ヨブと三人の友の議論一
1 テマン人エリファズは話し始めた。
2 あえてひとこと言ってみよう。あなたを疲れさせるだろうが/誰がものを言わずにいられようか。
3 あなたは多くの人を諭し/力を失った手を強めてきた。
4 あなたの言葉は倒れる人を起こし/くずおれる膝に力を与えたものだった。
5 だが、そのあなたの上に何事かふりかかると/あなたは弱ってしまう。それがあなたの身に及ぶと、おびえる。
6 神を畏れる生き方が/あなたの頼みではなかったのか。完全な道を歩むことが/あなたの希望ではなかったのか。
7 考えてみなさい。罪のない人が滅ぼされ/正しい人が絶たれたことがあるかどうか。
8 わたしの見てきたところでは/災いを耕し、労苦を蒔く者が/災いと労苦を収穫することになっている。
9 彼らは神の息によって滅び/怒りの息吹によって消えうせる。
10 獅子がほえ、うなっても/その子らの牙は折られてしまう。
11 雄が獲物がなくて滅びれば/雌の子らはちりぢりにされる。
12 忍び寄る言葉があり/わたしの耳はそれをかすかに聞いた。
13 夜の幻が人を惑わし/深い眠りが人を包むころ
14 恐れとおののきが臨み/わたしの骨はことごとく震えた。
15 風が顔をかすめてゆき/身の毛がよだった。
16 何ものか、立ち止まったが/その姿を見分けることはできなかった。ただ、目の前にひとつの形があり/沈黙があり、声が聞こえた。
17 「人が神より正しくありえようか。造り主より清くありえようか。
18 神はその僕たちをも信頼せず/御使いたちをさえ賞賛されない。
19 まして人は/塵の中に基を置く土の家に住む者。しみに食い荒らされるように、崩れ去る。
20 日の出から日の入りまでに打ち砕かれ/心に留める者もないままに、永久に滅び去る。
21 天幕の綱は引き抜かれ/施すすべも知らず、死んでゆく。」
—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/JOB/4-182065094f3a3ae2aad510eaa1a76dfb.mp3?version_id=1819—