とこしえに怒り続ける者ではないと/主は言われる。 13 ただ、お前の犯した罪を認めよ。お前は、お前の主なる神に背き/どこにでも茂る木があれば、その下で/他国の男たちと乱れた行いをし/わたしの声に聞き従わなかったと/主は言われる。 シオンへの帰還 14 背信の子らよ、立ち帰れ、と主は言われる。わたしこそあなたたちの主である。一つの町から一人、一つの氏族から二人ではあるが、わたしはあなたたちを連れてシオンに行こう。 15 わたしはあなたたちに、心にかなう牧者たちを与える。彼らは賢く、巧みに導く。 16 あなたたちがこの地で大いに増えるとき、その日には、と主は言われる。人々はもはや、主の契約の箱について語らず、心に浮かべることも、思い起こすこともない。求めることも、作ることももはやない。 17 その時、エルサレムは主の王座と呼ばれ、諸国の民は皆、そこに向かい、主の御名のもとにエルサレムに集まる。彼らは再び、かたくなで悪い心に従って歩むことをしない。 18 その日、ユダの家はイスラエルの家と合流し、わたしがあなたたちの先祖の所有とした国へ、北の国から共に帰って来る。 悔い改めへの招き 19 わたしは思っていた。「子らの中でも、お前には何をしようか。お前に望ましい土地/あらゆる国の中で/最も麗しい地を継がせよう」と。そして、思った。「わが父と、お前はわたしを呼んでいる。わたしから離れることはあるまい」と。 20 だが、妻が夫を欺くように/イスラエルの家よ、お前はわたしを欺いたと/主は言われる。 21 裸の山々に声が聞こえる/イスラエルの子らの嘆き訴える声が。彼らはその道を曲げ/主なる神を忘れたからだ。 22 「背信の子らよ、立ち帰れ。わたしは背いたお前たちをいやす。」「我々はあなたのもとに参ります。あなたこそ我々の主なる神です。 23 まことに、どの丘の祭りも/山々での騒ぎも偽りにすぎません。まことに、我々の主なる神に/イスラエルの救いがあるのです。 24 我々の若いときから/恥ずべきバアルが食い尽くしてきました/先祖たちが労して得たものを/その羊、牛、息子、娘らを。 25 我々は恥の中に横たわり/辱めに覆われています。我々は主なる神に罪を犯しました。我々も、先祖も/若いときから今日に至るまで/主なる神の御声に聞き従いませんでした。」 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/3-7e172d4655bfd8f36143f76de765c8cc.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 4

1 「立ち帰れ、イスラエルよ」と/主は言われる。「わたしのもとに立ち帰れ。呪うべきものをわたしの前から捨て去れ。そうすれば、再び迷い出ることはない。」 2 もし、あなたが真実と公平と正義をもって/「主は生きておられる」と誓うなら/諸国の民は、あなたを通して祝福を受け/あなたを誇りとする。 3 まことに、主はユダの人、エルサレムの人に/向かって、こう言われる。「あなたたちの耕作地を開拓せよ。茨の中に種を蒔くな。 4 ユダの人、エルサレムに住む人々よ/割礼を受けて主のものとなり/あなたたちの心の包皮を取り去れ。さもなければ、あなたたちの悪行のゆえに/わたしの怒りは火のように発して燃え広がり/消す者はないであろう。」 北からの敵 5 ユダに知らせよ、エルサレムに告げて言え。国中に角笛を吹き鳴らし、大声で叫べ/そして言え。「集まって、城塞に逃れよう。 6 シオンに向かって旗を揚げよ。避難せよ、足を止めるな」と。わたしは北から災いを/大いなる破壊をもたらす。 7 獅子はその茂みを後にして上り/諸国の民を滅ぼす者は出陣した。あなたの国を荒廃させるため/彼は自分の国を出た。あなたの町々は滅ぼされ、住む者はいなくなる。 8 それゆえに、粗布をまとい/嘆き、泣き叫べ。主の激しい怒りは我々を去らない。 9 その日が来れば、と主は言われる。王も高官も勇気を失い/祭司は心挫け、預言者はひるみ 10 言うであろう。「ああ、主なる神よ。まことに、あなたはこの民とエルサレムを/欺かれました。『あなたたちに平和が訪れる』と約束されたのに/剣が喉もとに突きつけられています。」 11 そのときには、この民とエルサレムに告げられる。「荒れ野から裸の山々の熱風が/わが民の娘に向かって吹きつける。ふるい分ける風でも、清める風でもない。 12 それにまさる激しい風が/わたしのもとから吹きつける。今やわたしは彼らに裁きを下す。」 13 見よ、それは雲のように攻め上る。その戦車はつむじ風のよう/その馬は鷲よりも速い。ああ、災いだ。我々は荒らし尽くされる。 14 エルサレムよ/あなたの心の悪を洗い去って救われよ。いつまで、あなたはその胸に/よこしまな思いを宿しているのか。 15 聞け、災いをダンから告げ/エフライムの山から知らせる声を。 16 諸国の民にこれを告げ/エルサレムに知らせよ。「包囲する者が遠い国から押し寄せ/ユダの町に向かって戦いの喚声をあげ 17 畑の見張りのように彼らを包囲する。ユダがわたしに背いたからだ」と主は言われる。 18 あなたの道、あなたの仕業が/これらのことをもたらす。これはあなたの犯した悪であり/まことに苦く、そして心臓にまで達する。 19 わたしのはらわたよ、はらわたよ。わたしはもだえる。心臓の壁よ、わたしの心臓は呻く。わたしは黙していられない。わたしの魂は、角笛の響き、鬨の声を聞く。 20 「破壊に次ぐ破壊」と人々は叫ぶ。大地はすべて荒らし尽くされる。瞬く間にわたしの天幕が/一瞬のうちに、その幕が荒らし尽くされる。 21 いつまで、わたしは旗を見/角笛の響きを聞かねばならないのか。 22 まことに、わたしの民は無知だ。わたしを知ろうとせず/愚かな子らで、分別がない。悪を行うことにさとく/善を行うことを知らない。 23 わたしは見た。見よ、大地は混沌とし/空には光がなかった。 24 わたしは見た。見よ、山は揺れ動き/すべての丘は震えていた。 25 わたしは見た。見よ、人はうせ/空の鳥はことごとく逃げ去っていた。 26 わたしは見た。見よ、実り豊かな地は荒れ野に変わり/町々はことごとく、主の御前に/主の激しい怒りによって打ち倒されていた。 27 まことに、主はこう言われる。「大地はすべて荒れ果てる。しかし、わたしは滅ぼし尽くしはしない。 […]

エレミヤ書 5

エルサレムの堕落 1 エルサレムの通りを巡り/よく見て、悟るがよい。広場で尋ねてみよ、ひとりでもいるか/正義を行い、真実を求める者が。いれば、わたしはエルサレムを赦そう。 2 「主は生きておられる」と言って誓うからこそ/彼らの誓いは偽りの誓いとなるのだ。 3 主よ、御目は/真実を求めておられるではありませんか。彼らを打たれても、彼らは痛みを覚えず/彼らを打ちのめされても/彼らは懲らしめを受け入れず/その顔を岩よりも固くして/立ち帰ることを拒みました。 4 わたしは思った。「これは身分の低い人々で、彼らは無知なのだ。主の道、神の掟を知らない。 5 身分の高い人々を訪れて語り合ってみよう。彼らなら/主の道、神の掟を知っているはずだ」と。だが、彼らも同様に軛を折り/綱を断ち切っていた。 6 それゆえ、森の獅子が彼らを襲い/荒れ地の狼が彼らを荒らし尽くす。豹が町々をねらい/出て来る者を皆、餌食とする。彼らは背きを重ね/その背信が甚だしいからだ。 7 どうして、このようなお前を赦せようか。お前の子らは、わたしを捨て/神でもないものによって誓う。わたしは彼らに十分な食べ物を与えた。すると、彼らは姦淫を犯し/遊女の家に群がって行った。 8 彼らは、情欲に燃える太った馬のように/隣人の妻を慕っていななく。 9 これらのことを/わたしが罰せずにいられようかと/主は言われる。このような民に対し、わたしは必ずその悪に報いる。 10 ぶどう畑に上って、これを滅ぼせ。しかし、滅ぼし尽くしてはならない。つるを取り払え。それは、主のものではない。 11 イスラエルとユダの家は/繰り返しわたしを欺いた、と主は言われる。 12 彼らは主を拒んで言う。「主は何もなさらない。我々に災いが臨むはずがない。剣も飢饉も起こりはしない。 13 預言者の言葉はむなしくなる。『このようなことが起こる』と言っても/実現はしない。」 14 それゆえ、万軍の主なる神はこう言われる。「彼らがこのような言葉を口にするからには/見よ、わたしはわたしの言葉を/あなたの口に授ける。それは火となり/この民を薪とし、それを焼き尽くす。」 15 「見よ、わたしは遠くから一つの国を/お前たちの上に襲いかからせる。イスラエルの家よ、と主は言われる。それは絶えることのない国、古くからの国/その言葉は理解し難く/その言うことは聞き取れない。 16 その矢筒は、口を開いた墓/彼らは皆、勇士だ。 17 お前たちの収穫も食糧も食い尽くす。更に、息子、娘を食い尽くし/羊や牛を食い尽くし/ぶどうやいちじくを食い尽くす。お前が頼みとする砦の町々を/剣を振るって破壊する。」 18 「そのときですら」と主は言われる。「わたしはお前たちを滅ぼし尽くしはしない。」 19 「何故、我々の主なる神はこのようなことを我々にされたのか」と言うなら、あなたはこう答えよ。「あなたたちはわたしを捨て、自分の国で異教の神々に仕えた。そのように、自分のものではない国で他国民に仕えねばならない。」 20 これをヤコブの家に告げ、ユダに知らせよ。 21 「愚かで、心ない民よ、これを聞け。目があっても、見えず/耳があっても、聞こえない民。 22 わたしを畏れ敬いもせず/わたしの前におののきもしないのかと/主は言われる。わたしは砂浜を海の境とした。これは永遠の定め/それを越えることはできない。波が荒れ狂っても、それを侵しえず/とどろいても、それを越えることはできない。 23 しかし、この民の心はかたくなで、わたしに背く。彼らは背き続ける。 24 彼らは、心に思うこともしない。『我々の主なる神を畏れ敬おう/雨を与える方、時に応じて/秋の雨、春の雨を与え/刈り入れのために/定められた週の祭りを守られる方を』と。 25 お前たちの罪がこれらを退け/お前たちの咎が恵みの雨をとどめたのだ。」 26 「わが民の中には逆らう者がいる。網を張り/鳥を捕る者のように、潜んでうかがい/罠を仕掛け、人を捕らえる。 27 籠を鳥で満たすように/彼らは欺き取った物で家を満たす。こうして、彼らは強大になり富を蓄える。 […]

エレミヤ書 6

エルサレムの攻城 1 ベニヤミンの人々よ/エルサレムの中から避難せよ。テコアで角笛を吹き鳴らし/ベト・ケレムに向かってのろしを上げよ。災いと大いなる破壊が北から迫っている。 2 美しく、快楽になれた女、娘シオンよ/わたしはお前を滅ぼす。 3 羊飼いが、その群れと共にやって来る。彼女に向かって周囲に天幕を張り/それぞれに、草を食い尽くす。 4 シオンに対して戦闘を開始せよ。立て、昼の間に攻め上ろう。大変だ、日が傾き、夕日の影が伸びてきた。 5 立て、夜襲をかけよう。城郭を破壊しよう。 6 まことに、万軍の主はこう言われる。「木を切り、土を盛り/エルサレムに対して攻城の土塁を築け。彼女は罰せられるべき都/その中には抑圧があるのみ。 7 泉の水が湧くように/彼女の悪は湧き出る。不法と暴力の叫びが聞こえてくる。病と傷は、常にわたしの前にある。 8 エルサレムよ、懲らしめを受け入れよ。さもないと、わたしはお前を見捨て/荒れ果てて人の住まない地とする。」 9 万軍の主はこう言われる。「ぶどうの残りを摘むように/イスラエルの残りの者を摘み取れ。ぶどうを摘む者がするように/お前は、手をもう一度ぶどうの枝に伸ばせ。」 10 誰に向かって語り、警告すれば/聞き入れるのだろうか。見よ、彼らの耳は無割礼で/耳を傾けることができない。見よ、主の言葉が彼らに臨んでも/それを侮り、受け入れようとしない。 11 主の怒りでわたしは満たされ/それに耐えることに疲れ果てた。「それを注ぎ出せ/通りにいる幼子、若者の集いに。男も女も、長老も年寄りも必ず捕らえられる。 12 家も畑も妻もすべて他人の手に渡る。この国に住む者に対して/わたしが手を伸ばすからだ」と主は言われる。 13 「身分の低い者から高い者に至るまで/皆、利をむさぼり/預言者から祭司に至るまで皆、欺く。 14 彼らは、わが民の破滅を手軽に治療して/平和がないのに、『平和、平和』と言う。 15 彼らは忌むべきことをして恥をさらした。しかも、恥ずかしいとは思わず/嘲られていることに気づかない。それゆえ、人々が倒れるとき、彼らも倒れ/わたしが彼らを罰するとき/彼らはつまずく」と主は言われる。 16 主はこう言われる。「さまざまな道に立って、眺めよ。昔からの道に問いかけてみよ/どれが、幸いに至る道か、と。その道を歩み、魂に安らぎを得よ。」しかし、彼らは言った。「そこを歩むことをしない」と。 17 わたしは、「あなたたちのために見張りを立て/耳を澄まして角笛の響きを待て」と言った。しかし、彼らは言った。「耳を澄まして待つことはしない」と。 18 「それゆえ、国々よ、聞け。わたしが彼らにしようとすることを知れ。 19 この地よ、聞け。見よ、わたしはこの民に災いをもたらす。それは彼らのたくらみが結んだ実である。彼らがわたしの言葉に耳を傾けず/わたしの教えを拒んだからだ。 20 シェバから持って来た乳香や/はるかな国からの香水萱が/わたしにとって何の意味があろうか。あなたたちの焼き尽くす献げ物を喜ばず/いけにえをわたしは好まない。」 21 それゆえ、主はこう言われる。「見よ、わたしはこの民につまずきを置く。彼らはそれにつまずく。父も子も共に、隣人も友も皆、滅びる。」 22 主はこう言われる。「見よ、一つの民が北の国から来る。大いなる国が地の果てから奮い立って来る。 23 弓と投げ槍を取り、残酷で、容赦しない。海のとどろくような声をあげ、馬を駆り/戦いに備えて武装している。娘シオンよ、あなたに向かって。」 24 我々はその知らせを聞き、手の力は抜けた。苦しみに捕らえられ/我々は産婦のようにもだえる。 25 「野に出るな、道を行くな。敵は剣を取り、恐怖が四方から迫る。 26 わが民の娘よ、粗布をまとい/灰を身にかぶれ。独り子を失ったように喪に服し/苦悩に満ちた嘆きの声をあげよ。略奪する者が、突如として我々を襲う。」 27 わたしはあなたをわが民の中に/金を試す者として立てた。彼らの道を試し、知るがよい。 […]

エレミヤ書 7

神殿での預言 1 主からエレミヤに臨んだ言葉。 2 主の神殿の門に立ち、この言葉をもって呼びかけよ。そして、言え。「主を礼拝するために、神殿の門を入って行くユダの人々よ、皆、主の言葉を聞け。 3 イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。お前たちの道と行いを正せ。そうすれば、わたしはお前たちをこの所に住まわせる。 4 主の神殿、主の神殿、主の神殿という、むなしい言葉に依り頼んではならない。 5-6 この所で、お前たちの道と行いを正し、お互いの間に正義を行い、寄留の外国人、孤児、寡婦を虐げず、無実の人の血を流さず、異教の神々に従うことなく、自ら災いを招いてはならない。 7 そうすれば、わたしはお前たちを先祖に与えたこの地、この所に、とこしえからとこしえまで住まわせる。 8 しかし見よ、お前たちはこのむなしい言葉に依り頼んでいるが、それは救う力を持たない。 9 盗み、殺し、姦淫し、偽って誓い、バアルに香をたき、知ることのなかった異教の神々に従いながら、 10 わたしの名によって呼ばれるこの神殿に来てわたしの前に立ち、『救われた』と言うのか。お前たちはあらゆる忌むべきことをしているではないか。 11 わたしの名によって呼ばれるこの神殿は、お前たちの目に強盗の巣窟と見えるのか。そのとおり。わたしにもそう見える、と主は言われる。 12 シロのわたしの聖所に行ってみよ。かつてわたしはそこにわたしの名を置いたが、わが民イスラエルの悪のゆえに、わたしがそれをどのようにしたかを見るがよい。 13 今や、お前たちがこれらのことをしたから――と主は言われる――そしてわたしが先に繰り返し語ったのに、その言葉に従わず、呼びかけたのに答えなかったから、 14 わたしの名によって呼ばれ、お前たちが依り頼んでいるこの神殿に、そしてお前たちと先祖に与えたこの所に対して、わたしはシロにしたようにする。 15 わたしは、お前たちの兄弟である、エフライムの子孫をすべて投げ捨てたように、お前たちをわたしの前から投げ捨てる。」 16 あなたはこの民のために祈ってはならない。彼らのために嘆きと祈りの声をあげてわたしを煩わすな。わたしはあなたに耳を傾けない。 17 ユダの町々、エルサレムの巷で彼らがどのようなことをしているか、あなたには見えないのか。 18 子らは薪を集め、父は火を燃やし、女たちは粉を練り、天の女王のために献げ物の菓子を作り、異教の神々に献げ物のぶどう酒を注いで、わたしを怒らせている。 19 彼らはわたしを怒らせているのか――と主は言われる――むしろ、自らの恥によって自らを怒らせているのではないか。 20 それゆえ、主なる神はこう言われる。見よ、わたしの怒りと/憤りが、この所で、人間、家畜、野の木、地の実りに注がれる。それは燃え上がり、消えることはない。 21 イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。お前たちの焼き尽くす献げ物の肉を、いけにえの肉に加えて食べるがよい。 22 わたしはお前たちの先祖をエジプトの地から導き出したとき、わたしは焼き尽くす献げ物やいけにえについて、語ったことも命じたこともない。 23 むしろ、わたしは次のことを彼らに命じた。「わたしの声に聞き従え。そうすれば、わたしはあなたたちの神となり、あなたたちはわたしの民となる。わたしが命じる道にのみ歩むならば、あなたたちは幸いを得る。」 24 しかし、彼らは聞き従わず、耳を傾けず、彼らのかたくなで悪い心のたくらみに従って歩み、わたしに背を向け、顔を向けなかった。 25 お前たちの先祖がエジプトの地から出たその日から、今日に至るまで、わたしの僕である預言者らを、常に繰り返しお前たちに遣わした。 26 それでも、わたしに聞き従わず、耳を傾けず、かえって、うなじを固くし、先祖よりも悪い者となった。 27 あなたが彼らにこれらすべての言葉を語っても、彼らはあなたに聞き従わず、呼びかけても答えないであろう。 28 それゆえあなたは彼らに言うがよい。「これは、その神、主の声に聞き従わず、懲らしめを受け入れず、その口から真実が失われ、断たれている民だ。」 […]

エレミヤ書 8

1 そのとき、と主は言われる。ユダのもろもろの王の骨、高官の骨、祭司の骨、預言者の骨、そしてエルサレムの住民の骨が、墓から掘り出される。 2 それは、彼らが愛し、仕え、その後に従い、尋ね求め、伏し拝んだ太陽や月、天の万象の前にさらされ、集められることも葬られることもなく、地の面にまき散らされて肥やしとなる。 3 わたしが他のさまざまな場所に追いやった、この悪を行う民族の残りの者すべてにとって、死は生よりも望ましいものになる、と万軍の主は言われる。 民の背信 4 彼らに言いなさい。主はこう言われる。倒れて、起き上がらない者があろうか。離れて、立ち帰らない者があろうか。 5 どうして、この民エルサレムは背く者となり/いつまでも背いているのか。偽りに固執して/立ち帰ることを拒む。 6 耳を傾けて聞いてみたが/正直に語ろうとしない。自分の悪を悔いる者もなく/わたしは何ということをしたのかと/言う者もない。馬が戦場に突進するように/それぞれ自分の道を去って行く。 7 空を飛ぶこうのとりもその季節を知っている。山鳩もつばめも鶴も、渡るときを守る。しかし、わが民は主の定めを知ろうとしない。 8 どうしてお前たちは言えようか。「我々は賢者といわれる者で/主の律法を持っている」と。まことに見よ、書記が偽る筆をもって書き/それを偽りとした。 9 賢者は恥を受け、打ちのめされ、捕らえられる。見よ、主の言葉を侮っていながら/どんな知恵を持っているというのか。 10 それゆえ、わたしは彼らの妻を他人に渡し/彼らの畑を征服する者に渡す。身分の低い者から高い者に至るまで/皆、利をむさぼり/預言者から祭司に至るまで皆、欺く。 11 彼らは、おとめなるわが民の破滅を/手軽に治療して/平和がないのに「平和、平和」と言う。 12 彼らは忌むべきことをして恥をさらした。しかも、恥ずかしいとは思わず/嘲られていることに気づかない。それゆえ、人々が倒れるとき、彼らも倒れ/彼らが罰せられるとき、彼らはつまずくと/主は言われる。 13 わたしは彼らを集めようとしたがと/主は言われる。ぶどうの木にぶどうはなく/いちじくの木にいちじくはない。葉はしおれ、わたしが与えたものは/彼らから失われていた。 敵の攻撃 14 何のために我々は座っているのか。集まって、城塞に逃れ、黙ってそこにいよう。我々の神、主が我々を黙らせ/毒の水を飲ませられる。我々が主に罪を犯したからだ。 15 平和を望んでも、幸いはなく/いやしのときを望んでも、見よ、恐怖のみ。 16 ダンから敵の軍馬のいななきが聞こえる。強い馬の鋭いいななきで、大地はすべて揺れ動く。彼らは来て、地とそこに満ちるもの/都とそこに住むものを食い尽くす。 17 わたしはお前たちの中に蛇や蝮を送る。彼らにはどのような呪文も役に立たない。彼らはお前たちをかむ、と主は言われる。 18 わたしの嘆きはつのり/わたしの心は弱り果てる。 19 見よ、遠い地から娘なるわが民の/叫ぶ声がする。「主はシオンにおられないのか/シオンの王はそこにおられないのか。」なぜ、彼らは偶像によって/異教の空しいものによって/わたしを怒らせるのか。 20 刈り入れの時は過ぎ、夏は終わった。しかし、我々は救われなかった。 21 娘なるわが民の破滅のゆえに/わたしは打ち砕かれ、嘆き、恐怖に襲われる。 22 ギレアドに乳香がないというのか/そこには医者がいないのか。なぜ、娘なるわが民の傷はいえないのか。 23 わたしの頭が大水の源となり/わたしの目が涙の源となればよいのに。そうすれば、昼も夜もわたしは泣こう/娘なるわが民の倒れた者のために。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/8-479698031775ede62ee03d1b9b585d7b.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 9

ユダの堕落 1 荒れ野に旅人の宿を見いだせるものなら/わたしはこの民を捨て/彼らを離れ去るであろう。すべて、姦淫する者であり、裏切る者の集まりだ。 2 彼らは舌を弓のように引き絞り/真実ではなく偽りをもってこの地にはびこる。彼らは悪から悪へと進み/わたしを知ろうとしない、と主は言われる。 3 人はその隣人を警戒せよ。兄弟ですら信用してはならない。兄弟といっても/「押しのける者(ヤコブ)」であり/隣人はことごとく中傷して歩く。 4 人はその隣人を惑わし、まことを語らない。舌に偽りを語ることを教え/疲れるまで悪事を働く。 5 欺きに欺きを重ね/わたしを知ることを拒む、と主は言われる。 6 それゆえ、万軍の主はこう言われる。見よ、わたしは娘なるわが民を/火をもって溶かし、試す。まことに、彼らに対して何をすべきか。 7 彼らの舌は人を殺す矢/その口は欺いて語る。隣人に平和を約束していても/その心の中では、陥れようとたくらんでいる。 8 これらのことをわたしは罰せずにいられようかと/主は言われる。このような民に対し、わたしは必ずその悪に報いる。 9 山々で、悲しみ嘆く声をあげ/荒れ野の牧草地で、哀歌をうたえ。そこは焼き払われて、通り過ぎる人もなくなり/家畜の鳴く声も聞こえなくなる。空の鳥も家畜も、ことごとく逃れ去った。 10 わたしはエルサレムを瓦礫の山/山犬の住みかとし/ユダの町々を荒廃させる。そこに住む者はいなくなる。 11 知恵ある人はこれを悟れ。主の口が語られることを告げよ。何故、この地は滅びたのか。焼き払われて荒れ野となり/通り過ぎる人もいない。 12 主は言われる。「それは、彼らに与えたわたしの教えを彼らが捨て、わたしの声に聞き従わず、それによって歩むことをしなかったからだ。」 13 彼らは、そのかたくなな心に従い、また、先祖が彼らに教え込んだようにバアルに従って歩んだ。 14 それゆえ、イスラエルの神、万軍の主は言われる。「見よ、わたしはこの民に苦よもぎを食べさせ、毒の水を飲ませる。 15 彼らを、彼ら自身も先祖も知らなかった国々の中に散らし、その後から剣を送って彼らを滅ぼし尽くす。」 16 万軍の主はこう言われる。事態を見極め、泣き女を招いて、ここに来させよ。巧みな泣き女を迎えにやり、ここに来させよ。 17 急がせよ、我々のために嘆きの歌をうたわせよ。我々の目は涙を流し/まぶたは水を滴らせる。 18 嘆きの声がシオンから聞こえる。いかに、我々は荒らし尽くされたことか。甚だしく恥を受けたことか。まことに、我々はこの地を捨て/自分の住まいを捨て去った。 19 女たちよ、主の言葉を聞け。耳を傾けて、主の口の言葉を受け入れよ。あなたたちの仲間に、嘆きの歌を教え/互いに哀歌を学べ。 20 死は窓に這い上がり/城郭の中に入り込む。通りでは幼子を、広場では若者を滅ぼす。 21 このように告げよ、と主は言われる。人間のしかばねが野の面を/糞土のように覆っている。刈り入れる者の後ろに落ちて/集める者もない束のように。 22 主はこう言われる。知恵ある者は、その知恵を誇るな。力ある者は、その力を誇るな。富ある者は、その富を誇るな。 23 むしろ、誇る者は、この事を誇るがよい/目覚めてわたしを知ることを。わたしこそ主。この地に慈しみと正義と恵みの業を行う事/その事をわたしは喜ぶ、と主は言われる。 24 見よ、時が来る、と主は言われる。そのとき、わたしは包皮に割礼を受けた者を/ことごとく罰する。 25 エジプト、ユダ、エドム/アンモンの人々、モアブ/すべて荒れ野に住み/もみ上げの毛を切っている人々/すなわち割礼のない諸民族をことごとく罰し/また、心に割礼のないイスラエルの家を/すべて罰する。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/9-2222333d5369ffbddc107ea2e7dd2bc2.mp3?version_id=1819—

エレミヤ書 10

偶像とまことの神 1 イスラエルの家よ、主があなたたちに語られた言葉を聞け。 2 主はこう言われる。異国の民の道に倣うな。天に現れるしるしを恐れるな。それらを恐れるのは異国の民のすることだ。 3 もろもろの民が恐れるものは空しいもの/森から切り出された木片/木工がのみを振るって造ったもの。 4 金銀で飾られ/留め金をもって固定され、身動きもしない。 5 きゅうり畑のかかしのようで、口も利けず/歩けないので、運ばれて行く。そのようなものを恐れるな。彼らは災いをくだすことも/幸いをもたらすこともできない。 6 主よ、あなたに並ぶものはありません。あなたは大いなる方/御名には大いなる力があります。 7 諸国民の王なる主よ/あなたを恐れないものはありません。それはあなたにふさわしいことです。諸国民、諸王国の賢者の間でも/あなたに並ぶものはありません。 8 彼らは等しく無知で愚かです。木片にすぎない空しいものを戒めとしています。 9 それはタルシシュからもたらされた銀箔/ウファズの金、青や紫を衣として/木工や金細工人が造ったもの/いずれも、巧みな職人の造ったものです。 10 主は真理の神、命の神、永遠を支配する王。その怒りに大地は震え/その憤りに諸国の民は耐ええない。 11 このように彼らに言え。天と地を造らなかった神々は/地の上、天の下から滅び去る、と。 12 御力をもって大地を造り/知恵をもって世界を固く据え/英知をもって天を広げられた方。 13 主が御声を発せられると、天の大水はどよめく。地の果てから雨雲を湧き上がらせ/稲妻を放って雨を降らせ/風を倉から送り出される。 14 人は皆、愚かで知識に達しえない。金細工人は皆、偶像のゆえに辱められる。鋳て造った像は欺瞞にすぎず/霊を持っていない。 15 彼らは空しく、また嘲られるもの/裁きの時が来れば滅びてしまう。 16 ヤコブの分である神はこのような方ではない。万物の創造者であり/イスラエルはその方の嗣業の民である。その御名は万軍の主。 17 包囲されて座っている女よ/地からお前の荷物を集めよ。 18 主はこう言われる。見よ、今度こそ/わたしはこの地の住民を投げ出す。わたしは彼らを苦しめる/彼らが思い知るように。 19 ああ、災いだ。わたしは傷を負い/わたしの打ち傷は痛む。しかし、わたしは思った。「これはわたしの病/わたしはこれに耐えよう。」 20 わたしの天幕は略奪に遭い/天幕の綱はことごとく断ち切られ/息子らはわたしのもとから連れ去られて/ひとりもいなくなった。わたしの天幕を張ってくれる者も/その幕を広げてくれる者もいない。 21 群れを養う者は愚かになり/主を尋ね求めることをしない。それゆえ、彼らはよく見守ることをせず/群れはことごとく散らされる。 22 声がする。見よ、知らせが来る。北の国から大いなる地響きが聞こえる。それはユダの町々を荒廃させ/山犬の住みかとする。 23 主よ、わたしは知っています。人はその道を定めえず/歩みながら、足取りを確かめることもできません。 24 主よ、わたしを懲らしめてください/しかし、正しい裁きによって。怒りによらず/わたしが無に帰することのないように。 25 あなたの憤りを注いでください/あなたを知らない諸国民の上に。あなたの御名を呼ぶことのない諸民族の上に。彼らはヤコブを食い物にし/彼を食い尽くし/その住みかを荒廃させました。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JER/10-cf7c189ca34a70bc99cd8108d2382cce.mp3?version_id=1819—