マタイによる福音書 17

イエスの姿が変わる

1 六日の後、イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。

2 イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。

3 見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。

4 ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」

5 ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。

6 弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。

7 イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」

8 彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。

9 一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも話してはならない」と弟子たちに命じられた。

10 彼らはイエスに、「なぜ、律法学者は、まずエリヤが来るはずだと言っているのでしょうか」と尋ねた。

11 イエスはお答えになった。「確かにエリヤが来て、すべてを元どおりにする。

12 言っておくが、エリヤは既に来たのだ。人々は彼を認めず、好きなようにあしらったのである。人の子も、そのように人々から苦しめられることになる。」

13 そのとき、弟子たちは、イエスが洗礼者ヨハネのことを言われたのだと悟った。

悪霊に取りつかれた子をいやす

14 一同が群衆のところへ行くと、ある人がイエスに近寄り、ひざまずいて、

15 言った。「主よ、息子を憐れんでください。てんかんでひどく苦しんでいます。度々火の中や水の中に倒れるのです。

16 お弟子たちのところに連れて来ましたが、治すことができませんでした。」

17 イエスはお答えになった。「なんと信仰のない、よこしまな時代なのか。いつまでわたしはあなたがたと共にいられようか。いつまで、あなたがたに我慢しなければならないのか。その子をここに、わたしのところに連れて来なさい。」

18 そして、イエスがお叱りになると、悪霊は出て行き、そのとき子供はいやされた。

19 弟子たちはひそかにイエスのところに来て、「なぜ、わたしたちは悪霊を追い出せなかったのでしょうか」と言った。

20 イエスは言われた。「信仰が薄いからだ。はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」

21 †

再び自分の死と復活を予告する

22 一行がガリラヤに集まったとき、イエスは言われた。「人の子は人々の手に引き渡されようとしている。

23 そして殺されるが、三日目に復活する。」弟子たちは非常に悲しんだ。

神殿税を納める

24 一行がカファルナウムに来たとき、神殿税を集める者たちがペトロのところに来て、「あなたたちの先生は神殿税を納めないのか」と言った。

25 ペトロは、「納めます」と言った。そして家に入ると、イエスの方から言いだされた。「シモン、あなたはどう思うか。地上の王は、税や貢ぎ物をだれから取り立てるのか。自分の子供たちからか、それともほかの人々からか。」

26 ペトロが「ほかの人々からです」と答えると、イエスは言われた。「では、子供たちは納めなくてよいわけだ。

27 しかし、彼らをつまずかせないようにしよう。湖に行って釣りをしなさい。最初に釣れた魚を取って口を開けると、銀貨が一枚見つかるはずだ。それを取って、わたしとあなたの分として納めなさい。」

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マタイによる福音書 18

天の国でいちばん偉い者

1 そのとき、弟子たちがイエスのところに来て、「いったいだれが、天の国でいちばん偉いのでしょうか」と言った。

2 そこで、イエスは一人の子供を呼び寄せ、彼らの中に立たせて、

3 言われた。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。

4 自分を低くして、この子供のようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ。

5 わたしの名のためにこのような一人の子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。」

罪への誘惑

6 「しかし、わたしを信じるこれらの小さな者の一人をつまずかせる者は、大きな石臼を首に懸けられて、深い海に沈められる方がましである。

7 世は人をつまずかせるから不幸だ。つまずきは避けられない。だが、つまずきをもたらす者は不幸である。

8 もし片方の手か足があなたをつまずかせるなら、それを切って捨ててしまいなさい。両手両足がそろったまま永遠の火に投げ込まれるよりは、片手片足になっても命にあずかる方がよい。

9 もし片方の目があなたをつまずかせるなら、えぐり出して捨ててしまいなさい。両方の目がそろったまま火の地獄に投げ込まれるよりは、一つの目になっても命にあずかる方がよい。」

「迷い出た羊」のたとえ

10 「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。

11 †

12 あなたがたはどう思うか。ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。

13 はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。

14 そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなたがたの天の父の御心ではない。」

兄弟の忠告

15 「兄弟があなたに対して罪を犯したなら、行って二人だけのところで忠告しなさい。言うことを聞き入れたら、兄弟を得たことになる。

16 聞き入れなければ、ほかに一人か二人、一緒に連れて行きなさい。すべてのことが、二人または三人の証人の口によって確定されるようになるためである。

17 それでも聞き入れなければ、教会に申し出なさい。教会の言うことも聞き入れないなら、その人を異邦人か徴税人と同様に見なしなさい。

18 はっきり言っておく。あなたがたが地上でつなぐことは、天上でもつながれ、あなたがたが地上で解くことは、天上でも解かれる。

19 また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。

20 二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」

「仲間を赦さない家来」のたとえ

21 そのとき、ペトロがイエスのところに来て言った。「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回赦すべきでしょうか。七回までですか。」

22 イエスは言われた。「あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい。

23 そこで、天の国は次のようにたとえられる。ある王が、家来たちに貸した金の決済をしようとした。

24 決済し始めたところ、一万タラントン借金している家来が、王の前に連れて来られた。

25 しかし、返済できなかったので、主君はこの家来に、自分も妻も子も、また持ち物も全部売って返済するように命じた。

26 家来はひれ伏し、『どうか待ってください。きっと全部お返しします』としきりに願った。

27 その家来の主君は憐れに思って、彼を赦し、その借金を帳消しにしてやった。

28 ところが、この家来は外に出て、自分に百デナリオンの借金をしている仲間に出会うと、捕まえて首を絞め、『借金を返せ』と言った。

29 仲間はひれ伏して、『どうか待ってくれ。返すから』としきりに頼んだ。

30 しかし、承知せず、その仲間を引っぱって行き、借金を返すまでと牢に入れた。

31 仲間たちは、事の次第を見て非常に心を痛め、主君の前に出て事件を残らず告げた。

32 そこで、主君はその家来を呼びつけて言った。『不届きな家来だ。お前が頼んだから、借金を全部帳消しにしてやったのだ。

33 わたしがお前を憐れんでやったように、お前も自分の仲間を憐れんでやるべきではなかったか。』

34 そして、主君は怒って、借金をすっかり返済するまでと、家来を牢役人に引き渡した。

35 あなたがたの一人一人が、心から兄弟を赦さないなら、わたしの天の父もあなたがたに同じようになさるであろう。」

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マタイによる福音書 19

離縁について教える

1 イエスはこれらの言葉を語り終えると、ガリラヤを去り、ヨルダン川の向こう側のユダヤ地方に行かれた。

2 大勢の群衆が従った。イエスはそこで人々の病気をいやされた。

3 ファリサイ派の人々が近寄り、イエスを試そうとして、「何か理由があれば、夫が妻を離縁することは、律法に適っているでしょうか」と言った。

4 イエスはお答えになった。「あなたたちは読んだことがないのか。創造主は初めから人を男と女とにお造りになった。」

5 そして、こうも言われた。「それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。

6 だから、二人はもはや別々ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」

7 すると、彼らはイエスに言った。「では、なぜモーセは、離縁状を渡して離縁するように命じたのですか。」

8 イエスは言われた。「あなたたちの心が頑固なので、モーセは妻を離縁することを許したのであって、初めからそうだったわけではない。

9 言っておくが、不法な結婚でもないのに妻を離縁して、他の女を妻にする者は、姦通の罪を犯すことになる。」

10 弟子たちは、「夫婦の間柄がそんなものなら、妻を迎えない方がましです」と言った。

11 イエスは言われた。「だれもがこの言葉を受け入れるのではなく、恵まれた者だけである。

12 結婚できないように生まれついた者、人から結婚できないようにされた者もいるが、天の国のために結婚しない者もいる。これを受け入れることのできる人は受け入れなさい。」

子供を祝福する

13 そのとき、イエスに手を置いて祈っていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。

14 しかし、イエスは言われた。「子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。」

15 そして、子供たちに手を置いてから、そこを立ち去られた。

金持ちの青年

16 さて、一人の男がイエスに近寄って来て言った。「先生、永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか。」

17 イエスは言われた。「なぜ、善いことについて、わたしに尋ねるのか。善い方はおひとりである。もし命を得たいのなら、掟を守りなさい。」

18 男が「どの掟ですか」と尋ねると、イエスは言われた。「『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、

19 父母を敬え、また、隣人を自分のように愛しなさい。』」

20 そこで、この青年は言った。「そういうことはみな守ってきました。まだ何か欠けているでしょうか。」

21 イエスは言われた。「もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」

22 青年はこの言葉を聞き、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。

23 イエスは弟子たちに言われた。「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。

24 重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」

25 弟子たちはこれを聞いて非常に驚き、「それでは、だれが救われるのだろうか」と言った。

26 イエスは彼らを見つめて、「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」と言われた。

27 すると、ペトロがイエスに言った。「このとおり、わたしたちは何もかも捨ててあなたに従って参りました。では、わたしたちは何をいただけるのでしょうか。」

28 イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の座に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の座に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。

29 わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子供、畑を捨てた者は皆、その百倍もの報いを受け、永遠の命を受け継ぐ。

30 しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。」

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マタイによる福音書 20

「ぶどう園の労働者」のたとえ

1 「天の国は次のようにたとえられる。ある家の主人が、ぶどう園で働く労働者を雇うために、夜明けに出かけて行った。

2 主人は、一日につき一デナリオンの約束で、労働者をぶどう園に送った。

3 また、九時ごろ行ってみると、何もしないで広場に立っている人々がいたので、

4 『あなたたちもぶどう園に行きなさい。ふさわしい賃金を払ってやろう』と言った。

5 それで、その人たちは出かけて行った。主人は、十二時ごろと三時ごろにまた出て行き、同じようにした。

6 五時ごろにも行ってみると、ほかの人々が立っていたので、『なぜ、何もしないで一日中ここに立っているのか』と尋ねると、

7 彼らは、『だれも雇ってくれないのです』と言った。主人は彼らに、『あなたたちもぶどう園に行きなさい』と言った。

8 夕方になって、ぶどう園の主人は監督に、『労働者たちを呼んで、最後に来た者から始めて、最初に来た者まで順に賃金を払ってやりなさい』と言った。

9 そこで、五時ごろに雇われた人たちが来て、一デナリオンずつ受け取った。

10 最初に雇われた人たちが来て、もっと多くもらえるだろうと思っていた。しかし、彼らも一デナリオンずつであった。

11 それで、受け取ると、主人に不平を言った。

12 『最後に来たこの連中は、一時間しか働きませんでした。まる一日、暑い中を辛抱して働いたわたしたちと、この連中とを同じ扱いにするとは。』

13 主人はその一人に答えた。『友よ、あなたに不当なことはしていない。あなたはわたしと一デナリオンの約束をしたではないか。

14 自分の分を受け取って帰りなさい。わたしはこの最後の者にも、あなたと同じように支払ってやりたいのだ。

15 自分のものを自分のしたいようにしては、いけないか。それとも、わたしの気前のよさをねたむのか。』

16 このように、後にいる者が先になり、先にいる者が後になる。」

イエス、三度死と復活を予告する

17 イエスはエルサレムへ上って行く途中、十二人の弟子だけを呼び寄せて言われた。

18 「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子は、祭司長たちや律法学者たちに引き渡される。彼らは死刑を宣告して、

19 異邦人に引き渡す。人の子を侮辱し、鞭打ち、十字架につけるためである。そして、人の子は三日目に復活する。」

ヤコブとヨハネの母の願い

20 そのとき、ゼベダイの息子たちの母が、その二人の息子と一緒にイエスのところに来て、ひれ伏し、何かを願おうとした。

21 イエスが、「何が望みか」と言われると、彼女は言った。「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおっしゃってください。」

22 イエスはお答えになった。「あなたがたは、自分が何を願っているか、分かっていない。このわたしが飲もうとしている杯を飲むことができるか。」二人が、「できます」と言うと、

23 イエスは言われた。「確かに、あなたがたはわたしの杯を飲むことになる。しかし、わたしの右と左にだれが座るかは、わたしの決めることではない。それは、わたしの父によって定められた人々に許されるのだ。」

24 ほかの十人の者はこれを聞いて、この二人の兄弟のことで腹を立てた。

25 そこで、イエスは一同を呼び寄せて言われた。「あなたがたも知っているように、異邦人の間では支配者たちが民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。

26 しかし、あなたがたの間では、そうであってはならない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、

27 いちばん上になりたい者は、皆の僕になりなさい。

28 人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのと同じように。」

二人の盲人をいやす

29 一行がエリコの町を出ると、大勢の群衆がイエスに従った。

30 そのとき、二人の盲人が道端に座っていたが、イエスがお通りと聞いて、「主よ、ダビデの子よ、わたしたちを憐れんでください」と叫んだ。

31 群衆は叱りつけて黙らせようとしたが、二人はますます、「主よ、ダビデの子よ、わたしたちを憐れんでください」と叫んだ。

32 イエスは立ち止まり、二人を呼んで、「何をしてほしいのか」と言われた。

33 二人は、「主よ、目を開けていただきたいのです」と言った。

34 イエスが深く憐れんで、その目に触れられると、盲人たちはすぐ見えるようになり、イエスに従った。

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マタイによる福音書 21

エルサレムに迎えられる

1 一行がエルサレムに近づいて、オリーブ山沿いのベトファゲに来たとき、イエスは二人の弟子を使いに出そうとして、

2 言われた。「向こうの村へ行きなさい。するとすぐ、ろばがつないであり、一緒に子ろばのいるのが見つかる。それをほどいて、わたしのところに引いて来なさい。

3 もし、だれかが何か言ったら、『主がお入り用なのです』と言いなさい。すぐ渡してくれる。」

4 それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。

5 「シオンの娘に告げよ。『見よ、お前の王がお前のところにおいでになる、/柔和な方で、ろばに乗り、/荷を負うろばの子、子ろばに乗って。』」

6 弟子たちは行って、イエスが命じられたとおりにし、

7 ろばと子ろばを引いて来て、その上に服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。

8 大勢の群衆が自分の服を道に敷き、また、ほかの人々は木の枝を切って道に敷いた。

9 そして群衆は、イエスの前を行く者も後に従う者も叫んだ。「ダビデの子にホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように。いと高きところにホサナ。」

10 イエスがエルサレムに入られると、都中の者が、「いったい、これはどういう人だ」と言って騒いだ。

11 そこで群衆は、「この方は、ガリラヤのナザレから出た預言者イエスだ」と言った。

神殿から商人を追い出す

12 それから、イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いをしていた人々を皆追い出し、両替人の台や鳩を売る者の腰掛けを倒された。

13 そして言われた。「こう書いてある。『わたしの家は、祈りの家と呼ばれるべきである。』/ところが、あなたたちは/それを強盗の巣にしている。」

14 境内では目の見えない人や足の不自由な人たちがそばに寄って来たので、イエスはこれらの人々をいやされた。

15 他方、祭司長たちや、律法学者たちは、イエスがなさった不思議な業を見、境内で子供たちまで叫んで、「ダビデの子にホサナ」と言うのを聞いて腹を立て、

16 イエスに言った。「子供たちが何と言っているか、聞こえるか。」イエスは言われた。「聞こえる。あなたたちこそ、『幼子や乳飲み子の口に、あなたは賛美を歌わせた』という言葉をまだ読んだことがないのか。」

17 それから、イエスは彼らと別れ、都を出てベタニアに行き、そこにお泊まりになった。

いちじくの木を呪う

18 朝早く、都に帰る途中、イエスは空腹を覚えられた。

19 道端にいちじくの木があるのを見て、近寄られたが、葉のほかは何もなかった。そこで、「今から後いつまでも、お前には実がならないように」と言われると、いちじくの木はたちまち枯れてしまった。

20 弟子たちはこれを見て驚き、「なぜ、たちまち枯れてしまったのですか」と言った。

21 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。あなたがたも信仰を持ち、疑わないならば、いちじくの木に起こったようなことができるばかりでなく、この山に向かい、『立ち上がって、海に飛び込め』と言っても、そのとおりになる。

22 信じて祈るならば、求めるものは何でも得られる。」

権威についての問答

23 イエスが神殿の境内に入って教えておられると、祭司長や民の長老たちが近寄って来て言った。「何の権威でこのようなことをしているのか。だれがその権威を与えたのか。」

24 イエスはお答えになった。「では、わたしも一つ尋ねる。それに答えるなら、わたしも、何の権威でこのようなことをするのか、あなたたちに言おう。

25 ヨハネの洗礼はどこからのものだったか。天からのものか、それとも、人からのものか。」彼らは論じ合った。「『天からのものだ』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったのか』と我々に言うだろう。

26 『人からのものだ』と言えば、群衆が怖い。皆がヨハネを預言者と思っているから。」

27 そこで、彼らはイエスに、「分からない」と答えた。すると、イエスも言われた。「それなら、何の権威でこのようなことをするのか、わたしも言うまい。」

「二人の息子」のたとえ

28 「ところで、あなたたちはどう思うか。ある人に息子が二人いたが、彼は兄のところへ行き、『子よ、今日、ぶどう園へ行って働きなさい』と言った。

29 兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。

30 弟のところへも行って、同じことを言うと、弟は『お父さん、承知しました』と答えたが、出かけなかった。

31 この二人のうち、どちらが父親の望みどおりにしたか。」彼らが「兄の方です」と言うと、イエスは言われた。「はっきり言っておく。徴税人や娼婦たちの方が、あなたたちより先に神の国に入るだろう。

32 なぜなら、ヨハネが来て義の道を示したのに、あなたたちは彼を信ぜず、徴税人や娼婦たちは信じたからだ。あなたたちはそれを見ても、後で考え直して彼を信じようとしなかった。」

「ぶどう園と農夫」のたとえ

33 「もう一つのたとえを聞きなさい。ある家の主人がぶどう園を作り、垣を巡らし、その中に搾り場を掘り、見張りのやぐらを立て、これを農夫たちに貸して旅に出た。

34 さて、収穫の時が近づいたとき、収穫を受け取るために、僕たちを農夫たちのところへ送った。

35 だが、農夫たちはこの僕たちを捕まえ、一人を袋だたきにし、一人を殺し、一人を石で打ち殺した。

36 また、他の僕たちを前よりも多く送ったが、農夫たちは同じ目に遭わせた。

37 そこで最後に、『わたしの息子なら敬ってくれるだろう』と言って、主人は自分の息子を送った。

38 農夫たちは、その息子を見て話し合った。『これは跡取りだ。さあ、殺して、彼の相続財産を我々のものにしよう。』

39 そして、息子を捕まえ、ぶどう園の外にほうり出して殺してしまった。

40 さて、ぶどう園の主人が帰って来たら、この農夫たちをどうするだろうか。」

41 彼らは言った。「その悪人どもをひどい目に遭わせて殺し、ぶどう園は、季節ごとに収穫を納めるほかの農夫たちに貸すにちがいない。」

42 イエスは言われた。「聖書にこう書いてあるのを、まだ読んだことがないのか。『家を建てる者の捨てた石、/これが隅の親石となった。これは、主がなさったことで、/わたしたちの目には不思議に見える。』

43 だから、言っておくが、神の国はあなたたちから取り上げられ、それにふさわしい実を結ぶ民族に与えられる。

44 この石の上に落ちる者は打ち砕かれ、この石がだれかの上に落ちれば、その人は押しつぶされてしまう。」

45 祭司長たちやファリサイ派の人々はこのたとえを聞いて、イエスが自分たちのことを言っておられると気づき、

46 イエスを捕らえようとしたが、群衆を恐れた。群衆はイエスを預言者だと思っていたからである。

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マタイによる福音書 22

「婚宴」のたとえ

1 イエスは、また、たとえを用いて語られた。

2 「天の国は、ある王が王子のために婚宴を催したのに似ている。

3 王は家来たちを送り、婚宴に招いておいた人々を呼ばせたが、来ようとしなかった。

4 そこでまた、次のように言って、別の家来たちを使いに出した。『招いておいた人々にこう言いなさい。「食事の用意が整いました。牛や肥えた家畜を屠って、すっかり用意ができています。さあ、婚宴においでください。」』

5 しかし、人々はそれを無視し、一人は畑に、一人は商売に出かけ、

6 また、他の人々は王の家来たちを捕まえて乱暴し、殺してしまった。

7 そこで、王は怒り、軍隊を送って、この人殺しどもを滅ぼし、その町を焼き払った。

8 そして、家来たちに言った。『婚宴の用意はできているが、招いておいた人々は、ふさわしくなかった。

9 だから、町の大通りに出て、見かけた者はだれでも婚宴に連れて来なさい。』

10 そこで、家来たちは通りに出て行き、見かけた人は善人も悪人も皆集めて来たので、婚宴は客でいっぱいになった。

11 王が客を見ようと入って来ると、婚礼の礼服を着ていない者が一人いた。

12 王は、『友よ、どうして礼服を着ないでここに入って来たのか』と言った。この者が黙っていると、

13 王は側近の者たちに言った。『この男の手足を縛って、外の暗闇にほうり出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。』

14 招かれる人は多いが、選ばれる人は少ない。」

皇帝への税金

15 それから、ファリサイ派の人々は出て行って、どのようにしてイエスの言葉じりをとらえて、罠にかけようかと相談した。

16 そして、その弟子たちをヘロデ派の人々と一緒にイエスのところに遣わして尋ねさせた。「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれをもはばからない方であることを知っています。人々を分け隔てなさらないからです。

17 ところで、どうお思いでしょうか、お教えください。皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。」

18 イエスは彼らの悪意に気づいて言われた。「偽善者たち、なぜ、わたしを試そうとするのか。

19 税金に納めるお金を見せなさい。」彼らがデナリオン銀貨を持って来ると、

20 イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。

21 彼らは、「皇帝のものです」と言った。すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」

22 彼らはこれを聞いて驚き、イエスをその場に残して立ち去った。

復活についての問答

23 その同じ日、復活はないと言っているサドカイ派の人々が、イエスに近寄って来て尋ねた。

24 「先生、モーセは言っています。『ある人が子がなくて死んだ場合、その弟は兄嫁と結婚して、兄の跡継ぎをもうけねばならない』と。

25 さて、わたしたちのところに、七人の兄弟がいました。長男は妻を迎えましたが死に、跡継ぎがなかったので、その妻を弟に残しました。

26 次男も三男も、ついに七人とも同じようになりました。

27 最後にその女も死にました。

28 すると復活の時、その女は七人のうちのだれの妻になるのでしょうか。皆その女を妻にしたのです。」

29 イエスはお答えになった。「あなたたちは聖書も神の力も知らないから、思い違いをしている。

30 復活の時には、めとることも嫁ぐこともなく、天使のようになるのだ。

31 死者の復活については、神があなたたちに言われた言葉を読んだことがないのか。

32 『わたしはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』とあるではないか。神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。」

33 群衆はこれを聞いて、イエスの教えに驚いた。

最も重要な掟

34 ファリサイ派の人々は、イエスがサドカイ派の人々を言い込められたと聞いて、一緒に集まった。

35 そのうちの一人、律法の専門家が、イエスを試そうとして尋ねた。

36 「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」

37 イエスは言われた。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』

38 これが最も重要な第一の掟である。

39 第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』

40 律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」

ダビデの子についての問答

41 ファリサイ派の人々が集まっていたとき、イエスはお尋ねになった。

42 「あなたたちはメシアのことをどう思うか。だれの子だろうか。」彼らが、「ダビデの子です」と言うと、

43 イエスは言われた。「では、どうしてダビデは、霊を受けて、メシアを主と呼んでいるのだろうか。

44 『主は、わたしの主にお告げになった。「わたしの右の座に着きなさい、/わたしがあなたの敵を/あなたの足もとに屈服させるときまで」と。』

45 このようにダビデがメシアを主と呼んでいるのであれば、どうしてメシアがダビデの子なのか。」

46 これにはだれ一人、ひと言も言い返すことができず、その日からは、もはやあえて質問する者はなかった。

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マタイによる福音書 23

律法学者とファリサイ派の人々を非難する

1 それから、イエスは群衆と弟子たちにお話しになった。

2 「律法学者たちやファリサイ派の人々は、モーセの座に着いている。

3 だから、彼らが言うことは、すべて行い、また守りなさい。しかし、彼らの行いは、見倣ってはならない。言うだけで、実行しないからである。

4 彼らは背負いきれない重荷をまとめ、人の肩に載せるが、自分ではそれを動かすために、指一本貸そうともしない。

5 そのすることは、すべて人に見せるためである。聖句の入った小箱を大きくしたり、衣服の房を長くしたりする。

6 宴会では上座、会堂では上席に座ることを好み、

7 また、広場で挨拶されたり、『先生』と呼ばれたりすることを好む。

8 だが、あなたがたは『先生』と呼ばれてはならない。あなたがたの師は一人だけで、あとは皆兄弟なのだ。

9 また、地上の者を『父』と呼んではならない。あなたがたの父は天の父おひとりだけだ。

10 『教師』と呼ばれてもいけない。あなたがたの教師はキリスト一人だけである。

11 あなたがたのうちでいちばん偉い人は、仕える者になりなさい。

12 だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。

13 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。人々の前で天の国を閉ざすからだ。自分が入らないばかりか、入ろうとする人をも入らせない。

14 †

15 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。改宗者を一人つくろうとして、海と陸を巡り歩くが、改宗者ができると、自分より倍も悪い地獄の子にしてしまうからだ。

16 ものの見えない案内人、あなたたちは不幸だ。あなたたちは、『神殿にかけて誓えば、その誓いは無効である。だが、神殿の黄金にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

17 愚かで、ものの見えない者たち、黄金と、黄金を清める神殿と、どちらが尊いか。

18 また、『祭壇にかけて誓えば、その誓いは無効である。その上の供え物にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

19 ものの見えない者たち、供え物と、供え物を清くする祭壇と、どちらが尊いか。

20 祭壇にかけて誓う者は、祭壇とその上のすべてのものにかけて誓うのだ。

21 神殿にかけて誓う者は、神殿とその中に住んでおられる方にかけて誓うのだ。

22 天にかけて誓う者は、神の玉座とそれに座っておられる方にかけて誓うのだ。

23 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。薄荷、いのんど、茴香の十分の一は献げるが、律法の中で最も重要な正義、慈悲、誠実はないがしろにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もないがしろにしてはならないが。

24 ものの見えない案内人、あなたたちはぶよ一匹さえも漉して除くが、らくだは飲み込んでいる。

25 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。杯や皿の外側はきれいにするが、内側は強欲と放縦で満ちているからだ。

26 ものの見えないファリサイ派の人々、まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。

27 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。

28 このようにあなたたちも、外側は人に正しいように見えながら、内側は偽善と不法で満ちている。

29 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。

30 そして、『もし先祖の時代に生きていても、預言者の血を流す側にはつかなかったであろう』などと言う。

31 こうして、自分が預言者を殺した者たちの子孫であることを、自ら証明している。

32 先祖が始めた悪事の仕上げをしたらどうだ。

33 蛇よ、蝮の子らよ、どうしてあなたたちは地獄の罰を免れることができようか。

34 だから、わたしは預言者、知者、学者をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。

35 こうして、正しい人アベルの血から、あなたたちが聖所と祭壇の間で殺したバラキアの子ゼカルヤの血に至るまで、地上に流された正しい人の血はすべて、あなたたちにふりかかってくる。

36 はっきり言っておく。これらのことの結果はすべて、今の時代の者たちにふりかかってくる。」

エルサレムのために嘆く

37 「エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、自分に遣わされた人々を石で打ち殺す者よ、めん鳥が雛を羽の下に集めるように、わたしはお前の子らを何度集めようとしたことか。だが、お前たちは応じようとしなかった。

38 見よ、お前たちの家は見捨てられて荒れ果てる。

39 言っておくが、お前たちは、『主の名によって来られる方に、祝福があるように』と言うときまで、今から後、決してわたしを見ることがない。」

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マタイによる福音書 24

神殿の崩壊を予告する

1 イエスが神殿の境内を出て行かれると、弟子たちが近寄って来て、イエスに神殿の建物を指さした。

2 そこで、イエスは言われた。「これらすべての物を見ないのか。はっきり言っておく。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」

終末の徴

3 イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たちがやって来て、ひそかに言った。「おっしゃってください。そのことはいつ起こるのですか。また、あなたが来られて世の終わるときには、どんな徴があるのですか。」

4 イエスはお答えになった。「人に惑わされないように気をつけなさい。

5 わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがメシアだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。

6 戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

8 しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。

9 そのとき、あなたがたは苦しみを受け、殺される。また、わたしの名のために、あなたがたはあらゆる民に憎まれる。

10 そのとき、多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合うようになる。

11 偽預言者も大勢現れ、多くの人を惑わす。

12 不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。

13 しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。

14 そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る。」

大きな苦難を予告する

15 「預言者ダニエルの言った憎むべき破壊者が、聖なる場所に立つのを見たら――読者は悟れ――、

16 そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。

17 屋上にいる者は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはならない。

18 畑にいる者は、上着を取りに帰ってはならない。

19 それらの日には、身重の女と乳飲み子を持つ女は不幸だ。

20 逃げるのが冬や安息日にならないように、祈りなさい。

21 そのときには、世界の初めから今までなく、今後も決してないほどの大きな苦難が来るからである。

22 神がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。しかし、神は選ばれた人たちのために、その期間を縮めてくださるであろう。

23 そのとき、『見よ、ここにメシアがいる』『いや、ここだ』と言う者がいても、信じてはならない。

24 偽メシアや偽預言者が現れて、大きなしるしや不思議な業を行い、できれば、選ばれた人たちをも惑わそうとするからである。

25 あなたがたには前もって言っておく。

26 だから、人が『見よ、メシアは荒れ野にいる』と言っても、行ってはならない。また、『見よ、奥の部屋にいる』と言っても、信じてはならない。

27 稲妻が東から西へひらめき渡るように、人の子も来るからである。

28 死体のある所には、はげ鷹が集まるものだ。」

人の子が来る

29 「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。

30 そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。

31 人の子は、大きなラッパの音を合図にその天使たちを遣わす。天使たちは、天の果てから果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」

いちじくの木の教え

32 「いちじくの木から教えを学びなさい。枝が柔らかくなり、葉が伸びると、夏の近づいたことが分かる。

33 それと同じように、あなたがたは、これらすべてのことを見たなら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。

34 はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。

35 天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」

目を覚ましていなさい

36 「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。ただ、父だけがご存じである。

37 人の子が来るのは、ノアの時と同じだからである。

38 洪水になる前は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていた。

39 そして、洪水が襲って来て一人残らずさらうまで、何も気がつかなかった。人の子が来る場合も、このようである。

40 そのとき、畑に二人の男がいれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される。

41 二人の女が臼をひいていれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される。

42 だから、目を覚ましていなさい。いつの日、自分の主が帰って来られるのか、あなたがたには分からないからである。

43 このことをわきまえていなさい。家の主人は、泥棒が夜のいつごろやって来るかを知っていたら、目を覚ましていて、みすみす自分の家に押し入らせはしないだろう。

44 だから、あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである。」

忠実な僕と悪い僕

45 「主人がその家の使用人たちの上に立てて、時間どおり彼らに食事を与えさせることにした忠実で賢い僕は、いったいだれであろうか。

46 主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。

47 はっきり言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。

48 しかし、それが悪い僕で、主人は遅いと思い、

49 仲間を殴り始め、酒飲みどもと一緒に食べたり飲んだりしているとする。

50 もしそうなら、その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、

51 彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ目に遭わせる。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」

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マタイによる福音書 25

「十人のおとめ」のたとえ

1 「そこで、天の国は次のようにたとえられる。十人のおとめがそれぞれともし火を持って、花婿を迎えに出て行く。

2 そのうちの五人は愚かで、五人は賢かった。

3 愚かなおとめたちは、ともし火は持っていたが、油の用意をしていなかった。

4 賢いおとめたちは、それぞれのともし火と一緒に、壺に油を入れて持っていた。

5 ところが、花婿の来るのが遅れたので、皆眠気がさして眠り込んでしまった。

6 真夜中に『花婿だ。迎えに出なさい』と叫ぶ声がした。

7 そこで、おとめたちは皆起きて、それぞれのともし火を整えた。

8 愚かなおとめたちは、賢いおとめたちに言った。『油を分けてください。わたしたちのともし火は消えそうです。』

9 賢いおとめたちは答えた。『分けてあげるほどはありません。それより、店に行って、自分の分を買って来なさい。』

10 愚かなおとめたちが買いに行っている間に、花婿が到着して、用意のできている五人は、花婿と一緒に婚宴の席に入り、戸が閉められた。

11 その後で、ほかのおとめたちも来て、『御主人様、御主人様、開けてください』と言った。

12 しかし主人は、『はっきり言っておく。わたしはお前たちを知らない』と答えた。

13 だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」

「タラントン」のたとえ

14 「天の国はまた次のようにたとえられる。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。

15 それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。早速、

16 五タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに五タラントンをもうけた。

17 同じように、二タラントン預かった者も、ほかに二タラントンをもうけた。

18 しかし、一タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいた。

19 さて、かなり日がたってから、僕たちの主人が帰って来て、彼らと清算を始めた。

20 まず、五タラントン預かった者が進み出て、ほかの五タラントンを差し出して言った。『御主人様、五タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに五タラントンもうけました。』

21 主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』

22 次に、二タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、二タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに二タラントンもうけました。』

23 主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』

24 ところで、一タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、

25 恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』

26 主人は答えた。『怠け者の悪い僕だ。わたしが蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集めることを知っていたのか。

27 それなら、わたしの金を銀行に入れておくべきであった。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのに。

28 さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。

29 だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。

30 この役に立たない僕を外の暗闇に追い出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。』」

すべての民族を裁く

31 「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座に着く。

32 そして、すべての国の民がその前に集められると、羊飼いが羊と山羊を分けるように、彼らをより分け、

33 羊を右に、山羊を左に置く。

34 そこで、王は右側にいる人たちに言う。『さあ、わたしの父に祝福された人たち、天地創造の時からお前たちのために用意されている国を受け継ぎなさい。

35 お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、

36 裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからだ。』

37 すると、正しい人たちが王に答える。『主よ、いつわたしたちは、飢えておられるのを見て食べ物を差し上げ、のどが渇いておられるのを見て飲み物を差し上げたでしょうか。

38 いつ、旅をしておられるのを見てお宿を貸し、裸でおられるのを見てお着せしたでしょうか。

39 いつ、病気をなさったり、牢におられたりするのを見て、お訪ねしたでしょうか。』

40 そこで、王は答える。『はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。』

41 それから、王は左側にいる人たちにも言う。『呪われた者ども、わたしから離れ去り、悪魔とその手下のために用意してある永遠の火に入れ。

42 お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせず、のどが渇いたときに飲ませず、

43 旅をしていたときに宿を貸さず、裸のときに着せず、病気のとき、牢にいたときに、訪ねてくれなかったからだ。』

44 すると、彼らも答える。『主よ、いつわたしたちは、あなたが飢えたり、渇いたり、旅をしたり、裸であったり、病気であったり、牢におられたりするのを見て、お世話をしなかったでしょうか。』

45 そこで、王は答える。『はっきり言っておく。この最も小さい者の一人にしなかったのは、わたしにしてくれなかったことなのである。』

46 こうして、この者どもは永遠の罰を受け、正しい人たちは永遠の命にあずかるのである。」

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マタイによる福音書 26

イエスを殺す計略

1 イエスはこれらの言葉をすべて語り終えると、弟子たちに言われた。

2 「あなたがたも知っているとおり、二日後は過越祭である。人の子は、十字架につけられるために引き渡される。」

3 そのころ、祭司長たちや民の長老たちは、カイアファという大祭司の屋敷に集まり、

4 計略を用いてイエスを捕らえ、殺そうと相談した。

5 しかし彼らは、「民衆の中に騒ぎが起こるといけないから、祭りの間はやめておこう」と言っていた。

ベタニアで香油を注がれる

6 さて、イエスがベタニアで重い皮膚病の人シモンの家におられたとき、

7 一人の女が、極めて高価な香油の入った石膏の壺を持って近寄り、食事の席に着いておられるイエスの頭に香油を注ぎかけた。

8 弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「なぜ、こんな無駄遣いをするのか。

9 高く売って、貧しい人々に施すことができたのに。」

10 イエスはこれを知って言われた。「なぜ、この人を困らせるのか。わたしに良いことをしてくれたのだ。

11 貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない。

12 この人はわたしの体に香油を注いで、わたしを葬る準備をしてくれた。

13 はっきり言っておく。世界中どこでも、この福音が宣べ伝えられる所では、この人のしたことも記念として語り伝えられるだろう。」

ユダ、裏切りを企てる

14 そのとき、十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行き、

15 「あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか」と言った。そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。

16 そのときから、ユダはイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた。

過越の食事をする

17 除酵祭の第一日に、弟子たちがイエスのところに来て、「どこに、過越の食事をなさる用意をいたしましょうか」と言った。

18 イエスは言われた。「都のあの人のところに行ってこう言いなさい。『先生が、「わたしの時が近づいた。お宅で弟子たちと一緒に過越の食事をする」と言っています。』」

19 弟子たちは、イエスに命じられたとおりにして、過越の食事を準備した。

20 夕方になると、イエスは十二人と一緒に食事の席に着かれた。

21 一同が食事をしているとき、イエスは言われた。「はっきり言っておくが、あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている。」

22 弟子たちは非常に心を痛めて、「主よ、まさかわたしのことでは」と代わる代わる言い始めた。

23 イエスはお答えになった。「わたしと一緒に手で鉢に食べ物を浸した者が、わたしを裏切る。

24 人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。」

25 イエスを裏切ろうとしていたユダが口をはさんで、「先生、まさかわたしのことでは」と言うと、イエスは言われた。「それはあなたの言ったことだ。」

主の晩餐

26 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えながら言われた。「取って食べなさい。これはわたしの体である。」

27 また、杯を取り、感謝の祈りを唱え、彼らに渡して言われた。「皆、この杯から飲みなさい。

28 これは、罪が赦されるように、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。

29 言っておくが、わたしの父の国であなたがたと共に新たに飲むその日まで、今後ぶどうの実から作ったものを飲むことは決してあるまい。」

30 一同は賛美の歌をうたってから、オリーブ山へ出かけた。

ペトロの離反を予告する

31 そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』/と書いてあるからだ。

32 しかし、わたしは復活した後、あなたがたより先にガリラヤへ行く。」

33 するとペトロが、「たとえ、みんながあなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません」と言った。

34 イエスは言われた。「はっきり言っておく。あなたは今夜、鶏が鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うだろう。」

35 ペトロは、「たとえ、御一緒に死なねばならなくなっても、あなたのことを知らないなどとは決して申しません」と言った。弟子たちも皆、同じように言った。

ゲツセマネで祈る

36 それから、イエスは弟子たちと一緒にゲツセマネという所に来て、「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。

37 ペトロおよびゼベダイの子二人を伴われたが、そのとき、悲しみもだえ始められた。

38 そして、彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、わたしと共に目を覚ましていなさい。」

39 少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」

40 それから、弟子たちのところへ戻って御覧になると、彼らは眠っていたので、ペトロに言われた。「あなたがたはこのように、わずか一時もわたしと共に目を覚ましていられなかったのか。

41 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。心は燃えても、肉体は弱い。」

42 更に、二度目に向こうへ行って祈られた。「父よ、わたしが飲まないかぎりこの杯が過ぎ去らないのでしたら、あなたの御心が行われますように。」

43 再び戻って御覧になると、弟子たちは眠っていた。ひどく眠かったのである。

44 そこで、彼らを離れ、また向こうへ行って、三度目も同じ言葉で祈られた。

45 それから、弟子たちのところに戻って来て言われた。「あなたがたはまだ眠っている。休んでいる。時が近づいた。人の子は罪人たちの手に引き渡される。

46 立て、行こう。見よ、わたしを裏切る者が来た。」

裏切られ、逮捕される

47 イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダがやって来た。祭司長たちや民の長老たちの遣わした大勢の群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。

48 イエスを裏切ろうとしていたユダは、「わたしが接吻するのが、その人だ。それを捕まえろ」と、前もって合図を決めていた。

49 ユダはすぐイエスに近寄り、「先生、こんばんは」と言って接吻した。

50 イエスは、「友よ、しようとしていることをするがよい」と言われた。すると人々は進み寄り、イエスに手をかけて捕らえた。

51 そのとき、イエスと一緒にいた者の一人が、手を伸ばして剣を抜き、大祭司の手下に打ちかかって、片方の耳を切り落とした。

52 そこで、イエスは言われた。「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。

53 わたしが父にお願いできないとでも思うのか。お願いすれば、父は十二軍団以上の天使を今すぐ送ってくださるであろう。

54 しかしそれでは、必ずこうなると書かれている聖書の言葉がどうして実現されよう。」

55 またそのとき、群衆に言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持って捕らえに来たのか。わたしは毎日、神殿の境内に座って教えていたのに、あなたたちはわたしを捕らえなかった。

56 このすべてのことが起こったのは、預言者たちの書いたことが実現するためである。」このとき、弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった。

最高法院で裁判を受ける

57 人々はイエスを捕らえると、大祭司カイアファのところへ連れて行った。そこには、律法学者たちや長老たちが集まっていた。

58 ペトロは遠く離れてイエスに従い、大祭司の屋敷の中庭まで行き、事の成り行きを見ようと、中に入って、下役たちと一緒に座っていた。

59 さて、祭司長たちと最高法院の全員は、死刑にしようとしてイエスにとって不利な偽証を求めた。

60 偽証人は何人も現れたが、証拠は得られなかった。最後に二人の者が来て、

61 「この男は、『神の神殿を打ち倒し、三日あれば建てることができる』と言いました」と告げた。

62 そこで、大祭司は立ち上がり、イエスに言った。「何も答えないのか、この者たちがお前に不利な証言をしているが、どうなのか。」

63 イエスは黙り続けておられた。大祭司は言った。「生ける神に誓って我々に答えよ。お前は神の子、メシアなのか。」

64 イエスは言われた。「それは、あなたが言ったことです。しかし、わたしは言っておく。あなたたちはやがて、/人の子が全能の神の右に座り、/天の雲に乗って来るのを見る。」

65 そこで、大祭司は服を引き裂きながら言った。「神を冒涜した。これでもまだ証人が必要だろうか。諸君は今、冒涜の言葉を聞いた。

66 どう思うか。」人々は、「死刑にすべきだ」と答えた。

67 そして、イエスの顔に唾を吐きかけ、こぶしで殴り、ある者は平手で打ちながら、

68 「メシア、お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」と言った。

ペトロ、イエスを知らないと言う

69 ペトロは外にいて中庭に座っていた。そこへ一人の女中が近寄って来て、「あなたもガリラヤのイエスと一緒にいた」と言った。

70 ペトロは皆の前でそれを打ち消して、「何のことを言っているのか、わたしには分からない」と言った。

71 ペトロが門の方に行くと、ほかの女中が彼に目を留め、居合わせた人々に、「この人はナザレのイエスと一緒にいました」と言った。

72 そこで、ペトロは再び、「そんな人は知らない」と誓って打ち消した。

73 しばらくして、そこにいた人々が近寄って来てペトロに言った。「確かに、お前もあの連中の仲間だ。言葉遣いでそれが分かる。」

74 そのとき、ペトロは呪いの言葉さえ口にしながら、「そんな人は知らない」と誓い始めた。するとすぐ、鶏が鳴いた。

75 ペトロは、「鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」と言われたイエスの言葉を思い出した。そして外に出て、激しく泣いた。

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