シラ 28

1 復讐する者は、主から復讐を受ける。主はその罪を決して忘れることはない。

2 隣人から受けた不正を赦せ。そうすれば、/願い求めるとき、お前の罪は赦される。

3 人が互いに怒りを抱き合っていながら、/どうして主からいやしを期待できようか。

4 自分と同じ人間に憐れみをかけずにいて、/どうして自分の罪の赦しを願いえようか。

5 弱い人間にすぎない者が、/憤りを抱き続けるならば、/いったいだれが彼の罪を赦すことができようか。

6 自分の最期に心を致し、敵意を捨てよ。滅びゆく定めと死とを思い、掟を守れ。

7 掟を忘れず、隣人に対して怒りを抱くな。いと高き方の契約を忘れず、/他人のおちどには寛容であれ。

口論

8 口論に加わるな。そうすれば、/お前は罪を犯す機会が少なくなる。怒りっぽい人は口論をあおり立てるからだ。

9 罪深い者は、友情にひびを入れ、/和やかに暮らしている人たちに不和をもたらす。

10 火は薪をくべればそれだけ燃え上がり、/口論は頑固さが加わると、激しさを増す。激怒は、力たけき者ほどすさまじく、/怒りは、富に頼る者ほど激しくなる。

11 軽率な争いは、火をあおることになり、/軽はずみな口論は、流血の惨事につながる。

12 火種に息を吹きかければ真っ赤に燃え上がり、/唾を吐きかけると消える。どちらもお前の口のなせる業。

舌禍

13 うわさして回る者や二枚舌の者は、呪われよ。平穏に暮らしている多くの人々を破滅させたから。

14 陰口は多くの人の心を乱し、/国から国へと人々を追い立て、/堅固な町々を破壊し、/権力者たちの家を破滅させた。

15 陰口は貞節な妻さえ離婚に追い込み、/彼女らが労苦して得たものを奪い取った。

16 陰口を気にすると、心穏やかではなくなり、/平穏に暮らすことはできなくなる。

17 鞭で打つと皮膚が裂け、/舌で打つと、骨さえ砕ける。

18 多くの人が剣のやいばに倒れたが、/その数は、舌のやいばに倒れた人には及ばない。

19 舌の攻撃を避けることのできた人、/荒れ狂う舌の被害を受けなかった人、/その軛につながれず、/その鎖に縛られなかった人、/このような人は幸いである。

20 舌の軛は鉄の軛、/その鎖は銅の鎖。

21 舌のもたらす死は残酷だ。陰府の方がそれよりもましである。

22 舌は信仰深い人には力を振るえず、/その炎も彼らを焼くことがない。

23 主を捨てる者は舌によってひどい目に遭う。舌は彼らの内で燃え、決して消えることなく、/獅子のように襲いかかり、/豹のように彼らを引き裂く。

24 [24a]さあ、お前の畑には茨で囲いを巡らせ。[24b]お前の金銀はしまって錠を下ろせ。

25 [25a] お前の言葉は秤に掛けて、慎重に用いよ。[25b] お前の口には戸を立てて、かんぬきを掛けよ。

26 口を滑らせないように注意せよ。待ち構えている者の餌食になるな。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/28-f08b205b87447c43104df676ac660805.mp3?version_id=1819—

シラ 29

貸し付けと返済

1 奇特な人は隣人に金を貸す。援助の手を差し伸べる人は掟を守っている。

2 隣人が困っているときは貸してやれ。隣人から借りた場合は、期限内に返せ。

3 約束は固く守り、相手に対して誠実であれ。そうすれば、お前の必要はいつでも満たされる。

4 多くの人は、借りた金をもうけ物と見なし、/援助してくれた人たちに迷惑をかける。

5 金を借りるまでは相手の手に接吻し、/その財産について声音を変えて世辞を言う。返済の時が来ると期限を延ばし、/返事をあいまいにして、/都合がつかないと言って弁解する。

6 貸し主は、返してもらえたとしても、/せいぜい半分しか取り戻せない。だが、それだけでももうけ物と考えよ。もしも、そのように考えでもしなければ、/貸し主は財産をだまし取られたことになり、/つまらぬことで敵をつくることになる。借り手は呪いと悪口を返し、/感謝どころか、無礼な態度を返してくる。

7 多くの人が、貸すことを断るのは、悪意ではない。むざむざ奪い取られることが分かっているからだ。

施し

8 けれども、貧しい人には寛容であれ。施しを延ばして相手を待たせてはならない。

9 主の掟に従って貧しい人を助けよ。その人が困っているとき、空手で帰すな。

10 兄弟や友人のために金を使え。金を石の下に隠してさび付かせ無駄にするな。

11 いと高き方の掟に従って、富を積め。それは黄金よりもはるかにお前のためになる。

12 施しをお前の倉に蓄えておけ。それはお前をあらゆる災難から救ってくれる。

13 頑丈な盾や丈夫な槍以上に、/施しはお前が敵と戦うときの武器となる。

保証

14 善意の人は隣人のために保証人となるが、/恥知らずな者は彼を見捨ててしまう。

15 保証してくれた人の恩を忘れてはならない。彼はお前のために己をかけたのだから。

16 罪深き者は保証人の財産を食い尽くす。

17 恩を知らぬ者は、助けてくれた人を見捨てる。

18 万事うまくいっていた多くの人が、/保証人になったため没落し、/海の波にもてあそばれるようにほんろうされた。勢力ある人たちも家を失い、/見知らぬ国々をさまよい歩かねばならなかった。

19 罪深い者が保証人を引き受ければ、/利益を得ようとして裁判ざたに巻き込まれる。

20 お前は力に応じて隣人を援助し、/危ない目に遭わぬように注意せよ。

貧しさと自尊心

21 生活に欠かせないものは、水と食物と衣類、/それに、私生活を守る家である。

22 貧しくとも、梁がむき出しのわが家で暮らすのは、/他人の家で豪華な食事をするよりましである。

23 持ち物が多くても少なくても、それで満足し、/居候の汚名は着るな。

24 家から家へと渡り歩く生活は何とも惨めで、/居候の身では、言いたいことも言えない。

25 給仕をし、酒をついでも感謝されず、/かえって、嫌みを言われることになる。

26 「居候、ここへ来て食卓の準備をしろ。何かあるなら持って来い。」

27 「出て行け、この居候。大事な客が来たのだ。おれの兄弟が泊まりに来て客間が必要だ。」

28 分別のある人にとって耐え難いことは、/家主の小言と金を借りた相手からの侮辱である。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/29-6e9e2e0892a91ab9f108524e65f0bc29.mp3?version_id=1819—

シラ 30

子供の養育

1 わが子を愛する者は、しばしば鞭で懲らしめる。そうすれば晩年、子供は彼の喜びとなる。

2 子をしつける親は、/その子のお陰で楽ができ、/知人の間で自慢ができる。

3 わが子を教育する者は、敵にはねたまれても、/友人たちにはその子を誇りとすることができる。

4 父親がこの世を去っても、/消えてしまったわけではない。父親そっくりの子が、後に残っているからだ。

5 父親は生きている間、わが子を見て喜び、/この世を去るときにも、悲しむことがない。

6 敵に報復してくれる者を彼は後に残し、/友人に恩返ししてくれる者を後に残すのだ。

7 子を甘やかす者は、傷の手当てに明け暮れ、/子がわめき叫ぶのを聞く度に、心を煩わす。

8 馬は馴らさなければ手に負えなくなり、/子はしつけなければ、わがままになる。

9 子供は、放任すればお前を驚きあわてさせ、/溺愛すれば、お前を嘆かせることになる。

10 子供と一緒になって笑い興じるな。さもないと、共に悲嘆に暮れることになり、/最後には、歯ぎしりをして後悔することになる。

11 若いときには気ままなことをさせるな。〔また、過ちを大目に見るな。

12 若いときには、腰を低くさせよ。〕/子供のうちに体罰を与えよ。さもないと強情になり、言うことを聞かなくなる。〔また、彼はお前の心痛のもととなる。〕

13 お前の子供をしつけ、子供のために苦労せよ。さもないとその子は非行に走り、お前を困らせる。

健康

14 貧しくても健康で体力のある方が、/裕福で病気に苦しんでいるよりはよい。

15 健康で丈夫な体は、あらゆる黄金にまさり、/強じんな精神は、莫大な財産にまさる。

食べ物について

16 体の健康にまさる富はなく、/心の喜びにまさる楽しみもない。

17 つらい生活を送るよりは、死んだ方がよく、/長く患うよりは、永遠の安息の方がよい。

18 食欲を失った者の前に、並べられたごちそうは、/墓に供えられた食べ物と同じである。

19 偶像に供え物をしても無駄ではないか。食べることもかぐこともできないのだから。主に懲らしめられている者も、これと同じである。

20 ごちそうを見ても、ため息をつくだけである。若い娘を抱いて、ため息をつく宦官と同じだ。〔強引に裁きを行う者もこれと同じである。〕

晴れやかな心

21 悲しみに負けて気力を失うな。あれこれ思い悩むことはない。

22 朗らかな心は、人を生気にあふれさせ、/喜びは長寿をもたらす。

23 気分を変えて心を奮い立たせ、/悲しみを遠くへ追い払え。悲しみは多くの人を滅ぼした。それは何の益にもならない。

24 ねたみや、怒りは寿命を縮め、/思い煩いは人を老けさせる。

25 快活な心は食欲を旺盛にし、/食べ物をおいしく味わわせる。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/30-9be6ac201a2887b0eb2a43e75dd10cbb.mp3?version_id=1819—

シラ 31

富について

1 夜も寝ないで富を蓄えれば体はやせ衰え、/その富が心配で眠れなくなる。

2 夜通し続く心配で、うたた寝さえもできない。重病が眠りを妨げるのと同じである。

3 金持ちは労苦して財産を蓄え、/仕事を休んでぜいたくな生活を楽しむ。

4 貧しい者は労苦しても、生きるのが精一杯で、/手を休めるとたちまち生活に困る。

5 黄金を愛する者は正しい者にはなれず、/金銭を追い求める者は金銭で道を踏み外す。

6 黄金がもとで多くの者が身を滅ぼした。彼らは滅亡と顔を突き合わせていたのだ。

7 黄金は、それに夢中になる者には罠となり、/愚か者は皆、そこにはまり込んでしまう。

8 清廉潔白な金持ちは幸いである。黄金を追いかけなかったから。

9 そういう人がいたら彼に祝意を表そう。民の間で、驚嘆すべきことを行ったのだから。

10 黄金の誘惑に打ち勝ち、/申し分のない生き方をした者はだれか。彼こそは大いに誇ってよい。法を犯しえたのに犯さず、/悪事を行いえたのに、行わなかった人はだれか。

11 その人の財産は揺るぎないものとなり、/会衆は彼の施しを数え上げ、たたえるであろう。

宴会の席での心得

12 豪華な食卓に着くような場合には、/舌なめずりしたり、/「すごいごちそうだ」などと言ったりするな。

13 意地汚い目つきは下品であるとわきまえよ。造られた物の中で、/目ほどさもしさを表すものはない。だから、人はごちそう一つ一つに目を潤ませる。

14 目に留まるものすべてに手を伸ばすな。人を押しのけてまで、皿の中のものを取るな。

15 同席の人を自分のことのように思いやり、/すべてのことに気を配れ。

16 出されたものは人間らしく食べよ。人に嫌われないように、音を立てて食べるな。

17 行儀をわきまえ、人より先に食べ終えよ。食い意地を張って、不快な感じを与えるな。

18 大勢の人と食卓を共にするときは、/他の者より先に手を出すな。

19 しつけを受けた者はわずかな量で満足し、/床に就いてからも、息苦しくなることはない。

20 程よく食べれば、安眠が得られ、/朝も早く起きられて、気分はさわやかである。食い意地の張った者は、不眠に悩まされ、/吐き気と腹痛に苦しむ。

21 無理やり食べさせられたときは、/席を外して吐きに行け。そうすれば楽になる。

22 子よ、わたしを侮らず、言うことを聞け。後になれば、わたしの言葉を悟るようになる。何をするにも節度を守れ。そうすればどのような病気にもかからない。

23 豪華な食事を振る舞う者を、人々は褒めそやす、/彼は本当に気前が良いと。

24 ごちそうを出し渋る者を、町中の人はなじる、/彼は全くけちなやつだと。

25 酒を飲んで男っぷりを見せようとするな。酒で身を滅ぼした者は多い。

26 かまどの火が鉄の質をあらわにするように、/酒も、飲んで争えば、高慢な者の本性を暴き出す。

27 酒は適度に飲めば、/人に生気を与える。酒なき人生とは何であろうか。そもそも酒は、楽しみのために造られているのだ。

28 時をわきまえ、適度に飲む酒は、/心を浮き立たせ、人を陽気にさせる。

29 過度の飲酒は気分を損ない、/いらだちや、間違いのもととなる。

30 深酒は愚か者の気を高ぶらせて足をふらつかせ、/力を弱めて、傷を負わせる。

31 酒の席で、隣にいる客をなじったりするな。愉快に過ごしている彼に、侮辱を加えるな。とがめるような言葉を吐いたり、/借金の返済を迫って困らせたりしてはならない。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/31-c7f53d802f0e7646034534f820632c38.mp3?version_id=1819—

シラ 32

1 宴会の世話役に選ばれたなら、有頂天になるな。客の一人として、皆と同じようにふるまえ。彼らに心を配り、席に着け。

2 自分の任務をことごとく果たした後に着席せよ。そうすれば、みんなの楽しみがお前の喜びとなり、/事の運びが見事だというので誉れの冠を受ける。

3 年長者よ、語れ、それは当然のことだから。だが、要点を外さずに話し、音楽の邪魔をするな。

4 余興の最中には、あれこれとしゃべるな。時をわきまえずに、学識を見せびらかすな。

5 金の細工にはめ込まれたルビーの印章のように、/音楽の演奏は酒の席を引き立たせる。

6 金の台に飾られたエメラルドの印章のように、/歌の調べはぶどう酒の味をいや増す。

7 若者よ、必要なときだけ話せ。語るとしても二度、それも求められた場合のみ。

8 簡潔に話せ。わずかな言葉で多くを語れ。博識ではあっても寡黙であれ。

9 偉い人たちの間では、出過ぎたまねをするな。年輪を重ねた人たちのいるところでは、/やたらと無駄話をするな。

10 雷鳴がとどろく前に稲妻が走り渡るごとく、/慎み深い人にその人望は先立つ。

11 潮時と見たら、席を立ち、ぐずぐずするな。まっすぐ家へと急ぎ、道草を食ってはならない。

12 家では楽しく過ごせ。したいことは何でもせよ。しかし、高慢な言葉を吐いて罪を犯すな。

13 これらすべてのことに加えて、/お前を造られた方、/その賜物によって歓喜に酔わせる方を賛美せよ。

主を畏れる人

14 主を畏れる人は、教訓を受け入れ、/朝早く起き主を求める人たちは、/主から称賛される。

15 律法を究めようとする人は、これに習熟し、/偽善者は、これにつまずく。

16 主を畏れる人は、何が正しいかを見いだし、/その正しい行いは、光のように輝く。

17 罪深い者は、批判されることを嫌い、/独りよがりな見解を持つものだ。

18 分別のある人は、決して思慮に欠けることなく、/高慢な異邦人は、畏れなどみじんも持たない。

19 よく考えずに何事をも行うな。そうすれば、何をしても後で悔やむことがない。

20 危ない道を歩むな。そうすれば、石だらけの道でころぶことはない。

21 なだらかな道だからといって気を許すな。

22 お前の子供たちからも目を離すな。

23 何事をするにも自信を持て。これも掟を守ることなのである。

24 律法を頼みとする人は、掟に注意を払い、/主を信頼する人は、生活に困ることがない。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/32-7121ca4e61b3542adcd242af9ad31052.mp3?version_id=1819—

シラ 33

1 主を畏れる人に、災難はふりかからない。試練に遭っても、その度に救い出される。

2 知恵ある人は律法を嫌わない。律法に誠実でない者は、嵐の中の小舟のようだ。

3 聡明な人は御言葉を信頼し、/律法は、彼にとって神託同様、頼りになるものだ。

4 話は前もって準備せよ。そうすれば聞いてもらえる。習得したことを整理してから答えよ。

5 愚か者の心は、馬車の車輪のようなもの、/その考えは、心棒のようにぐるぐる回る。

6 口やかましい友は、あたかも種馬のようなもの、/だれが乗ってもいななくのだ。

主の裁断

7 どうして、ある日はほかの日よりも重要なのか。一年のどの日にも、同じ太陽の光が注ぐのに。

8 これは主の裁断によって区別されたもの。主は季節と祝祭日を定められた。

9 ある日を高めて聖なる日とし、/他の日を平日と定められた。

10 人間は皆、大地からのもの、/アダムは土から造られた。

11 主は、あふれるばかりの知識によって、/人々に違いをつくり、/それぞれに、異なった道を歩ませられた。

12 ある者を祝福して高め、/ある者を聖別して、みもとに近づかせられた。しかし、他の者を呪って、卑しめ、/彼らをその地位から退けられた。

13 陶器職人がその手にある粘土を、/思うままに形づくるように、/造り主は御手の内にある人間を、/思うままに裁かれる。

14 善が悪と相対し、/命が死と相対しているように、/罪人は信仰深い人と相対している。

15 いと高き方が造られたすべてのものに目を注げ。二つずつどれもがそれぞれ対になっている。

16 わたしは目を覚ましている最後の者だった、/摘み取る者が残したぶどうを集める者のように。

17 わたしは、主の祝福を受けて早くそこへ着き、/摘み取る者と同じように、/搾り桶をいっぱいにした。

18 知ってほしい。わたしが労苦したのは、/自分のためだけではなく、/教訓を求めるすべての人のためであったことを。

19 わたしの言葉を聞け。民の上に立つ者たちよ。会衆の指導者たちよ、わたしに耳を傾けよ。

財産

20 息子や、妻、兄弟や友人であっても、/お前が生きているかぎり、/お前の上に権力を振るわせるな。また、他人に財産を与えるな。さもないと、後悔して取り戻したくなる。

21 お前の内に命があり、息があるかぎり、/だれに対しても、自分の生き方を変えるな。

22 息子たちにねだられている方が、/彼らの助けを当てにして暮らすよりましだ。

23 事を行うにあたってはすべてに秀で、/お前の名誉に泥を塗るな。

24 お前の寿命が尽きる日、/息を引き取る時に、財産を譲り渡せ。

召し使い

25 ろばには、まぐさと鞭と重い荷物を、/召し使いには、パンとしつけと仕事を与えよ。

26 召し使いは厳しくしつけて働かせよ。そうすればお前はくつろげる。彼の手を休めさせると、自由を要求してくる。

27 軛と手綱は、家畜を抑えておとなしくさせ、/責め道具と拷問は、悪い召し使いに効果がある。

28 彼が怠けないように、熱心に仕事をさせよ。

29 怠惰は多くの悪行を教える。

30 彼にふさわしい仕事を受け持たせよ。命じたとおりにしないなら、足枷を重くせよ。しかし、だれに対しても厳しすぎてはならない。不当な仕打ちは決してするな。

31 お前に召し使いがいるなら、お前と同等に扱え。血をもって彼を買い取ったのだから。お前に召し使いがいるなら、兄弟として扱え。自分自身と同じように、/お前は彼が必要なのだから。

32 もし、虐待して逃げ去りでもしたら、

33 どこへ行って彼を捜し出すつもりなのか。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/33-e3aa479becf57d76b02badb6c5e73840.mp3?version_id=1819—

シラ 34

夢みることのむなしさ

1 良識のない者はむなしく根拠のない望みを抱く。夢は愚かな者たちを空想へと駆り立てる。

2 夢を得ようとする者は、/影を捕まえようとしたり、/風を追いかける者と同じだ。

3 夢の中で見るものは映像にすぎず、/鏡に映った自分の顔のようなもの。

4 汚れたものからどうして清いものが、/偽りからどうして真実が、取り出せようか。

5 占い、前兆、夢のたぐいは、無意味なもの。陣痛の中で思い描く、女の妄想のようなもの。

6 いと高き方が配慮して送ったのでないかぎり、/これらのことに、心を奪われるな。

7 多くの人々は夢に惑わされ、/これに望みをかけては身を滅ぼした。

8 律法は、そのような偽りによっては全うされず、/知恵も誠実な人の口から出てこそ全うされる。

9 旅をした人は、多くのことを知っており、/経験豊かな人は、洞察に富んだ事柄を語る。

10 経験の乏しい者は、わずかなことしか知らない。[11]しかし、旅をした人は、広い知識を身につける。

11 [12]わたしは旅をして、多くのことを見た。わたしが悟った事は、語り尽くせない。

12 [13]わたしは死ぬほどの危険に何度も出会った。しかし、これまでの経験のお陰で助かった。

主を畏れる人の幸い

13 [14]主を畏れる人の霊は生き永らえる。[15]自分を救ってくださる方に、信頼しているから。

14 [16]主を畏れる人は何事にもおびえることがなく、/決して臆病風を吹かさない。主にこそ彼は信頼しているから。

15 [17]主を畏れる人の魂は幸いである。[18]彼は、だれを頼みとし、だれを支えとするのか。

16 [19]主の目は、主を愛する者の上に注がれている。主は、力強い盾、堅固な支え、/熱風から守る避難所、真昼の日ざしを防ぐ陰、/転ばないように防ぎ、倒れないように助ける者。

17 [20]主は彼らの魂を昂揚させ、目に輝きを与え、/健やかな命と祝福を授けられる。

受け入れられないいけにえ

18 [21]不正に得たものを、いけにえとして/献げるなら、その献げ物は汚れた物である。[22]不法を行う者の献げ物は、主に喜ばれない。

19 [23]いと高き方は、不信仰な者の供え物を喜ばれず、/どれほどいけにえを献げても、罪は贖われない。

20 [24]貧しい人の持ち物を盗んで、/供え物として献げるのは、/父親の目の前でその子を殺して、/いけにえとするようなものだ。

21 [25]貧しい人々にとって、パンは命そのもの。これを奪い取るやからは、冷血漢だ。

22 [26]隣人の生活の道を奪う者は彼を殺すようなもの。[27]日雇い人の賃金を巻き上げる者は、人殺しだ。

23 [28]一人が建て、もう一人がそれを壊すなら、/無駄骨を折るのみで、何の益があろうか。

24 [29]一人が祈り、もう一人が呪うなら、/主は、どちらの声に耳を傾けられるであろうか。

25 [30]しかばねに触れた後、身を清めておきながら、/また、これに触れるとしたら、/洗い清めることに何の意味があろうか。

26 [31] このように、罪を悔いて断食をしておきながら、/また、出て行って同じことをしでかすなら、/彼の祈りに、だれが耳を傾けるであろうか。己を卑しめることに何の意味があろうか。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/34-efe73716f20c136082464dee584a9794.mp3?version_id=1819—

シラ 35

受け入れられるいけにえ

1 [1]律法を守ることは、多くの供え物に匹敵し、[2] 掟に心を留めることは、和解の献げ物に、

2 他人の親切に報いることは、穀物の献げ物に、[4] 施しをすることは、感謝の献げ物に匹敵する。

3 [5]主に喜ばれるには、悪事に手を染めず、/贖いを受けるには、不義に手を染めないことだ。

4 [6]献げ物を携えずに、主の御前に出てはならない。[7]これらすべては掟が命じていることだから。

5 [8]正しい人の供え物は、祭壇に脂肪を滴らせ、/その香ばしい香りはいと高き方の御前に昇る。

6 [9] 正しい人のいけにえは、主に受け入れられ、/記念の供え物は、忘れ去られることはない。

7 [10]あふれる心で主を賛美し、/お前の労働の初穂を出し惜しみしてはならない。

8 [11]どのような献げ物も、喜びにあふれた顔で供え、/喜んで十分の一を奉納せよ。

9 [12] いと高き方から、豊かに受けたのだから、/あふれる心で、できるかぎりのものを献げよ。

10 [13] 主は必ず報いてくださる方であり、/七倍にしてお前に報われる。

苦しみ悩む人への神の憐れみ

11 [14]主にわいろを贈ろうなどとするな。お受け取りにはならないから。 [15]不正ないけにえを頼みとするな。

12 主は裁く方であり、/ 人を偏り見られることはないからだ。

13 [16]貧しいからといって主はえこひいきされないが、/虐げられている者の祈りを聞き入れられる。

14 [17]主はみなしごの願いを無視されず、/やもめの訴える苦情を顧みられる。

15 [18]やもめの涙は頬を伝って流れているではないか。[19]その叫びは、涙を流させた者を責めている。

16 [20]御旨に従って主に仕える人は受け入れられ、/その祈りは雲にまで届く。

17 [21] 謙虚な人の祈りは、雲を突き抜けて行き、/それが主に届くまで、彼は慰めを得ない。

18 彼は祈り続ける。いと高き方が彼を訪れ、 [22]正しい人々のために裁きをなし、/正義を行われるときまで。

19 主はためらうことなく行動し、/悪人どもを我慢なさらない。

20 主は必ず無慈悲な者の腰を打ち砕き、 [23]異邦の民に報復される。

21 また、多くの傲慢な者たちを滅ぼし尽くし、/不正な者たちの笏を打ち砕かれる。

22 [24]主は、行いに従ってその人に報い、/思いに従ってその働きに報われる。

23 [25]御自分の民のために裁きを行い、/その憐れみをもって彼らを喜びで満たされる。

24 [26]主の憐れみは苦しみ悩むときに折よく与えられ、/それは日照りが続いたときの雨雲のようである。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/35-f7fa401333189f58cde348a3590714e9.mp3?version_id=1819—

シラ 36

イスラエルのための祈り

1 [1]万物の神である主よ、/わたしたちを憐れんでください。[2]すべての異邦人にあなたへの畏れを/抱かせてください。

2 [3]御手を異邦の民に向けて上げ、/御力を目の当たりに見せてやってください。

3 [4]わたしたちにとって、あなたが聖であることを/彼らに示されたように、/彼らに対しても、あなたが偉大であることを、/わたしたちに示してください。

4 [5]主よ、わたしたちが悟ったように、/あなたのほかに神はおられないことを、/彼らにも悟らせてください。

5 [6]しるしを新たにし、不思議な業を繰り返して [7]あなたの手、右の腕に栄光を現してください。

6 [8]憤りを起こし、怒りを注ぎ、[9]反対者を滅ぼし、敵対者を破滅させてください。

7 [10] あなたが定められた時を思い出し、/その時を速めてください。人々があなたの力ある業を、/語るようにしてください。

8 [11] 生き残った者は、燃え盛る怒りに呑み込まれ、/御民を虐げた者たちは、滅びるように。

9 [12]敵の支配者たちの頭を打ち砕いてください。彼らは、「我々と肩を並べる者はだれもいない」と言っているのです。

10 [13a]ヤコブのすべての部族を集め、[16b] 昔のように、彼らに遺産をお与えください。

11 [17] 主よ、憐れんでください。御名によって呼ばれる民、/あなたの長子とされたイスラエルを。

12 [18]慈しみを示してください。あなたの聖所がある町に、/あなたが安息の場所とされたエルサレムに。

13 [19]どうか、シオンをあなたへの賛美の歌で/満たしてください。また、神殿をあなたの栄光で満たしてください。

14 [20]初めに創造された民に、あなたの約束を果たし/御名によって語られた預言を成就してください。

15 [21]あなたを待ち望む人々にふさわしい報いを与え、/預言者たちの正しいことを立証してください。

16 [22]主よ、御民に対する慈しみによって、/僕らの祈りを聞き入れてください。そうすれば、/

17 あなたが永遠の神、主であることを/地上のすべての人は認めるようになるでしょう。

賢い選択

18 [23]どんな食物も腹には入る。だが、食物にもよしあしがある。

19 [24]舌が獣の肉の味を見分けるように、/鋭敏な心は偽りの教えを見破る。

20 [25]ねじけた心は悩みを引き起こす。経験豊かな人は、それに的確に対処する。

21 [26]女は、どのような男にも、身を任せるが、/男は、あの娘よりはこの娘をと、えり好む。

22 [27] 顔形の美しい女は人を喜ばせる。これにまさって人が願い求めるものはない。

23 [28]女の話しぶりが優しく、穏やかであるなら、/その夫はどんな男よりも運が良い。

24 [29] 妻をめとった者は、財産造りを始めたのだ。ふさわしい助け手、支えの柱を得たのである。

25 [30]垣根がないと、地所は荒らされ、/妻を持たないと、ため息つきつつ/放浪することになる。

26 [31] 身一つで、町から町へと渡り歩く無頼の徒を、/だれが信用するだろうか。

27 ねぐらを持たず、/日が暮れたらその場所に寝るような者を。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/36-ad3797da5e40bdf18e6f84055d445832.mp3?version_id=1819—

シラ 37

友人

1 友人は皆こう言う。「わたしも君の親友だ。」しかし、名ばかりの友人もいる。

2 仲間や友人が敵に回ってしまうのは、/死ぬほどの悲しみではなかろうか。

3 ああ、邪悪な思いよ、お前はどこから紛れ込み、/大地を裏切りで覆うことになったのか。

4 友人がうまくいっているときは調子を合わせ、/不運のときには、顔を背ける仲間もいる。

5 自分の腹を満たすためだけに/苦労を共にしているような仲間は、/いざ戦いとなれば、盾を取って身を隠す。

6 友人をお前の心に留め、/裕福なときにも彼を忘れてはならない。

助言者

7 助言者は皆、自分の助言を推奨する。しかし、自分の利益のために助言する者もいる。

8 助言者には気をつけよ。まず、彼が何を得たいと思っているかを見破れ。自分の利益のために助言するのだろうから。さもないと、お前はどんな貧乏くじを/引き当てるか分からない。

9 彼は言う。「あなたの行く手は明るい」と。そして、お前に何が起こるかを、/わきに立って眺めている。

10 お前を疑ってかかる者には相談するな。お前をねたむ者には、胸の内を明かすな。

11 女のことでは、妻に、/戦争については、臆病者に相談するな。取り引きについては、商人に、/売り込みについては、買い手に、/また、謝礼については、けちな者に、/親切については、薄情者に相談するな。仕事については、怠け者に、/仕事の完成については、臨時雇いの者に、/また、困難な仕事については、/骨惜しみをする召し使いに相談するな。このような連中のどんな助言にも心を留めるな。

12 むしろ、掟を守っているとお前が考える/信仰深い人とつきあえ。彼はお前と気持を一つにし、/お前が失敗したとき、思いやりを示してくれる。

13 何よりも心に浮かんだ考えを大切にせよ。これ以上に頼りになるものはないのだから。

14 高い所から見張る七人の監視役にまさって、/人の魂は、時として、その人自身に語りかける。

15 これらすべてにまして、いと高き方に求めよ。お前が、真理の道を正しく歩めることを。

知恵と悟り

16 すべての仕事は言葉をもって始まり、/考察は、あらゆる行動に先立つ。

17 心にはいろいろな事柄が刻まれており、

18 四つのものとなって現れ出る。善と悪、生と死がそれである。そして、これらを常に決定するものは舌である。

19 多くの人々を教え導くほど賢くても、/自分のことについては全くだめな人もいる。

20 巧みに言葉を操って、嫌われる者もいる。こういうやからは、食べ物にも事欠く。

21 主から恵みが与えられなかったので、/すべての知恵に欠けているのだ。

22 知恵ある人は自分自身の生活を豊かにし、/悟りは人の体に実を結ぶ。

23 知恵ある人は自分の同胞を教え導き、/悟りは確かな実を結ぶ。

24 知恵ある人はあふれるほどの称賛を受け、/会う人皆から幸せだと言われる。

25 人の命の日数は数えられるが、/イスラエルの日々は限りがない。

26 知恵ある人は同胞から誉れを受け、/その名はいつまでも残る。

食い意地

27 子よ、生きているかぎり、自分自身を究明し、/自分に何が有害かを見極め、それを避けよ。

28 すべてが、すべての人の益になるわけでなく、/すべての人が、同じものを喜ぶわけでもない。

29 どんなごちそうであっても食い意地を張るな。食べ物の上に身を乗り出すな。

30 食べ過ぎれば病気になり、/むやみに食べると吐き気を催す。

31 多くの人が大食して死を招いた。用心する人は寿命を延ばす。

—https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/37-f04407721726f394cd1fabd343d7e429.mp3?version_id=1819—