エレミヤ書 46

諸国民に対する預言

1 預言者エレミヤに臨んだ諸国民に対する主の言葉。

2 エジプトに向かって。すなわち、ユーフラテス河畔のカルケミシュに近い地点に出陣していたエジプトの王ファラオ・ネコの軍隊に対する言葉。バビロンの王ネブカドレツァルは、ユダの王、ヨシヤの子ヨヤキムの第四年に彼らを撃ち破った。

3 盾と大盾を取って、戦いに出よ。

4 騎兵よ、鞍を置き、馬に乗れ。兜をかぶり、隊を整えよ。槍を構え、鎧を着けよ。

5 何故、彼らは隊を乱して退くのか。勇士らはちりぢりに逃げ去るのか。彼らは振り向くこともしない。恐怖が四方から迫る、と主は言われる。

6 素早い者も逃げきれず/勇士も免れることはない。北で、ユーフラテス川の岸辺で/彼らはよろめき倒れた。

7 ナイルのように湧き上がり/大河のように逆巻く者は誰か。

8 エジプトはナイルのように湧き上がり/大河のように逆巻く。彼は言う。「わたしは湧き上がって大地を覆い/都とその住民を滅ぼし尽くす。

9 勇士たちよ、馬に乗り/戦車を駆って突進せよ。盾を取るクシュとプトの兵よ。弓を引くルドの兵よ。」

10 その日は、主なる万軍の神の日/主が敵に報いられる報復の日。剣は肉を食らって飽き、血を滴らす。それは、主なる万軍の神のいけにえとなる/北の地、ユーフラテスの岸辺で。

11 おとめである娘エジプトよ/ギレアドに上り、乳香を手に入れよ。いくら手当てをしても無駄だ/傷がいやされることはない。

12 諸国民はお前が辱められるのを聞いた。お前の悲鳴は地を満たす。勇士は勇士と共によろめき、もろともに倒れる。

13 主が預言者エレミヤに語られた言葉。バビロンの王ネブカドレツァルがエジプトの国を撃つために出陣することについて。

14 エジプトで告げ、ミグドルで知らせよ。メンフィスとタフパンヘスで知らせて言え。「隊を整え、準備せよ。剣はお前の周囲を食い尽くす。」

15 何故、アピスは逃げたのか/お前の雄牛は耐ええなかったのか。主が彼を追い払われたのだ。

16 よろめき、倒れる者は多く/彼らは互いに言った。「さあ、我らの民のもとへ帰ろう。脅かす剣を逃れて、生まれた国へ帰ろう。」

17 彼らはエジプトの王ファラオの名を/「騒ぎ立てるが、時期を逸する者」と呼ぶ。

18 「わたしは生きている」と/その御名を万軍の主と呼ばれる王は言われる。タボルが山々の間にあるように/カルメル山が海辺にそびえているように/彼は確かに来る。

19 安らかに住んでいる娘エジプトよ。捕囚として行く支度をせよ。メンフィスは荒廃し/焼き払われて、住む人はいなくなる。

20 エジプトは美しい雌の子牛だ。あぶが北から襲いかかる。

21 彼女の中にいる傭兵も/肥えた子牛のようだ。その彼らも向きを変え/一斉に逃げ、耐えうるものはない。災いの日が彼らを襲い/彼らの罰せられるときが来るからだ。

22 力をもって敵が迫るとき/エジプトの声は蛇が逃げるように消える。敵はきこりのように/斧をかざして襲いかかる。

23 彼らはその森を切り倒す、と主は言われる。森が彼らを遮るからだ。敵の数はいなごよりも多くて、数えきれない。

24 娘エジプトは恥を受け/彼らは北からの民の手に渡された。

25 万軍の主、イスラエルの神は言われた。「見よ、わたしはテーベの神アモンを罰する。またファラオとエジプト、その神々と王たち、ファラオと彼に頼る者を罰する。

26 わたしは、命を求める者の手に彼らを渡す。すなわち、バビロンの王ネブカドレツァルとその家来たちの手に。その後、エジプトは昔のように人の住む所となる」と主は言われる。

27 わたしの僕ヤコブよ、恐れるな。イスラエルよ、おののくな。見よ、わたしはお前を遠い地から/お前の子孫を捕囚の地から救い出す。ヤコブは帰って来て、安らかに住む。彼らを脅かす者はいない。

28 わたしの僕ヤコブよ、恐れるなと/主は言われる。わたしがお前と共にいる。お前を追いやった国々をわたしは滅ぼし尽くす。お前を滅ぼし尽くすことはない。わたしはお前を正しく懲らしめる。罰せずにおくことは決してない。

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エレミヤ書 47

1 預言者エレミヤに臨んだ主の言葉。ファラオがガザを撃つ前にペリシテ人に向かって。

2 主はこう言われる。見よ、北から水が湧き上がり/川となって押し寄せ/地とそこに満ちるもの/町とその住民を押し流す。男たちも叫び、住民は皆、悲鳴をあげる。

3 軍馬のひづめの音/戦車のごう音、車輪の響きに/父親は力を失い/子供を顧みることもできない。

4 ペリシテ人をすべて滅ぼす日が来る。ティルスとシドンは最後の援軍も断たれる。主がペリシテ人を滅ぼされる/カフトルの島の残りの者まで。

5 ガザでは頭をそり落とし/アシュケロンは破滅する。平野に残る者よ/いつまで、身を傷つけるのか。

6 災いだ、主が剣を取られた。いつまで、お前は静かにならないのか。鞘に退き、鎮まって沈黙せよ。

7 どうして、静かにできようか/主が剣に命じて/アシュケロンと海辺の地に向けて/遣わされたからには。

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エレミヤ書 48

1 モアブに向かって。イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。災いだ、ネボは略奪され/キルヤタイムは恥を受け、占領された。砦の塔は恥を受け、打ち砕かれた。

2 モアブの栄誉は既にない。ヘシュボンにあって、敵は災いを計る/「この国を滅ぼし尽くそう」と。マドメンよ、沈黙せよ。剣がお前の後ろに迫る。

3 ホロナイムから叫ぶ声が聞こえる。甚だしい略奪と破れだ。

4 モアブは破れ/叫び声がツォアルにまで聞こえる。

5 ルヒトの坂を泣きながら上る声/ホロナイムの下り坂で、滅びの苦しみに/叫ぶ声が聞こえる。

6 逃げよ、自分の命を救え。しかし、お前は荒れ野のアロエルのようになる。

7 自分の業と富に頼ったゆえに/お前もまた占領される。ケモシュは捕囚となって行く/その祭司も役人たちも共に。

8 略奪する者がすべての町を襲い/ひとつとして免れるものはない。谷は滅び、平野は荒らされる。主が言われたとおりである。

9 モアブに羽を与えて、飛び去らせよ。モアブの町々は荒廃し、住む者はいなくなる。

10 主が課せられた務めを/おろそかにする者は呪われよ。主の剣をとどめて/流血を避ける者は呪われよ。

11 モアブは幼いときから平穏に過ごして/捕囚となったことはない。古い酒のように静かに寝かされ/器から器へ注ぎかえられることなく/その風味は失われず/香りも変わることがなかった。

12 それゆえ、見よ、と主は言われる。傾ける者をモアブに遣わす日が来る。彼らはモアブを傾け/器から注ぎ出し、壺を砕く。

13 そのとき、イスラエルの家が、頼みとしていたベテルによって恥を受けたように、モアブはケモシュによって恥を受ける。

14 お前たちはどうして言えようか。「我々は勇士だ、戦いに慣れた兵士だ」と。

15 モアブとその町々を滅ぼす者が攻め上り/えり抜きの若者も倒れ伏し、殺されると/その御名を万軍の主と呼ばれる王は言われる。

16 災いがモアブを襲う日は近い。苦難が速やかに臨む。

17 周囲の民よ、皆モアブのために嘆くがよい。その名を知っている者はすべて/「威力の笏、栄光の杖は折られた」と言え。

18 娘ディボンの住民たちよ/栄光の座から降りて、渇きの中に座れ。モアブを滅ぼす者が、お前に向かって攻め上り/お前の砦を破壊した。

19 アロエルの住民よ/道の傍らに立って見張れ。逃れて来る男、避難して来る女に尋ねよ。「何事が起こったのか」と。

20 モアブは恥を受けて滅びた。泣き叫び、声をあげよ/アルノンで告げよ/モアブは滅びたと。

21 裁きが平野の地方を襲う。ホロン、ヤハツ、メファアト、

22 ディボン、ネボ、ベト・ディブラタイム、

23 キルヤタイム、ベト・ガムル、ベト・メオン、

24 ケリヨト、ボツラなど、モアブの地の町々を、遠くの町も近くの町も、すべて襲う。

25 モアブの角は砕かれ/腕は折られた、と主は言われる。

26 主に向かって高ぶったモアブを、酔いしれたままにしておけ。モアブはへどの中に倒れて、笑いものになる。

27 お前はイスラエルを笑いものにしたではないか。イスラエルが盗人の仲間であったとでも言うのか、お前がイスラエルのことを口にするたびに嘲ったのは。

28 モアブの住民よ/町を捨てて、岩山に住みかを造れ/山峡の岩壁に巣を作る鳩のように。

29 我々は、モアブが傲慢に語るのを聞いた。甚だしく高ぶり、誇り/傲慢に、驕り、慢心していた。

30 わたし自身、モアブの横柄を知っていると/主は言われる。その自慢話はでたらめ/なすこともでたらめだ。

31 それゆえ、わたしはモアブのために嘆き/モアブの全国民のために叫ぶ。キル・ヘレスの住民のために人々は呻く。

32 シブマのぶどうの木よ/わたしはヤゼルのために泣くよりも/お前のために泣く。お前の枝は海を越えて/ヤゼルの海にまで届いた。しかし、お前の夏の実と収穫を/滅ぼす者が襲った。

33 豊かな園、モアブの国から/喜びも楽しみも奪い去られた。わたしは酒ぶねからぶどう酒を断った。喜びの声をあげて、ぶどうを踏む者はいない。声があがっても、喜びの声ではない。

34 ヘシュボンが、エルアレに、またヤハツにまで届く声で叫ぶとき、彼らの声はツォアルからホロナイム、エグラト・シェリシヤにまで達する。ニムリムの水さえ涸れ果てる。

35 わたしは、聖なる高台で献げ物をささげ、神々に香をたく者をモアブの国から一掃する、と主は言われる。

36 それゆえ、わたしの心はモアブのために笛のように嘆く。わたしの心はキル・ヘレスの人々のために笛のように嘆く。モアブが築いた富は消えうせたからだ。

37 みな髪をそり、ひげを落とし、手に傷をつけ、身に粗布をまとう。

38 モアブの人々は皆、どの屋上でも広場でも泣き悲しんでいる。だれも好まない器を砕くように、わたしがモアブを砕いたからだ、と主は言われる。

39 なんという破滅か。嘆くがよい。ああ、モアブは恥じて背を向ける。モアブは周囲の国々の笑いの種となり、驚きとなる。

40 主はこう言われる。見よ、敵は鷲のように速く飛んで来て/モアブに向かって翼を広げる。

41 町々は攻め取られ、砦は陥落する。その日には、モアブの勇士の心は/子を産む女の心のようにおののく。

42 モアブは滅び、民であることをやめる。主に向かって高ぶったからだ。

43 モアブの住民よ/恐れと穴と罠がお前に臨むと/主は言われる。

44 恐れを逃れた者は、穴に落ち/穴から這い上がる者は、罠にかかる。わたしは、モアブに刑罰の年を来させると/主は言われる。

45 落人は力尽きて、ヘシュボンの陰に立ち尽くす。ヘシュボンから火の手が上がり/シホンから炎が舞い上がり/モアブのこめかみを焼き/騒ぐ者たちの頭を焦がす。

46 モアブよ、お前は災いだ。ケモシュの民は滅びた。お前の息子たちも、娘たちも/捕囚として連れて行かれた。

47 しかし、終わりの日に/わたしはモアブの繁栄を回復すると/主は言われる。ここまでがモアブの審判である。

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エレミヤ書 49

1 アンモンの人々に向かって/主はこう言われる。イスラエルには息子がいないのか/跡を継ぐ者がいないのか。なぜ、ミルコムがガドを占領し/その民が、ガドの町々に住んでいるのか。

2 それゆえ、わたしがアンモンのラバに向かって/鬨の声を聞かせる日が来る、と主は言われる。この町は廃虚となり/周囲の町々は火で焼かれる。イスラエルは、自分を追い出した者たちを/追い出す、と主は言われる。

3 ヘシュボンよ、嘆け。アイは滅びた。ラバの娘らよ、泣き叫べ、粗布をまとって泣け。壁の中を歩き回るがよい。ミルコムの像が、その祭司と役人たちと共に/捕囚に連れ去られるからだ。

4 背信の娘よ/なぜ、お前の谷、豊かな谷を誇るのか。お前は自分の宝に頼り/誰がわたしを攻撃しうるか、と言っている。

5 見よ、わたしは恐れを/四方からお前に臨ませると/万軍の主なる神は言われる。お前たちは、ちりぢりに追われ/逃げる者を集める者はない。

6 この後/わたしはアンモンの人々の繁栄を回復すると/主は言われる。

7 エドムに向かって/万軍の主はこう言われる。テマンには、もはや知恵がないのか/知者たちの策略は尽きたのか/彼らの知恵は消えうせたのか。

8 デダンの住民たちよ。逃げよ、退け、深い谷に隠れよ。なぜなら、わたしがエサウに災いを/彼を罰する時を来させるからだ。

9 ぶどうを取り入れる者が来れば/ひと房も残すことはない。盗人が夜来れば/欲しいものをすべて持って行く。

10 このわたしもエサウを身ぐるみはがして/隠れがを暴いた。彼は身を隠すことができない。彼の子孫は滅びた。親族も隣人も失われて、だれも

11 「あなたのみなしごを置いて行け/わたしが育てる。あなたのやもめらをわたしにゆだねよ」と/言う者はない。

12 主はこう言われる。「わたしの怒りの杯を、飲まなくてもよい者すら飲まされるのに、お前が罰を受けずに済むだろうか。そうはいかない。必ず罰せられ、必ず飲まねばならない。

13 わたしは自分自身にかけて誓う、と主は言われる。ボツラは、廃虚となり、恐怖、恥辱、ののしりの的となる。その町々は皆、とこしえの廃虚となる。」

14 わたしは主から知らせを聞いた。使者が諸国へ遣わされ/「集まれ、エドムを攻めよ。戦いに出よ」と言う。

15 見よ、わたしはお前を諸国のうちで/最も小さいものとする。お前は人々にさげすまれる。

16 岩の裂け目にいる者よ/丘の頂に立てこもる者らよ/お前の脅しもうぬぼれもお前を支えはしない。お前が鷲のように高い所に巣を造っても/わたしはお前をそこから引き降ろすと/主は言われる。

17 こうして、エドムは恐怖の的となり、そばを通る者は皆恐れ、その破壊を見て嘲る。

18 ソドム、ゴモラと周囲の町々が覆されたときのように、そこには、だれひとり住む者はなくなり、宿る者もいなくなる、と主は言われる。

19 見よ、獅子がヨルダンの森から/緑の牧場に躍り出るように/わたしはエドムを襲い/一瞬のうちに彼らを追い散らし/わたしが選んだ者に、そこを守らせる。誰か、わたしのような者がいるだろうか。誰が、わたしを召喚するだろうか。羊飼いのうち誰が、わたしに挑むだろうか。

20 それゆえ、主がエドムに対して練られた計画/テマンの住民に対して定められた企てを聞け。羊の群れの幼いものまで引きずられて行く。牧場は、このことのゆえに恐れおののく。

21 彼らの倒れる音で大地は揺れ動く。叫びの声は葦の海でも聞こえる。

22 見よ、敵は鷲のように舞い上がり、速く飛んで来て、ボツラに向かって翼を広げる。その日には、エドムの勇士の心は、子を産む女の心のようにおののく。

23 ダマスコに向かって。ハマトとアルパドは、悪い知らせを聞いて/うろたえている。安らうことのない海のように/彼らは不安におののいている。

24 ダマスコは力を失い、身を翻して逃れた。おののきが彼女に臨んだ。子を産む女のように激しい痛みが/彼女をとらえた。

25 栄えある都、わが喜びの町は/どうして捨てられたのか。

26 それゆえ、その日には、ダマスコの若者たちは広場で倒れ、兵士は皆、息絶えて静かになる、と万軍の主は言われる。

27 わたしはダマスコの城壁に火をつけ/火はベン・ハダドの城郭をなめ尽くす。

28 ケダルに向かって。また、ハツォルの諸国に向かって。これらは、バビロンの王ネブカドレツァルが撃ち破った国々である。主はこう言われる。立て、ケダルに向かって攻め上れ。東の人々を滅ぼせ。

29 彼らの天幕と羊の群れは奪われる/天幕の垂れ幕も道具もひとつ残らず。らくだは奪われ/敵は大声で呼ばわる。「恐れが四方から迫る」と。

30 ハツォルの住民よ/逃げよ、落ち延びよ/深い谷に隠れよ、と主は言われる。バビロンの王ネブカドレツァルが、お前たちを攻める計画を練り、お前たちを滅ぼす企てを立てているからだ。

31 立て、攻め上れ。安らかに暮らしている/穏やかな国に向かって、と主は言われる。この国は、城門もかんぬきも備えることなく/ひとり離れて住んでいる。

32 彼らのらくだは略奪され/家畜の群れは戦利品となる。わたしは、もみ上げの毛を切っている人々を/四方に吹き散らし/あらゆる方向から災いを来させると/主は言われる。

33 こうして、ハツォルはジャッカルの住みかとなり/永久に廃虚となる。そこには、だれひとり住む者はなくなり/宿る人もなくなる。

34 エラムに向かって。ユダの王ゼデキヤの治世の初めに、預言者エレミヤに臨んだ主の言葉。

35 万軍の主はこう言われる。わたしは、エラムの弓/彼らの最上の武器を折る。

36 わたしはエラムに向かって/天の四隅から、四方の風を吹きかける。わたしが彼らをこの風で吹き散らすので/エラムの難民が逃れて来ない国はなくなる。

37 わたしはエラムを敵の前でおびえさせる/彼らの命を求める者らの前で。わたしは彼らに災いを臨ませる。わたしの激しい怒りを、と主は言われる。わたしは彼らの後ろに剣を送る/彼らを滅ぼし尽くすまで。

38 わたしはエラムから王と貴族を滅ぼし/そこに、わたしの王座を据えると/主は言われる。

39 しかし、終わりの日に/わたしはエラムの繁栄を回復すると/主は言われる。

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エレミヤ書 50

1 バビロンに向かって。カルデア人の国に向かって。主が預言者エレミヤを通して語られた言葉。

2 告げ知らせよ、諸国民に。布告せよ/旗を掲げて布告せよ。隠すことなく言え。バビロンは陥落し、ベルは辱められた。マルドゥクは砕かれ、その像は辱められ/偶像は砕かれた。

3 一つの国が北からバビロンに向かって攻め上り/バビロンの国を荒廃させる。そこに住む者はいなくなる。人も動物も皆、逃れ去る。

4 その日、その時には、と主は言われる。イスラエルの人々が来る/ユダの人々も共に。彼らは泣きながら来て/彼らの神、主を尋ね求める。

5 彼らはシオンへの道を尋ね/顔をそちらに向けて言う。「さあ、行こう」と。彼らは主に結びつき/永遠の契約が忘れられることはない。

6 わが民は迷える羊の群れ。羊飼いたちが彼らを迷わせ/山の中を行き巡らせた。彼らは山から丘へと歩き回り/自分の憩う場所を忘れた。

7 彼らを見つける者は、彼らを食らった。敵は言った。「我々に罪はない。彼らが、まことの牧場である主に/先祖の希望であった主に罪を犯したからだ」と。

8 逃れよ、バビロンの中から。カルデア人の国から出よ/群れの先頭を行く雄羊のように。

9 見よ、わたしは/大いなる国々の一団を奮い起こし/バビロンに向かって、北の国から攻め上らせる。彼らはバビロンに対して陣を敷き、攻め落とす。彼らの矢は練達の勇士のようだ。決して空しく帰ることはない。

10 カルデア人は略奪される。略奪する者は皆、飽き足りる、と主は言われる。

11 わたしの嗣業を奪う者らよ。お前たちは喜び楽しみ/打穀する若い雌牛のように跳びはね/荒馬のようにいなないているが

12 お前たちの母、産みの親であるバビロンは/うろたえ、恥を受ける。見よ、国々の最後のものであるバビロンは/乾いた荒れ野、荒れ地となる。

13 主の憤りによって、住む者はいなくなり/すべてが廃虚となり/バビロンのそばを通る者は皆、恐れ/その破壊を見て嘲る。

14 弓を射る者らよ/バビロンを囲んで陣を敷け。バビロンに向かって射かけよ。矢を惜しんではならない。バビロンは主に罪を犯したからだ。

15 バビロンを囲んで鬨の声をあげよ。彼らは降伏した。砦は倒れ、城壁は破壊された。これこそ主の復讐だ。バビロンに復讐せよ。バビロンがしたとおりにしてやるがよい。

16 バビロンから断て/種蒔く人と、刈り入れのときに鎌を振るう人を。人々は滅ぼす者の剣を逃れて/おのおの自分の民のもとへ帰り/故郷を目指して逃げる。

17 イスラエルは獅子に追われてちりぢりになった羊。先にはアッシリアの王が食らい、今度はバビロンの王ネブカドレツァルが骨を砕いた。

18 それゆえ、イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。見よ、かつてアッシリアの王を罰したように、今、わたしはバビロンの王とその国を罰する。

19 そして、イスラエルを元の牧場に連れ戻す。イスラエルはカルメルとバシャンで草をはみ、エフライムとギレアドの山で心ゆくまで食べる。

20 その日、その時には、と主は言われる。イスラエルの咎を探しても見当たらず、ユダの罪も見いだされない。わたしが、生き残らせる人々の罪を赦すからである。

21 メラタイムの地に向かえ。そこに向かって攻め上れ。ペコドの住民に向かえ。彼らを剣にかけ、残ったものを滅ぼし尽くせと/主は言われる。わたしがお前に命じたとおりすべて行え。

22 その地に戦いのとどろきと/大きな破壊が起こる。

23 全世界を砕いた槌が、今や折られ砕かれる。バビロンは諸国民の間で恐怖の的となる。

24 バビロンよ、わたしはお前に罠を仕掛け/お前は捕らえられた。お前は知らずにいたが/見つけられ、捕らえられた。お前が主と争ったからだ。

25 主は倉を開いて/怒りの武器を取り出された。これこそ、カルデア人の国で行われる/万軍の主なる神の御業だ。

26 バビロンに向かって四方から攻めよ。その穀物の倉を開いて、山のように積み上げ/バビロンを滅ぼし尽くせ。何も残してはならない。

27 バビロンの雄牛を残らず剣にかけよ。彼らを屠り場に追い込め。彼らは災いだ。彼らの日、彼らの罰せられる時が来た。

28 バビロンの国を逃れ/脱出した人々の声がする。彼らはシオンで我々の神、主の復讐を告げる/主の神殿の復讐を。

29 バビロンに向かって、射手を呼び集めよ/すべて弓を射る者を。バビロンを囲んで陣を敷け/ひとりも逃してはならない。その仕業に従って報復し/行ったすべてのことに従って、仕返しするがよい。彼女は主に向かい/イスラエルの聖なる方に向かって/傲慢にふるまったからだ。

30 それゆえ、その日には、バビロンの若者たちは広場で倒れ、兵士は皆、息絶えて静かになる、と主は言われる。

31 傲慢な者よ。見よ、わたしはお前に立ち向かうと/万軍の主なる神は言われる。お前の日、わたしがお前を罰する時が来た。

32 傲慢な者はよろめき倒れ/助け起こす者はいない。わたしはその町々に火をつけ/火は周囲のすべてのものをなめ尽くす。

33 万軍の主はこう言われる。イスラエルの民は虐げられている/ユダの民も共に。彼らをとりこにしている者たちは皆/彼らを抑えつけ、解き放つことを拒んでいる。

34 彼らを贖われる方は強い。その御名は万軍の主。主は必ず彼らの訴えを取り上げ/バビロンの国を揺り動かし/その住民を乱される。

35 剣がカルデア人の上に臨む、と主は言われる。バビロンの住民の上に/その貴族、知者たちの上に。

36 剣が大言壮語する者らに臨み/彼らは笑いものになる。剣が勇士たちに臨み、彼らは砕かれる。

37 剣が軍馬と戦車に/また、バビロンの雑多な傭兵に臨み/彼らは女のように弱くなる。剣が宝の倉に臨み、倉はかすめられる。

38 日照りがバビロンの水に臨み、水は干上がる。バビロンは偶像の国で/おぞましいものに狂っているからだ。

39 それゆえ、ハイエナがジャッカルと共に住み/駝鳥がそこに住み着く。そこに住む者は、もはや永久にない。宿る者も、世々にわたってないであろう。

40 神がソドム、ゴモラと近隣の町々を/覆されたときのように、と主は言われる。そこには、人ひとり住まず/人が宿ることはなくなるであろう。

41 見よ、一つの民が北から来る。大いなる国、多くの王が/地の果てから奮い立って来る。

42 彼らは弓と剣を取り、残酷で容赦しない。海のとどろくような声をあげ、馬を駆り/戦いに備えて武装している/娘バビロンよ、お前に向かって。

43 バビロンの王が、その知らせを聞くと/彼の手の力は抜けた。彼は苦しみにとらえられ/産婦のようにもだえる。

44 見よ、獅子がヨルダンの森から/緑の牧場に躍り出るように/わたしはバビロンを襲い/一瞬のうちに彼らを追い散らし/わたしが選んだ者にそこを守らせる。誰か、わたしのような者がいるだろうか。誰が、わたしを召喚するだろうか。羊飼いのうち誰が、わたしに挑むだろうか。

45 それゆえ、主がバビロンに対して練られた計画/カルデア人の地に対して定められた企てを聞け。羊の群れの幼いものまで引きずられて行く。牧場はこのことのゆえに恐れおののく。

46 バビロンが占領される物音で大地は揺れ動き/叫びの声は諸国民の間に聞こえる。

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エレミヤ書 51

1 主はこう言われる。「わたしはバビロンに対し/レブ・カマイ(カルデア)の住民に向かって/滅びの風を巻き起こす。

2 わたしはバビロンに外敵を送る。彼らはバビロンをふるいにかけ/その国土を裸にする。災いの日に、彼らは四方からバビロンに迫る。」

3 弓を射る者に弓を張らせ/鎧を着けて身構えさせよ。バビロンの若者たちを惜しんではならない。その軍をすべて滅ぼし尽くせ。

4 カルデア人の国には、殺された者が/路上には、刺された者が倒れる。

5 イスラエルとユダは/その神、万軍の主に見捨てられてはいない。カルデア人の国には罪が満ちている/イスラエルの聖なる方に背いた罪が。

6 お前たちはバビロンの中から逃げ/おのおの自分の命を救え。バビロンの悪のゆえに滅びるな。今こそ、主が復讐される時/主はバビロンに仇を返される。

7 バビロンは主の手にある金の杯/これが全世界を酔わせた。国々はその酒を飲み/そのゆえに、国々は狂った。

8 にわかに、バビロンは倒れ、砕かれた。バビロンのために嘆け。その傷に乳香を塗れ。いえるかもしれない。

9 我々はバビロンをいやそうとした。しかし、いやされはしなかった。バビロンを捨てて、おのおの自分の国へ帰ろう。バビロンの審判は天に達し、雲にまで届いた。

10 主は我々の正しさを明らかにされた。さあ、我々はシオンで/我らの神、主の御業を語り告げよう。

11 矢を研ぎ澄まし、盾を用意せよ。主はメディアの王たちの霊を奮い起こさせる。バビロンに対する主の定めは滅ぼすこと。これこそ主の復讐/主の神殿の復讐だ。

12 バビロンの城壁に向かって旗を立て/見張りを強化せよ。見張りの者を立て、伏兵を置け。主は思い定め、それを実行される/バビロンの住民に告げられたことを。

13 豊かな水の傍らに住み、財宝に富む者よ。お前の終わりが来た。命の糸は断たれる。

14 万軍の主は、御自分にかけて誓われた。「わたしは必ず、いなごの大軍のような人々で/お前を満たす。彼らはお前を攻め、叫び声をあげる。」

15 御力をもって大地を造り/知恵をもって世界を固く据え/英知をもって天を広げられた方。

16 主が御声を発せられると天の大水はどよめく。地の果てから雨雲を湧き上がらせ/稲妻を放って雨を降らせ/風を倉から送り出される。

17 人は皆、愚かで知識に達しえない。金細工人は皆、偶像のゆえに辱められる。鋳て造った像は欺きにすぎず/霊を持っていない。

18 彼らは空しく、また嘲られるもの。裁きの時が来れば滅びてしまう。

19 ヤコブの分である神はこのような方ではない。万物の創造者であり/ヤコブはその方の嗣業の民である。その御名は万軍の主。

20 お前はわたしの鎚、わたしの武器であった。お前によって、わたしは国々を砕き/お前によって、諸王国を滅ぼした。

21 お前によって、軍馬と騎兵を砕き/お前によって、戦車とその操縦者を砕いた。

22 お前によって、男も女も砕き/お前によって、老いも若きも砕き/お前によって、若者もおとめも砕いた。

23 お前によって、羊飼いと群れを砕き/お前によって、農夫と耕す牛を砕き/お前によって、総督と長官を砕いた。

24 しかし、わたしはバビロンと/カルデアの全住民に対し/お前たちの目の前で報復する。彼らがシオンで行ったあらゆる悪に対してと/主は言われる。

25 滅びの山よ、見よ、わたしはお前に立ち向かうと/主は言われる。全世界を滅ぼす者よ/わたしは手を伸ばしてお前を捕らえ/断崖から転がして落とし、燃え尽きた山にする。

26 お前の石を取って隅の石とする者はないし/土台の石とする者もない。お前はとこしえに荒れ果てたままだと/主は言われる。

27 大地に旗を立て、国々で角笛を吹き鳴らせ。バビロンを撃つために国々を聖別し/諸王国を呼び集めよ/アララト、ミンニ、そしてアシュケナズを。指揮官を立て、バビロンを攻めよ。群がるいなごのように軍馬を上らせよ。

28 バビロンを撃つために、国々を聖別せよ/メディアの諸王国を、その総督とすべての長官/また、その支配下の全土を。

29 大地は震え、ねじれる。主の定めがバビロンに成就し/バビロンの国を人の住まない廃虚とされるから。

30 バビロンの勇士たちは戦いをやめ/砦に座り込む。彼らの力はうせ、女のようになる。バビロンの家屋は焼かれ、かんぬきは砕かれる。

31 伝令は走って、次の伝令に伝え/使者は次の使者へ取り次ぎ/都が隅々まで占領されたことを/バビロンの王に知らせる。

32 渡し場は次々と奪われ/沼地の葦は火で焼き払われ/兵士たちはおびえる。

33 イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。娘バビロンは、麦の打ち場のようだ。今や、彼女は踏みつけられ/間もなく、彼女を取り入れる時が来る。

34 バビロンの王ネブカドレツァルは/わたしに食いつき、当惑させ/竜のようにわたしを呑み込み/わたしのうまい肉で腹を満たし/わたしを空の皿のようにして洗い清めた。

35 「わたしと、わたしの肉親が受けた暴虐が/バビロンの上にふりかかるように」と/シオンの女たちは言い/「わたしの血の恨みが/カルデアの住民にふりかかるように」と/エルサレムは言う。

36 それゆえ、主はこう言われる。見よ、わたしはお前の訴えを取り上げ/お前の仇を報いる。わたしはバビロンの海を干上がらせ/泉を涸らす。

37 バビロンは、瓦礫の山/ジャッカルの住みかとなり/恐怖と嘲りの的となり/住む者はひとりもいなくなる。

38 彼らは一斉に若獅子のようにうなり/獅子の子のようにほえる。

39 わたしは、たけりたつ彼らに/宴を設けて酔わせる。彼らは泥酔して、よろめき/いつまでも眠り続けて目を覚まさないと/主は言われる。

40 わたしは、彼らを小羊のように/また雄羊や雄山羊のように/屠り場に引いて行く。

41 シェシャク(バビロン)は占領された。全世界の賛美の的であったものが捕らえられた。バビロンは国々の間に恐怖の的となった。

42 混沌の海がバビロンに襲いかかり/バビロンは高波のとどろきに覆われた。

43 町々は廃虚となり/乾ききった地、荒れ地となる。そこは住む者のない土地となり/人の子ひとり通らぬ所となる。

44 わたしはバビロンでベルを罰し/彼が呑み込んだものを口から吐き出させる。国々が川の流れのように/そこに集まることはもはやない。バビロンの城壁は倒れた。

45 わが民よ、その中から出よ。おのおの自分の命を救え/主の激しい怒りを逃れて。

46 お前たちは心挫けてはならない。この地で耳にするうわさを恐れるな。一つのうわさがこの年に来れば、別のうわさが次の年に来る。この地に不法が行われ、支配者と支配者が争うなど、と。

47 それゆえ、見よ、その日が来れば/わたしはバビロンの偶像を罰する。全土はうろたえ/殺された者は皆、国のただ中に倒れる。

48 天と地と、その中にあるすべてのものは/バビロンの滅亡を喜び歌う。滅ぼす者が北から来るからだ、と主は言われる。

49 バビロンもまた、必ず倒れる/イスラエルの殺された人々のゆえに。バビロンのゆえに、世界の至るところで/人々が殺されたのだから。

50 剣を逃れた者らよ。行け、立ち止まるな。遠くから主を思い起こし/エルサレムを心に留めよ。

51 我々はののしりを聞いて当惑している。恥辱が我々の顔を覆っている。外敵が主の家の聖域に押し入ったからだ。

52 それゆえ、見よ、その日が来ればと/主は言われる。わたしはバビロンの偶像を罰する。国の至るところで殺された者が呻く。

53 たとえ、バビロンが天に上っても/高いやぐらの守りを固めても/わたしのもとから滅ぼす者が来ると/主は言われる。

54 バビロンから叫びの声が聞こえ/カルデア人の地から大いなる破壊の音がする。

55 主がバビロンを滅ぼし/大音響を静められる。波のうねりが大水のようにとどろき/どよめきの音が響きわたる。

56 滅ぼす者がバビロンに攻めて来た。勇士たちは捕らえられ、弓は折られた。まことに主は仇を返される神/主は必ず報復される。

57 わたしはバビロンの高官、知者、総督、長官、勇士らを酔わせる。彼らはいつまでも眠り続けて目を覚ますことはない、とその御名を万軍の主という王が言われる。

58 万軍の主はこう言われる。バビロンの厚い城壁は無残に崩され/高い城門は火で焼かれる。今や、多くの民の労苦はむなしく消え/諸国民の辛苦は火中に帰し、人々は力尽きる。

バビロン滅亡の巻物

59 ユダの王ゼデキヤの第四年に、マフセヤの孫でネリヤの子であるセラヤが、宿営の長として王と共にバビロンに行ったとき、預言者エレミヤはセラヤに次のように命じた。

60 エレミヤはバビロンに襲いかかるすべての災いを一巻の巻物に記した。そこに書かれた言葉はすべて、バビロンに関するものであった。

61 エレミヤはセラヤに言った。あなたがバビロンに到着したとき、注意してこの言葉を朗読し、

62 そして言いなさい。「主よ、あなた御自身がこの場所について、これを断ち滅ぼし、人も獣も住まない永久の廃虚にすると語られました」と。

63 この巻物の朗読を終えたとき、巻物に石を結び付け、ユーフラテス川に投げ込み、

64 そして言いなさい。「このように、バビロンは沈む。わたしがくだす災いのゆえに、再び立ち上がることはない。人々は力尽きる」と。ここまでがエレミヤの言葉である。

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エレミヤ書 52

エルサレムの陥落と捕囚

1 ゼデキヤは二十一歳で王となり、十一年間エルサレムで王位にあった。その母は名をハムタルといい、リブナ出身のイルメヤの娘であった。

2 彼はヨヤキムが行ったように、主の目に悪とされることをことごとく行った。

3 エルサレムとユダは主の怒りによってこのような事態になり、ついにその御前から投げ捨てられることになった。ゼデキヤはバビロンの王に反旗を翻した。

4 ゼデキヤの治世、第九年十月十日に、バビロンの王ネブカドレツァルは全軍を率いてエルサレムに到着し、陣を敷き、周りに堡塁を築いた。

5 都は包囲され、ゼデキヤ王の第十一年に至った。

6 四月九日に、都の中で飢えが厳しくなり、国の民の食糧が尽き、

7 都の一角が破られた。戦士たちは皆逃げ出した。彼らは夜中に、カルデア人が都を取り巻いていたが、王の園に近い二つの城壁の間にある門を通って都を出、アラバへ向かって行った。

8 カルデア軍は王の後を追い、エリコの荒れ地でゼデキヤに追いついた。王の軍隊はすべて王を離れ去ってちりぢりになった。

9 王は捕らえられ、ハマト地方のリブラにいるバビロンの王のもとに連れて行かれ、裁きを受けた。

10 バビロンの王は、ゼデキヤの目の前で彼の王子たちを殺し、また、ユダの将軍たちもすべてリブラで殺した。

11 その上で、バビロンの王はゼデキヤの両眼をつぶし、青銅の足枷をはめ、彼をバビロンに連れて行き、死ぬまで牢獄に閉じ込めておいた。

12 五月十日、バビロンの王ネブカドレツァルの第十九年のこと、バビロンの王の側近である親衛隊の長ネブザルアダンがエルサレムに来て、

13 主の神殿、王宮、エルサレムの家屋をすべて焼き払った。大いなる家屋もすべて、火を放って焼き払った。

14 また、親衛隊の長と共に来たカルデア人は、軍をあげてエルサレムの周囲の城壁をすべて取り壊した。

15 貧しい民の一部、民のうち都に残っていたほかの者、バビロンの王に投降した者、ほかの技師たちは親衛隊の長ネブザルアダンによって、捕囚とされ、連れ去られた。

16 この地の貧しい民の一部は、親衛隊の長ネブザルアダンによってぶどう畑と耕地にそのまま残された。

17 カルデア人は主の神殿の青銅の柱、台車、主の神殿にあった青銅の「海」を砕いて、その青銅をことごとくバビロンへ運び去り、

18 壺、十能、芯切り鋏、鉢、柄杓など、祭儀用の青銅の器をことごとく奪い取った。

19 また親衛隊の長は、小鉢、火皿、鉢、壺、燭台、柄杓、水差しなど、金製品も銀製品もすべて奪い取った。

20 ソロモンが主の神殿のために造らせた二本の柱、一つの「海」、それを支える青銅の牛十二頭および台車についていえば、これらすべてのものの青銅の重量は量りきれなかった。

21 柱についていえば、一本の柱の高さは十八アンマ、周囲は十二アンマ、空洞で厚みは指四本分であった。

22 その上に青銅の柱頭があり、一方の柱頭の高さは五アンマ、柱頭の周りには格子模様の浮き彫りとざくろがあって、このすべてが青銅であった。もう一本の柱も同様に出来ていて、ざくろもそうであった。

23 九十六個のざくろがぶら下がっており、格子模様の浮き彫りの周囲にあるざくろは全部で百個であった。

24 親衛隊の長は祭司長セラヤ、次席祭司ツェファンヤ、入り口を守る者三人を捕らえた。

25 また、彼は戦士の監督をする宦官一人、都にいた王の側近七人、国の民の徴兵を担当する将軍の書記官、および都にいた国の民六十人を都から連れ去った。

26 親衛隊の長ネブザルアダンは彼らを捕らえて、リブラにいるバビロンの王のもとに連れて行った。

27 バビロンの王はハマト地方のリブラで彼らを打ち殺した。こうしてユダは自分の土地を追われて捕囚となった。

28 ネブカドレツァルが捕囚として連れ去った民の数をここに記すと、第七年に連れ去ったユダの人々が三千二十三人、

29 ネブカドレツァルの第十八年にエルサレムから連れ去った者が八百三十二人であった。

30 ネブカドレツァルの第二十三年には、親衛隊の長ネブザルアダンがユダの人々七百四十五人を捕囚として連れ去った。総数は四千六百人である。

ヨヤキン王の名誉回復

31 ユダの王ヨヤキンが捕囚となって三十七年目の十二月二十五日に、バビロンの王エビル・メロダクは、その即位の年にユダの王ヨヤキンに情けをかけ、彼を出獄させた。

32 バビロンの王は彼を手厚くもてなし、バビロンで共にいた王たちの中で彼に最も高い位を与えた。

33 ヨヤキンは獄中の衣を脱ぎ、生きている間、毎日欠かさず王と食事を共にすることとなった。

34 彼は生きている間、死ぬ日まで毎日、日々の糧を常にバビロンの王から支給された。

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イザヤ書 1

1 アモツの子イザヤが、ユダとエルサレムについて見た幻。これはユダの王、ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの治世のことである。

ユダの審判

2 天よ聞け、地よ耳を傾けよ、主が語られる。わたしは子らを育てて大きくした。しかし、彼らはわたしに背いた。

3 牛は飼い主を知り/ろばは主人の飼い葉桶を知っている。しかし、イスラエルは知らず/わたしの民は見分けない。

4 災いだ、罪を犯す国、咎の重い民/悪を行う者の子孫、堕落した子らは。彼らは主を捨て/イスラエルの聖なる方を侮り、背を向けた。

5 何故、お前たちは背きを重ね/なおも打たれようとするのか/頭は病み、心臓は衰えているのに。

6 頭から足の裏まで、満足なところはない。打ち傷、鞭のあと、生傷は/ぬぐわれず、包まれず/油で和らげてもらえない。

7 お前たちの地は荒廃し、町々は焼き払われ/田畑の実りは、お前たちの目の前で/異国の民が食い尽くし/異国の民に覆されて、荒廃している。

8 そして、娘シオンが残った/包囲された町として。ぶどう畑の仮小屋のように/きゅうり畑の見張り小屋のように。

9 もし、万軍の主がわたしたちのために/わずかでも生存者を残されなかったなら/わたしたちはソドムのようになり/ゴモラに似たものとなっていたであろう。

10 ソドムの支配者らよ、主の言葉を聞け。ゴモラの民よ/わたしたちの神の教えに耳を傾けよ。

11 お前たちのささげる多くのいけにえが/わたしにとって何になろうか、と主は言われる。雄羊や肥えた獣の脂肪の献げ物に/わたしは飽いた。雄牛、小羊、雄山羊の血をわたしは喜ばない。

12 こうしてわたしの顔を仰ぎ見に来るが/誰がお前たちにこれらのものを求めたか/わたしの庭を踏み荒らす者よ。

13 むなしい献げ物を再び持って来るな。香の煙はわたしの忌み嫌うもの。新月祭、安息日、祝祭など/災いを伴う集いにわたしは耐ええない。

14 お前たちの新月祭や、定められた日の祭りを/わたしは憎んでやまない。それはわたしにとって、重荷でしかない。それを担うのに疲れ果てた。

15 お前たちが手を広げて祈っても、わたしは目を覆う。どれほど祈りを繰り返しても、決して聞かない。お前たちの血にまみれた手を

16 洗って、清くせよ。悪い行いをわたしの目の前から取り除け。悪を行うことをやめ

17 善を行うことを学び/裁きをどこまでも実行して/搾取する者を懲らし、孤児の権利を守り/やもめの訴えを弁護せよ。

18 論じ合おうではないか、と主は言われる。たとえ、お前たちの罪が緋のようでも/雪のように白くなることができる。たとえ、紅のようであっても/羊の毛のようになることができる。

19 お前たちが進んで従うなら/大地の実りを食べることができる。

20 かたくなに背くなら、剣の餌食になる。主の口がこう宣言される。

シオンの審判と救い

21 どうして、遊女になってしまったのか/忠実であった町が。そこには公平が満ち、正義が宿っていたのに/今では人殺しばかりだ。

22 お前の銀は金滓となり/良いぶどう酒は水で薄められている。

23 支配者らは無慈悲で、盗人の仲間となり/皆、賄賂を喜び、贈り物を強要する。孤児の権利は守られず/やもめの訴えは取り上げられない。

24 それゆえ、主なる万軍の神/イスラエルの力ある方は言われる。災いだ/わたしは逆らう者を必ず罰し/敵対する者に報復する。

25 わたしは手を翻し/灰汁をもってお前の滓を溶かし/不純なものをことごとく取り去る。

26 また、裁きを行う者を初めのときのように/参議を最初のときのようにする。その後に、お前は正義の都/忠実な町と呼ばれるであろう。

27 シオンは裁きをとおして贖われ/悔い改める者は恵みの御業によって贖われる。

28 背く者と罪人は共に打ち砕かれ/主を捨てる者は断たれる。

29 慕っていた樫の木のゆえにお前たちは恥を受け/喜びとしていた園のゆえに嘲られる。

30 お前たちは葉のしおれた樫の木のように/水の涸れた園のようになる。

31 強い者も麻の屑となり、その行いは火花となり/共に燃え上がり、消す者はいない。

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イザヤ書 2

終末の平和

1 アモツの子イザヤが、ユダとエルサレムについて幻に見たこと。

2 終わりの日に/主の神殿の山は、山々の頭として堅く立ち/どの峰よりも高くそびえる。国々はこぞって大河のようにそこに向かい

3 多くの民が来て言う。「主の山に登り、ヤコブの神の家に行こう。主はわたしたちに道を示される。わたしたちはその道を歩もう」と。主の教えはシオンから/御言葉はエルサレムから出る。

4 主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし/槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず/もはや戦うことを学ばない。

5 ヤコブの家よ、主の光の中を歩もう。

高ぶる者に対する審判

6 あなたは御自分の民、ヤコブの家を捨てられた。この民がペリシテ人のように/東方の占い師と魔術師を国に満たし/異国の子らと手を結んだからだ。

7 この国は銀と金とに満たされ/財宝には限りがない。この国は軍馬に満たされ/戦車には限りがない。

8 この国は偶像に満たされ/手の業、指の造った物にひれ伏す。

9 人間が卑しめられ、人はだれも低くされる。彼らをお赦しにならぬように。

10 岩の間に入り、塵の中に隠れよ/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

11 その日には、人間の高ぶる目は低くされ/傲慢な者は卑しめられ/主はただひとり、高く上げられる。

12 万軍の主の日が臨む/すべて誇る者と傲慢な者に/すべて高ぶる者に――彼らは低くされる――

13 高くそびえ立つレバノン杉のすべてに/バシャンの樫の木のすべてに

14 高い山、そびえ立つ峰のすべてに

15 高い塔、堅固な城壁のすべてに

16 タルシシュの船と美しい小舟のすべてに。

17 その日には、誇る者は卑しめられ/傲慢な者は低くされ/主はただひとり、高く上げられる。

18 偶像はことごとく滅びる。

19 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞穴、地の中の穴に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

20 その日には、だれもが/ひれ伏すために造った銀の偶像と金の偶像を/もぐらやこうもりに投げ与える。

21 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞窟、崖の裂け目に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

22 人間に頼るのをやめよ/鼻で息をしているだけの者に。どこに彼の値打ちがあるのか。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/ISA/2-97e18022f75c737b1b32fb37ffcd71d4.mp3?version_id=1819—

イザヤ書 3

エルサレムとユダの審判

1 見よ、主なる万軍の神は/支えとなり、頼みとなる者を/また、パンによる支え、水による支えをも/エルサレムとユダから取り去られる。

2 勇士と戦士、裁きを行う者と預言者/占い師と長老

3 五十人の長と尊敬される者/参議、魔術師、呪術師などを取り去られる。

4 わたしは若者を支配者にした。気ままな者が国を治めるようになる。

5 民は隣人どうしで虐げ合う。若者は長老に、卑しい者は尊い者に無礼を働く。

6 人は父の家で兄弟に取りすがって言う。「お前にはまだ上着がある。我らの指導者になり/この破滅の始末をしてくれ」と。

7 だがその日には、彼も声をあげる。「わたしにも手当てはできない。家にはパンもなければ上着もない。わたしを民の指導者にしてもだめだ」と。

8 エルサレムはよろめき、ユダは倒れた。彼らは舌と行いをもって主に敵対し/その栄光のまなざしに逆らった。

9 彼らの表情が既に証言している。ソドムのような彼らの罪を表して、隠さない。災いだ、彼らは悪の報いを受ける。

10 しかし言え、主に従う人は幸い、と。彼らは自分の行いの実を食べることができる。

11 主に逆らう悪人は災いだ。彼らはその手の業に応じて報いを受ける。

12 わたしの民は、幼子に追い使われ/女に支配されている。わたしの民よ/お前たちを導く者は、迷わせる者で/行くべき道を乱す。

13 主は争うために構え/民を裁くために立たれる。

14 主は裁きに臨まれる/民の長老、支配者らに対して。「お前たちはわたしのぶどう畑を食い尽くし/貧しい者から奪って家を満たした。

15 何故、お前たちはわたしの民を打ち砕き/貧しい者の顔を臼でひきつぶしたのか」と/主なる万軍の神は言われる。

16 主は言われる。シオンの娘らは高慢で、首を伸ばして歩く。流し目を使い、気取って小股で歩き/足首の飾りを鳴らしている。

17 主はシオンの娘らの頭をかさぶたで覆い/彼女らの額をあらわにされるであろう。

18 その日には、主は飾られた美しさを奪われる。足首の飾り、額の飾り、三日月形の飾り、

19 耳輪、腕輪、ベール、

20 頭飾り、すね飾り、飾り帯、匂袋、お守り、

21 指輪、鼻輪、

22 晴れ着、肩掛け、スカーフ、手提げ袋、

23 紗の衣、亜麻布の肌着、ターバン、ストールなどを。

24 芳香は悪臭となり、帯は縄に変わり/編んだ髪はそり落とされ/晴れ着は粗布に変わり/美しさは恥に変わる。

25 シオンの男らは剣に倒れ/勇士は戦いに倒れる。

26 シオンの城門は嘆き悲しみ/奪い尽くされて、彼女は地に座る。

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