列王記上 8

契約の箱の安置とソロモンの祈り

1 ソロモンは、そこでイスラエルの長老、すべての部族長、イスラエル人諸家系の首長をエルサレムの自分のもとに召集した。「ダビデの町」シオンから主の契約の箱を担ぎ上るためであった。

2 エタニムの月、すなわち第七の月の祭りに、すべてのイスラエル人がソロモン王のもとに集まった。

3 イスラエルの全長老が到着すると、祭司たちはその箱を担ぎ、

4 主の箱のみならず臨在の幕屋も、幕屋にあった聖なる祭具もすべて担ぎ上った。祭司たちはレビ人たちと共にこれらのものを担ぎ上った。

5 ソロモン王は、彼のもとに集まったイスラエルの全共同体と共に、その箱の前でいけにえとして羊や牛をささげた。その数はあまりにも多く、調べることも数えることもできなかった。

6 祭司たちは主の契約の箱を定められた場所、至聖所と言われる神殿の内陣に運び入れ、ケルビムの翼の下に安置した。

7 ケルビムは箱のある場所の上に翼を広げ、その箱と担ぎ棒の上を覆うかたちになった。

8 その棒は長かったので、先端が内陣の前の聖所からは見えたが、外からは見えなかった。それは今日もなおそこに置かれている。

9 箱の中には石の板二枚のほか何もなかった。この石の板は、主がエジプトの地から出たイスラエル人と契約を結ばれたとき、ホレブでモーセがそこに納めたものである。

10 祭司たちが聖所から出ると、雲が主の神殿に満ちた。

11 その雲のために祭司たちは奉仕を続けることができなかった。主の栄光が主の神殿に満ちたからである。

12 ソロモンはそのときこう言った。「主は、密雲の中にとどまる、と仰せになった。

13 荘厳な神殿を/いつの世にもとどまっていただける聖所を/わたしはあなたのために建てました。」

14 王は振り向いて、イスラエルの全会衆を祝福した。イスラエルの全会衆は立っていた。

15 王は言った。「イスラエルの神、主はたたえられますように。主は自ら語り、わが父ダビデに約束なさったことを御手をもって成し遂げ、こう仰せになった。

16 『わが民イスラエルをエジプトから導き出した日からこのかた、わたしの名を置く家を建てるために、わたしはイスラエルのいかなる部族の町も選ばなかった。わたしはただダビデを選び、わが民イスラエルの上に立てた』と。

17 父ダビデは、イスラエルの神、主の御名のために神殿を建てようと心掛けていたが、

18 主は父ダビデにこう仰せになった。『あなたはわたしの名のために家を建てようと心掛けてきた。その心掛けは立派である。

19 しかし、神殿を建てるのはあなたではなく、あなたの腰から出る息子がわたしの名のために神殿を建てる』と。

20 主は約束なさったことを実現された。主が約束なさったとおり、わたしは父ダビデに代わって立ち、イスラエルの王座につき、イスラエルの神、主の御名のためにこの神殿を建てた。

21 またわたしは、そこに主との契約を納めた箱のために場所を設けた。その契約は、主がわたしたちの先祖をエジプトの地から導き出されたときに、彼らと結ばれたものである。」

22 ソロモンは、イスラエルの全会衆の前で、主の祭壇の前に立ち、両手を天に伸ばして、

23 祈った。「イスラエルの神、主よ、上は天、下は地のどこにもあなたに並ぶ神はありません。心を尽くして御前を歩むあなたの僕たちに対して契約を守り、慈しみを注がれる神よ、

24 あなたはその僕、わたしの父ダビデになさった約束を守り、御口をもって約束なさったことを今日このとおり御手をもって成し遂げてくださいました。

25 イスラエルの神、主よ、今後もあなたの僕ダビデに約束なさったことを守り続けてください。あなたはこう仰せになりました。『あなたがわたしの前を歩んだように、あなたの子孫もその道を守り、わたしの前を歩むなら、わたしはイスラエルの王座につく者を断たず、わたしの前から消し去ることはない』と。

26 イスラエルの神よ、あなたの僕、わたしの父ダビデになさった約束が、今後も確かに実現されますように。

27 神は果たして地上にお住まいになるでしょうか。天も、天の天もあなたをお納めすることができません。わたしが建てたこの神殿など、なおふさわしくありません。

28 わが神、主よ、ただ僕の祈りと願いを顧みて、今日僕が御前にささげる叫びと祈りを聞き届けてください。

29 そして、夜も昼もこの神殿に、この所に御目を注いでください。ここはあなたが、『わたしの名をとどめる』と仰せになった所です。この所に向かって僕がささげる祈りを聞き届けてください。

30 僕とあなたの民イスラエルがこの所に向かって祈り求める願いを聞き届けてください。どうか、あなたのお住まいである天にいまして耳を傾け、聞き届けて、罪を赦してください。

31 もしある人が隣人に罪を犯し、呪いの誓いを立てさせられるとき、その誓いがこの神殿にあるあなたの祭壇の前でなされるなら、

32 あなたは天にいましてこれに耳を傾け、あなたの僕たちを裁き、悪人は悪人として、その行いの報いを頭にもたらし、善人は善人として、その善い行いに応じて報いをもたらしてください。

33 あなたの民イスラエルが、あなたに罪を犯したために敵に打ち負かされたとき、あなたに立ち帰って御名をたたえ、この神殿で祈り、憐れみを乞うなら、

34 あなたは天にいまして耳を傾け、あなたの民イスラエルの罪を赦し、先祖たちにお与えになった地に彼らを帰らせてください。

35 彼らがあなたに罪を犯したために天が閉ざされ、雨が降らなくなったとき、この所に向かって祈り、御名をたたえ、あなたの懲らしめによって罪を離れて立ち帰るなら、

36 あなたは天にいまして耳を傾け、あなたの僕たち、あなたの民イスラエルの罪を赦し、彼らに歩むべき正しい道を教え、嗣業としてあなたの民に与えてくださった地に雨を降らせてください。

37 またこの地に飢饉が広がったり、疫病がはやったり、黒穂病、赤さび病、いなご、ばったが発生したり、敵がこの地で城門を封鎖したり、そのほかどんな災い、どんな難病が生じたときにも、

38 あなたの民イスラエルが、だれでも、心に痛みを覚え、この神殿に向かって手を伸ばして祈るなら、そのどの祈り、どの願いにも、

39 あなたはお住まいである天にいまして耳を傾け、罪を赦し、こたえてください。あなたは人の心をご存じですから、どの人にもその人の歩んできたすべての道に従って報いてください。まことにあなただけがすべての人の心をご存じです。

40 こうして彼らは、あなたがわたしたちの先祖にお与えになった地で生を営む間、絶えずあなたを畏れ敬うでしょう。

41 更に、あなたの民イスラエルに属さない異国人が、御名を慕い、遠い国から来て、

42 ――それは彼らが大いなる御名と力強い御手と伸ばされた御腕のことを耳にするからです――この神殿に来て祈るなら、

43 あなたはお住まいである天にいましてそれに耳を傾け、その異国人があなたに叫び求めることをすべてかなえてください。こうして、地上のすべての民は御名を知り、あなたの民イスラエルと同様にあなたを畏れ敬い、わたしの建てたこの神殿が御名をもって呼ばれていることを知るでしょう。

44 あなたの民が敵に向かって戦いに出て行くとき、あなたの遣わされる道にあって、あなたのお選びになった都、わたしが御名のために建てた神殿の方を向いて主に祈るなら、

45 あなたは天にいましてその祈りと願いに耳を傾け、彼らを助けてください。

46 もし彼らがあなたに向かって罪を犯し、――罪を犯さない者は一人もいません――あなたが怒って彼らを敵の手に渡し、遠くあるいは近くの敵地に捕虜として引いて行かれたときに、

47 彼らが捕虜になっている地で自らを省み、その捕らわれの地であなたに立ち帰って憐れみを乞い、『わたしたちは罪を犯しました。不正を行い、悪に染まりました』と言い、

48 捕虜にされている敵地で、心を尽くし、魂を尽くしてあなたに立ち帰り、あなたが先祖にお与えになった地、あなたがお選びになった都、御名のためにわたしが建てた神殿の方に向かってあなたに祈るなら、

49 あなたはお住まいである天にいましてその祈りと願いに耳を傾け、裁きを行ってください。

50 あなたの民があなたに対して犯した罪、あなたに対する反逆の罪のすべてを赦し、彼らを捕らえた者たちの前で、彼らに憐れみを施し、その人々が彼らを憐れむようにしてください。

51 彼らは、鉄の炉であるエジプトからあなたが導き出されたあなたの民、あなたの嗣業です。

52 どうか、この僕の願いにも、あなたの民イスラエルの願いにも御目を向け、いつあなたに呼びかけても彼らに耳を傾けてください。

53 主なる神よ、あなたはわたしたちの先祖をエジプトから導き出されたとき、あなたの僕モーセによってお告げになったとおり、彼らを地上のすべての民から切り離して御自分の嗣業とされました。」

54 ソロモンはこのすべての祈りと願いを主にささげ終わった。それまで両膝をつき、両手を天に向かって伸ばしていた彼は、主の祭壇の前から立ち上がり、

55 立ったまま大声でイスラエルの全会衆を祝福した。

56 「約束なさったとおり、その民イスラエルに安住の地を与えてくださった主はたたえられますように。その僕モーセによって告げられた主の恵みの御言葉は、一つとしてむなしいものはなかった。

57 わたしたちの神、主は先祖と共にいてくださった。またわたしたちと共にいてくださるように。わたしたちを見捨てることも、見放すこともなさらないように。

58 わたしたちの心を主に向けさせて、わたしたちをそのすべての道に従って歩ませ、先祖にお授けになった戒めと掟と法を守らせてくださるように。

59 主の御前でわたしが祈り求めたこれらの願いが、昼も夜もわたしたちの神、主の御もと近くに達し、日々の必要が満たされ、この僕と主の民イスラエルに御助けが与えられるように。

60 こうして、地上のすべての民が、主こそ神であって、ほかに神のないことを知るに至るように。

61 あなたたちはわたしたちの神、主と心を一つにし、今日そうであるようにその掟に従って歩み、その命令を守らなければならない。」

62 王はすべてのイスラエル人と共に主の御前にいけにえをささげた。

63 ソロモンは和解の献げ物として牛二万二千頭、羊十二万匹を主にささげた。こうして、王はイスラエルのすべての人と共に主の神殿を奉献した。

64 その日、王は主の神殿の前にある庭の中央部を聖別して、そこで焼き尽くす献げ物、穀物の献げ物、和解の献げ物である動物の脂肪をささげた。主の御前にあった青銅の祭壇が、焼き尽くす献げ物、穀物の献げ物、和解の献げ物である動物の脂肪を供えるのには小さすぎたからである。

65 そのときソロモンは、すべてのイスラエル人、レボ・ハマトからエジプトの川に至るまでの大会衆と共に、わたしたちの神、主の御前で祭りを執り行った。それは七日間、更に七日間、合わせて十四日間にわたった。

66 八日目に王は民を去らせた。民は王に祝福の言葉を述べ、主がその僕ダビデとその民イスラエルになさったすべての恵みの御業を喜び祝い、心晴れやかに自分の天幕へと帰って行った。

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列王記上 9

主の顕現

1 ソロモンが主の神殿と王宮の建築を終え、造ろうと望んでいたものすべてについての念願を果たしたとき、

2 主はかつてギブオンで現れたように、再びソロモンに現れ、

3 こう仰せになった。「わたしはあなたがわたしに憐れみを乞い、祈り求めるのを聞いた。わたしはあなたが建てたこの神殿を聖別し、そこにわたしの名をとこしえに置く。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。

4 もしあなたが、父ダビデが歩んだように、無垢な心で正しくわたしの前を歩み、わたしがあなたに命じたことをことごとく行い、掟と法を守るなら、

5 あなたの父ダビデに、『イスラエルの王座につく者が断たれることはない』と約束したとおり、わたしはイスラエルを支配するあなたの王座をとこしえに存続させる。

6 もしあなたたちとその子孫がわたしに背を向けて離れ去り、わたしが授けた戒めと掟を守らず、他の神々のもとに行って仕え、それにひれ伏すなら、

7 わたしは与えた土地からイスラエルを断ち、わたしの名のために聖別した神殿もわたしの前から捨て去る。こうしてイスラエルは諸国民の中で物笑いと嘲りの的となる。

8 この神殿は廃虚となり、そのそばを通る人は皆、驚いて口笛を鳴らし、『この地とこの神殿に、主はなぜこのような仕打ちをされたのか』と問うであろう。

9 そのとき人々は、『それは彼らが自分たちの先祖をエジプトの地から導き出した神、主を捨て、他の神々に付き従い、これにひれ伏し、仕えたからだ。それゆえ、主は彼らの上にこのすべての災いをもたらされたのだ』と答えるであろう。」

ソロモンの諸事業

10 ソロモンは、二十年を費やして二つの建物、主の神殿と王の宮殿を建て終わったとき、

11 ティルスの王ヒラムがソロモンの望みどおりにレバノン杉と糸杉の材木や金を提供してくれたので、ソロモンはヒラムにガリラヤ地方の二十の町を贈った。

12 ヒラムはソロモンから贈られた町々を視察するためティルスから出て来た。しかし、この町々は彼の気に入らなかったので、

13 ヒラムは、「わたしの兄弟よ、あなたがくださったこの町々は一体何ですか」と言った。そのため、この町々は「カブルの地(値打ちのない地)」と呼ばれ、今日に至っている。

14 ヒラムは王に金百二十キカルを贈っていた。

15 ソロモン王が主の神殿、王宮、ミロ、エルサレムの城壁、ハツォル、メギド、ゲゼルを築くために課した労役についての事情はこうであった。

16 エジプトの王ファラオが攻め上って来てゲゼルを占領し、火を放って焼き払い、その町に住んでいたカナン人を殺し、ソロモンの妃となった自分の娘にそれを贈り物として与えた。

17 ソロモンはゲゼル、下ベト・ホロン、

18 バアラト、この地の荒れ野にあるタドモル、

19 ソロモンに属する補給基地の町、戦車隊の町、騎兵隊の町を築いた。ソロモンはエルサレム、レバノン、および彼の支配下にある全地域に、築こうと望んだ町を築き上げた。

20 イスラエル人ではない者、アモリ人、ヘト人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の生き残りの民のすべて、

21 彼らの後、この地に生き残った子孫で、イスラエル人が滅ぼし尽くすことのできなかった者を、ソロモンは奴隷として労役に服させ、今日に至っている。

22 しかしソロモンは、イスラエル人を一人も奴隷としなかった。彼らは戦士、王の家臣、将軍、精鋭、戦車隊と騎兵隊の長であった。

23 ソロモンの工事に配置された監督は五百五十名で、工事に従事する人々の指揮をとった。

24 ファラオの娘が、ダビデの町から彼女のために建てられた宮殿に移って間もないころ、ソロモンはミロを建てた。

25 ソロモンは、主のために築いた祭壇に年に三度、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげ、主の御前で香をたいた。こうして彼は神殿を完成した。

26 ソロモン王はまたエツヨン・ゲベルで船団を編成した。そこはエドムの地の葦の海の海岸にあるエイラトの近くにあった。

27 ヒラムは船団を組み、自分の家臣で航海の心得のある船員たちを送り、ソロモンの家臣たちに合流させた。

28 彼らはオフィルに行き、金四百二十キカルを手に入れ、ソロモン王のもとにもたらした。

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列王記上 10

シェバの女王の来訪

1 シェバの女王は主の御名によるソロモンの名声を聞き、難問をもって彼を試そうとしてやって来た。

2 彼女は極めて大勢の随員を伴い、香料、非常に多くの金、宝石をらくだに積んでエルサレムに来た。ソロモンのところに来ると、彼女はあらかじめ考えておいたすべての質問を浴びせたが、

3 ソロモンはそのすべてに解答を与えた。王に分からない事、答えられない事は何一つなかった。

4 シェバの女王は、ソロモンの知恵と彼の建てた宮殿を目の当たりにし、

5 また食卓の料理、居並ぶ彼の家臣、丁重にもてなす給仕たちとその装い、献酌官、それに王が主の神殿でささげる焼き尽くす献げ物を見て、息も止まるような思いであった。

6 女王は王に言った。「わたしが国で、あなたの御事績とあなたのお知恵について聞いていたことは、本当のことでした。

7 わたしは、ここに来て、自分の目で見るまでは、そのことを信じてはいませんでした。しかし、わたしに知らされていたことはその半分にも及ばず、お知恵と富はうわさに聞いていたことをはるかに超えています。

8 あなたの臣民はなんと幸せなことでしょう。いつもあなたの前に立ってあなたのお知恵に接している家臣たちはなんと幸せなことでしょう。

9 あなたをイスラエルの王位につけることをお望みになったあなたの神、主はたたえられますように。主はとこしえにイスラエルを愛し、あなたを王とし、公正と正義を行わせられるからです。」

10 彼女は金百二十キカル、非常に多くの香料、宝石を王に贈ったが、このシェバの女王がソロモン王に贈ったほど多くの香料は二度と入って来なかった。

11 また、オフィルから金を積んで来たヒラムの船団は、オフィルから極めて大量の白檀や宝石も運んで来た。

12 王はその白檀で主の神殿と王宮の欄干や、詠唱者のための竪琴や琴を作った。このように白檀がもたらされたことはなく、今日までだれもそのようなことを見た者はなかった。

13 ソロモン王は、シェバの女王に対し、豊かに富んだ王にふさわしい贈り物をしたほかに、女王が願うものは何でも望みのままに与えた。こうして女王とその一行は故国に向かって帰って行った。

ソロモンの富

14 ソロモンの歳入は金六百六十六キカル、

15 そのほかに隊商の納める税金、貿易商、アラビアのすべての王、地方総督からの収入があった。

16 ソロモン王は延金の大盾二百を作った。大盾一つにつき用いた金は六百シェケルであった。

17 延金の小盾も三百作った。小盾一つにつき用いた金は三マネであった。王はこれらの盾を「レバノンの森の家」に置いた。

18 王は更に象牙の大きな王座を作り、これを精錬した金で覆った。

19 王座には六つの段があり、王座の背もたれの上部は丸かった。また、座席の両側には肘掛けがあり、その脇に二頭の獅子が立っていた。

20 六つの段の左右にも十二頭の獅子が立っていた。これほどのものが作られた国はどこにもなかった。

21 ソロモン王の杯はすべて金、「レバノンの森の家」の器もすべて純金で出来ていた。銀製のものはなかった。ソロモンの時代には、銀は値打ちのないものと見なされていた。

22 王は海にヒラムの船団のほかにタルシシュの船団も所有していて、三年に一度、タルシシュの船団は、金、銀、象牙、猿、ひひを積んで入港した。

23 ソロモン王は世界中の王の中で最も大いなる富と知恵を有し、

24 全世界の人々が、神がソロモンの心にお授けになった知恵を聞くために、彼に拝謁を求めた。

25 彼らは、それぞれ贈り物として銀の器、金の器、衣類、武器、香料、馬とらばを毎年携えて来た。

26 ソロモンは戦車と騎兵を集め、戦車千四百、騎兵一万二千を保有した。彼はそれを戦車隊の町々およびエルサレムの王のもとに配置した。

27 王はエルサレムで銀を石のように、レバノン杉をシェフェラのいちじく桑のように大量に供給した。

28 ソロモンの馬はエジプトとクエから輸入された。王の商人は代価を払ってクエからそれを買い入れた。

29 エジプトから輸入された戦車は一両銀六百シェケル、馬は一頭百五十シェケルの値が付けられた。同じように、それらは王の商人によってヘト人やアラム人のすべての王に輸出された。

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列王記上 11

ソロモンの背信とその結果

1 ソロモン王はファラオの娘のほかにもモアブ人、アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。

2 これらの諸国の民については、主がかつてイスラエルの人々に、「あなたたちは彼らの中に入って行ってはならない。彼らをあなたたちの中に入れてはならない。彼らは必ずあなたたちの心を迷わせ、彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。

3 彼には妻たち、すなわち七百人の王妃と三百人の側室がいた。この妻たちが彼の心を迷わせた。

4 ソロモンが老境に入ったとき、彼女たちは王の心を迷わせ、他の神々に向かわせた。こうして彼の心は、父ダビデの心とは異なり、自分の神、主と一つではなかった。

5 ソロモンは、シドン人の女神アシュトレト、アンモン人の憎むべき神ミルコムに従った。

6 ソロモンは主の目に悪とされることを行い、父ダビデのようには主に従い通さなかった。

7 そのころ、ソロモンは、モアブ人の憎むべき神ケモシュのために、エルサレムの東の山に聖なる高台を築いた。アンモン人の憎むべき神モレクのためにもそうした。

8 また、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行ったので、彼女らは、自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。

9 ソロモンの心は迷い、イスラエルの神、主から離れたので、主は彼に対してお怒りになった。主は二度も彼に現れ、

10 他の神々に従ってはならないと戒められたが、ソロモンは主の戒めを守らなかった。

11 そこで、主は仰せになった。「あなたがこのようにふるまい、わたしがあなたに授けた契約と掟を守らなかったゆえに、わたしはあなたから王国を裂いて取り上げ、あなたの家臣に渡す。

12 あなたが生きている間は父ダビデのゆえにそうしないでおくが、あなたの息子の時代にはその手から王国を裂いて取り上げる。

13 ただし、王国全部を裂いて取り上げることはしない。わが僕ダビデのゆえに、わたしが選んだ都エルサレムのゆえに、あなたの息子に一つの部族を与える。」

14 こうして主は、ソロモンに敵対する者としてエドム人ハダドを起こされた。彼はエドムの王家の血筋を引く者であった。

15 かつてダビデがエドムを征服したとき、軍の司令官ヨアブが戦死者を葬るために上って行き、エドムの男子をことごとく打ち殺した。

16 ヨアブは、すべてのイスラエル人と共に六か月にわたり駐留し、エドムのすべての男子を滅ぼした。

17 このとき少年であったハダドは、父の家臣のエドム人数人と共に逃亡し、エジプトに向かった。

18 ミディアンを出発してパランに行き、パランから同行する従者たちを加えてエジプトに入り、エジプト王ファラオのもとに来た。ファラオは、彼に住まいを与え、食糧を手配し、土地を与えた。

19 ハダドは、ファラオに大変気に入られ、ファラオの妻、王妃タフペネスの妹を妻として与えられた。

20 タフペネスの妹は、彼との間に男児ゲヌバトを産み、タフペネスはその子をファラオの宮殿の中で育てた。ゲヌバトは、ファラオの宮殿でその王子たちの中に加わっていた。

21 エジプトでハダドは、ダビデが先祖たちと共に眠りにつき、また軍の司令官ヨアブも死んだと伝え聞くと、ファラオに、「故国に帰らせてください」と申し出た。

22 ファラオは、「故国に帰りたいとは、わたしに何か不満でもあるのか」とただしたが、ハダドは、「いいえ、ただ帰らせてほしいのです」と答えた。

23 また神は、ソロモンに敵対する者としてエルヤダの子レゾンを起こされた。彼は、自分の主君ツォバの王ハダドエゼルを捨てて逃亡し、

24 ダビデがツォバの人々を打ち殺したとき、仲間を集めて、自ら首領となった。彼らはダマスコに行って住み着き、ダマスコで支配者となった。

25 レゾンは、ソロモンの存命中、絶えずイスラエルに敵対して、ハダドのように災いをもたらし、イスラエルを憎んだ。彼はまたアラムをも支配下に置いた。

26 ネバトの子ヤロブアムはツェレダの出身でエフライムに属し、その母は名をツェルアといい、寡婦であった。彼はソロモンに仕えていたが、やがて王に対して反旗を翻した。

27 彼が王に反旗を翻すに至った事情は次のとおりである。ソロモンがミロを築き、父ダビデの町の破れをふさいでいたときのことである。

28 このヤロブアムは有能な人物だったので、ソロモンはこの若者の働きぶりを見て、ヨセフ族の労役全体の監督に任命した。

29 そのころ、ヤロブアムがエルサレムを出ると、シロの預言者アヒヤが道で彼に出会った。預言者は真新しい外套を着ていた。野には二人のほかだれもいなかった。

30 アヒヤは着ていた真新しい外套を手にとり、十二切れに引き裂き、

31 ヤロブアムに言った。「十切れを取るがよい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ、十の部族をあなたに与える。

32 ただ一部族だけは、わが僕ダビデのゆえに、またわたしが全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする。

33 わたしがこうするのは、彼がわたしを捨て、シドン人の女神アシュトレト、モアブの神ケモシュ、アンモン人の神ミルコムを伏し拝み、わたしの道を歩まず、わたしの目にかなう正しいことを行わず、父ダビデのようには、掟と法を守らなかったからである。

34 しかし、わたしは彼の手から王国全部を奪いはしない。わたしの戒めと掟を守った、わたしの選んだ僕ダビデのゆえに、彼をその生涯にわたって君主としておく。

35 わたしは彼の息子の手から王権を取り上げ、それを十部族と共にあなたに与える。

36 彼の息子には一部族を与え、わたしの名を置くためにわたしが選んだ都エルサレムで、わが僕ダビデのともし火がわたしの前に絶えず燃え続けるようにする。

37 だが、わたしはあなたを選ぶ。自分の望みどおりに支配し、イスラエルの王となれ。

38 あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い、わたしの道を歩み、わたしの目にかなう正しいことを行い、わが僕ダビデと同じように掟と戒めを守るなら、わたしはあなたと共におり、ダビデのために家を建てたように、あなたのためにも堅固な家を建て、イスラエルをあなたのものとする。

39 こうしてわたしはダビデの子孫を苦しめる。しかし、いつまでもというわけではない。』」

40 ソロモンはヤロブアムを殺そうとしたが、ヤロブアムは直ちにエジプトの王シシャクのもとに逃亡し、ソロモンが死ぬまで、エジプトにとどまった。

41 ソロモンの他の事績、彼の行ったすべての事、彼の知恵は、『ソロモンの事績の書』に記されている。

42 ソロモンがエルサレムで全イスラエルを治めたのは四十年であった。

43 ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。

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列王記上 12

王国の分裂

1 すべてのイスラエル人が王を立てるためにシケムに集まって来るというので、レハブアムもシケムに行った。

2 ネバトの子ヤロブアムは、ソロモン王を避けて逃亡した先のエジプトにいて、このことを聞いたが、なおエジプトにとどまっていた。

3 ヤロブアムを呼びに使いが送られて来たので、彼もイスラエルの全会衆と共に来て、レハブアムにこう言った。

4 「あなたの父上はわたしたちに苛酷な軛を負わせました。今、あなたの父上がわたしたちに課した苛酷な労働、重い軛を軽くしてください。そうすれば、わたしたちはあなたにお仕えいたします。」

5 彼が、「行け、三日たってからまた来るがよい」と答えたので、民は立ち去った。

6 レハブアム王は、存命中の父ソロモンに仕えていた長老たちに相談した。「この民にどう答えたらよいと思うか。」

7 彼らは答えた。「もしあなたが今日この民の僕となり、彼らに仕えてその求めに応じ、優しい言葉をかけるなら、彼らはいつまでもあなたに仕えるはずです。」

8 しかし、彼はこの長老たちの勧めを捨て、自分と共に育ち、自分に仕えている若者たちに相談した。

9 「我々はこの民に何と答えたらよいと思うか。彼らは父が課した軛を軽くしろと言ってきた。」

10 彼と共に育った若者たちは答えた。「あなたの父上が負わせた重い軛を軽くせよと言ってきたこの民に、こう告げなさい。『わたしの小指は父の腰より太い。

11 父がお前たちに重い軛を負わせたのだから、わたしは更にそれを重くする。父がお前たちを鞭で懲らしめたのだから、わたしはさそりで懲らしめる。』」

12 三日目にまた来るようにとの王の言葉に従って、三日目にヤロブアムとすべての民はレハブアムのところに来た。

13 王は彼らに厳しい回答を与えた。王は長老たちの勧めを捨て、

14 若者たちの勧めに従って言った。「父がお前たちに重い軛を負わせたのだから、わたしは更にそれを重くする。父がお前たちを鞭で懲らしめたのだから、わたしはさそりで懲らしめる。」

15 王は民の願いを聞き入れなかった。こうなったのは主の計らいによる。主は、かつてシロのアヒヤを通してネバトの子ヤロブアムに告げられた御言葉をこうして実現された。

16 イスラエルのすべての人々は、王が耳を貸さないのを見て、王に言葉を返した。「ダビデの家に我々の受け継ぐ分が少しでもあろうか。エッサイの子と共にする嗣業はない。イスラエルよ、自分の天幕に帰れ。ダビデよ、今後自分の家のことは自分で見るがよい。」こうして、イスラエルの人々は自分の天幕に帰って行った。

17 レハブアムは、ただユダの町々に住むイスラエル人に対してのみ王であり続けた。

18 レハブアム王は労役の監督アドラムを遣わしたが、イスラエルのすべての人々は彼を石で打ち殺したため、レハブアム王は急いで戦車に乗り込み、エルサレムに逃げ帰った。

19 このようにイスラエルはダビデの家に背き、今日に至っている。

20 イスラエルのすべての人々はヤロブアムが帰ったことを聞き、人を遣わして彼を共同体に招き、王としてイスラエルのすべての人々の上に立てた。ユダ族のほかには、ダビデの家に従う者はなかった。

21 レハブアムはエルサレムに帰ると、ユダの全家とベニヤミン族からえり抜きの戦士十八万を召集し、イスラエルの家に戦いを挑み、王権を奪還して自分のものにしようとした。

22 しかし、神の言葉が神の人シェマヤに臨んだ。

23 「ユダの王、ソロモンの子レハブアムと、ユダ、ベニヤミンのすべての家およびほかの民に言え。

24 『主はこう言われる。上って行くな。あなたたちの兄弟イスラエルの人々に戦いを挑むな。それぞれ自分の家に帰れ。こうなるように計らったのはわたしだ。』」彼らは主の言葉を聞き、主の言葉に従って帰って行った。

25 ヤロブアムはエフライム山地のシケムを築き直し、そこに住んだ。更に、そこを出てペヌエルを築き直した。

26 ヤロブアムは心に思った。「今、王国は、再びダビデの家のものになりそうだ。

27 この民がいけにえをささげるためにエルサレムの主の神殿に上るなら、この民の心は再び彼らの主君、ユダの王レハブアムに向かい、彼らはわたしを殺して、ユダの王レハブアムのもとに帰ってしまうだろう。」

28 彼はよく考えたうえで、金の子牛を二体造り、人々に言った。「あなたたちはもはやエルサレムに上る必要はない。見よ、イスラエルよ、これがあなたをエジプトから導き上ったあなたの神である。」

29 彼は一体をベテルに、もう一体をダンに置いた。

30 この事は罪の源となった。民はその一体の子牛を礼拝するためダンまで行った。

31 彼はまた聖なる高台に神殿を設け、レビ人でない民の中から一部の者を祭司に任じた。

32 ヤロブアムはユダにある祭りに倣って第八の月の十五日に祭りを執り行い、自ら祭壇に上った。ベテルでこのように行って、彼は自分の造った子牛にいけにえをささげ、自分の造った聖なる高台のための祭司をベテルに立てた。

33 彼は勝手に定めたこの月、第八の月の十五日に、自らベテルに造った祭壇に上った。彼はイスラエルの人々のために祭りを定め、自ら祭壇に上って香をたいた。

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列王記上 13

ベテルへの呪い

1 主の言葉に従って神の人がユダからベテルに来たときも、ヤロブアムは祭壇の傍らに立って、香をたいていた。

2 その人は主の言葉に従って祭壇に向かって呼びかけた。「祭壇よ、祭壇よ、主はこう言われる。『見よ、ダビデの家に男の子が生まれる。その名はヨシヤという。彼は、お前の上で香をたく聖なる高台の祭司たちを、お前の上でいけにえとしてささげ、人の骨をお前の上で焼く。』」

3 その日、この人は更に一つのしるしを与えて言った。「これが主のお告げになったしるしである。『見よ、祭壇は裂け、その上の脂肪の灰は散る。』」

4 ヤロブアム王は、ベテルの祭壇に向かって呼びかける神の人の言葉を聞くと、祭壇から手を伸ばして、「その男を捕らえよ」と命じたが、その人に向かって伸ばした彼の手は萎えて戻すことができなかった。

5 神の人が主の言葉に従って与えたしるしが実現して、祭壇は裂け、その祭壇から脂肪の灰が散った。

6 王が神の人に、「どうか、あなたの神、主をなだめ、手が元に戻るようにわたしのために祈ってください」と言ったので、神の人が主をなだめると、王の手は元に戻って、前のようになった。

7 王は神の人に、「一緒に王宮に来て、一休みしてください。お礼を差し上げたい」と言ったが、

8 神の人は王に答えた。「たとえ王宮の半分をくださっても、わたしは一緒に参りません。ここではパンを食べず、水も飲みません。

9 主の言葉に従って、『パンを食べるな、水を飲むな、行くとき通った道に戻ってはならない』と戒められているのです。」

10 その人はベテルに来たとき通った道に戻ることなく、ほかの道を通って帰って行った。

11 ベテルに一人の老預言者が住んでいた。息子の一人が来て、神の人がその日ベテルで行ったすべてのこと、王に向かって告げた言葉を語り聞かせた。息子たちがそれを父に語り聞かせると、

12 父は、「その人はどの道を行ったか」と尋ねた。息子たちは、ユダから来た神の人がどの道を行ったか見ていた。

13 老預言者は/息子たちに、「ろばに鞍を置くように」と言い、彼らがろばに鞍を置くと、そのろばに乗り、

14 神の人の後を追った。彼は樫の木の下で休んでいる神の人を見つけ、「ユダからおいでになった神の人はあなたですか」と問うた。その人は「わたしです」と答えた。

15 老預言者は、「一緒にわたしの家に来て、食事をなさいませんか」と勧めたが、

16 彼は答えた。「一緒に引き返し、一緒に行くことはできません。ここで一緒にパンを食べ、水を飲むことはできません。

17 主の言葉によって、『そこのパンを食べるな、水を飲むな、行くとき通った道に戻るな』と告げられているのです。」

18 しかし、老預言者は言った。「わたしもあなたと同様、預言者です。御使いが主の言葉に従って、『あなたの家にその人を連れ戻し、パンを食べさせ、水を飲ませよ』とわたしに告げました。」彼はその人を欺いたのである。

19 その人は彼と共に引き返し、彼の家でパンを食べ、水を飲んだ。

20 彼らが食卓に着いているとき、神の人を連れ戻した預言者に主の言葉が臨んだ。

21 彼はユダから来た神の人に向かって大声で言った。「主はこう言われる。『あなたは主の命令に逆らい、あなたの神、主が授けた戒めを守らず、

22 引き返して来て、パンを食べるな、水を飲むなと命じられていた所でパンを食べ、水を飲んだので、あなたのなきがらは先祖の墓には入れられない。』」

23 神の人がパンを食べ、水を飲んだ後、老預言者は連れ戻したその預言者のろばに鞍を置いてやった。

24 その人は立ち去ったが、途中一頭の獅子に出会い、殺されてしまった。なきがらは道に打ち捨てられたまま、ろばがその傍らに立ち、獅子もそのなきがらの傍らに立っていた。

25 そこを通りかかる者があって、道に打ち捨てられたなきがらと、傍らに立つ獅子を見、老預言者の住んでいる町に来てそのことを話した。

26 神の人をその道から連れ戻した老預言者はこれを聞くと、「それはあの神の人のことだ。彼は主の御命令に逆らったので、主はお告げになった御言葉のとおりに彼を獅子に渡し、獅子は彼を引き裂き、殺してしまったのだ」と言い、

27 息子たちに「ろばに鞍を置くように」と命じた。息子たちが鞍を置くと、

28 老預言者は出かけて行き、道に打ち捨てられているなきがらと、その傍らに立つろばと獅子を見つけた。獅子はなきがらを食べず、ろばも引き裂かずにいた。

29 老預言者は、神の人のなきがらを抱えてろばの背に乗せ、自分の町に持ち帰り、彼を弔い、葬った。

30 老預言者は自分の墓にそのなきがらを納め、「なんと不幸なことよ、わが兄弟」と言って彼を弔った。

31 埋葬の後、老預言者は息子たちに言った。「わたしが死んだら、神の人を葬った墓にわたしを葬り、あの人の骨のそばにわたしの骨を納めてくれ。

32 あの人が、主の言葉に従ってベテルにある祭壇とサマリアの町々にあるすべての聖なる高台の神殿に向かって呼びかけた言葉は、必ず成就するからだ。」

33 この出来事の後も、ヤロブアムは悪の道を離れて立ち帰ることがなく、繰り返し民の中から一部の者を聖なる高台の祭司に任じた。志望する者はだれでも聖別して、聖なる高台の祭司にした。

34 ここにヤロブアムの家の罪があり、その家は地の面から滅ぼし去られることとなった。

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列王記上 14

ヤロブアムの子の病死

1 そのころ、ヤロブアムの息子アビヤが病気になった。

2 ヤロブアムは妻に言った。「立って、ヤロブアムの妻だと知られないように姿を変え、シロに行ってくれ。そこには、わたしがこの民の王になると告げてくれた預言者アヒヤがいる。

3 パン十個と菓子、それに蜜を一瓶持って彼のもとに行け。彼なら幼い子に何が起こるか教えてくれるだろう。」

4 ヤロブアムの妻は言われたとおりにした。彼女は立ってシロへ行き、アヒヤの家に着いた。アヒヤは老齢のために目がかすみ、見ることができなくなっていたが、

5 主はアヒヤにこう告げておられた。「見よ、ヤロブアムの妻が来て、息子のことをあなたに尋ねる。息子は病気なのだ。あなたはこれこれしかじかと彼女に語れ。彼女は変装してやって来る。」

6 アヒヤは戸口に着いた彼女の足音を聞いて言った。「ヤロブアムの妻よ、入りなさい。なぜそのように変装したのか。わたしはあなたにつらいことを告げるように命じられている。

7 行ってヤロブアムに言いなさい。『イスラエルの神、主はこう言われる。わたしはあなたを民の中から選び出して高め、わが民イスラエルの指導者とし、

8 ダビデの家から王国を裂いて取り上げ、あなたに与えた。しかし、わが僕ダビデがわたしの戒めを守り、心を尽くしてわたしに従って歩み、わたしの目にかなう正しいことだけを行ったのとは異なり、

9 あなたはこれまでのだれよりも悪を行い、行って自分のために他の神々や、鋳物の像を造り、わたしを怒らせ、わたしを後ろに捨て去った。

10 それゆえ、わたしはヤロブアムの家に災いをもたらす。ヤロブアムに属する者は、イスラエルにおいて縛られている者も、解き放たれている者も、男子であれば、すべて滅ぼし、人が汚物を徹底的にぬぐい去るように、わたしはヤロブアムの家に残る者をぬぐい去る。

11 ヤロブアムに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる。まことに主はこう告げられた。』

12 あなたは立って家に帰るがよい。あなたが足を町に踏み入れるとき、あなたの子は死ぬ。

13 イスラエルのすべての人々はこの子を弔い、葬るだろう。まことにヤロブアムに属する者で墓に入るのは、この子一人であろう。ヤロブアムの家の中でイスラエルの神、主にいくらか良いとされるのはこの子だけだからである。

14 主は御自分のためにヤロブアムの家を断つ王をイスラエルの上に立てられる。今日にも、いや、今にもそうされる。

15 主はイスラエルを打って水辺に揺れる葦のようにし、その先祖にお与えになった地からイスラエルを引き抜き、ユーフラテスのかなたに散らされる。彼らがアシェラ像を造って、主の怒りを招いたからである。

16 主は、ヤロブアムが自ら犯し、またイスラエルに犯させた罪のゆえに、イスラエルを引き渡される。」

17 ヤロブアムの妻は立ち去り、ティルツァに戻った。彼女が家の敷居をまたいだとき、幼いその子は死んだ。

18 イスラエルのすべての人々は主がその僕、預言者アヒヤによって告げられた言葉のとおり、彼を葬り、弔った。

19 ヤロブアムの他の事績、その戦争と統治については、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

20 ヤロブアムが王であった期間は二十二年であった。彼は先祖と共に眠りにつき、その子ナダブがヤロブアムに代わって王となった。

ユダの王レハブアム

21 ユダではソロモンの子レハブアムが王位についた。レハブアムは四十一歳で王となり、十七年間エルサレムで王位にあった。エルサレムは、主が御名を置くためにイスラエルのすべての部族の中から選ばれた都であった。レハブアムの母は名をナアマと言い、アンモン人であった。

22 ユダの人々は、主の目に悪とされることを行い、その犯した罪により、先祖が行ったすべてのことにまさって主を怒らせた。

23 彼らもまたあらゆる高い丘の上と、茂った木の下に、聖なる高台を築き、石柱、アシェラ像を立てた。

24 その地には神殿男娼さえいた。彼らは、主がイスラエルの前から追い払われた諸国の民のすべての忌むべき慣習に従った。

25 レハブアム王の治世第五年に、エジプトの王シシャクがエルサレムに攻め上って、

26 主の神殿と王宮の宝物を奪い取った。彼はすべてを奪い、ソロモンが作った金の盾もすべて奪い取った。

27 レハブアム王は、その代わりに青銅の盾を作り、王宮の入り口を守る近衛兵の長たちの手に託した。

28 王が主の神殿に来る度ごとに、近衛兵たちはその盾を持ち、また近衛兵の詰め所に戻した。

29 レハブアムの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』の中に記されている。

30 レハブアムとヤロブアムの間には戦いが絶えなかった。

31 レハブアムは先祖と共に眠りにつき、先祖と共にダビデの町に葬られた。その母は名をナアマと言い、アンモン人であった。その子アビヤムがレハブアムに代わって王となった。

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列王記上 15

ユダの王アビヤム

1 ネバトの子ヤロブアム王の治世第十八年に、アビヤムがユダの王となり、

2 エルサレムで三年間王位にあった。その母は名をマアカと言い、アビシャロムの娘であった。

3 彼もまた父がさきに犯したすべての罪を犯し、その心も父祖ダビデの心のようには、自分の神、主と一つではなかった。

4 彼の神、主は、ただダビデのゆえにエルサレムにともし火をともし、跡を継ぐ息子を立てて、エルサレムを存続させられた。

5 ダビデが主の目にかなう正しいことを行い、ヘト人ウリヤの一件のほかは、生涯を通じて主のお命じになったすべてのことに背くことがなかったからである。

6 レハブアムとヤロブアムとの間には、その生涯を通じて戦いが絶えなかった。

7 アビヤムの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』の中に記されている。アビヤムとヤロブアムの間にも戦いが続いていた。

8 アビヤムは先祖と共に眠りにつき、ダビデの町に葬られた。その子アサがアビヤムに代わって王となった。

ユダの王アサ

9 イスラエルの王ヤロブアムの治世第二十年に、ユダの王としてアサが王位につき、

10 エルサレムで四十一年間、王位にあった。母は名をマアカと言い、アビシャロムの娘であった。

11 アサは、父祖ダビデと同じように主の目にかなう正しいことを行い、

12 神殿男娼をその地から追放し、先祖たちの造った偶像をすべて取り除いた。

13 また彼は、母マアカがアシェラの憎むべき像を造ったので、彼女を太后の位から退けた。アサはその憎むべき像を切り倒し、キドロンの谷で焼き捨てた。

14 聖なる高台は取り除かれなかったが、アサの心はその生涯を通じて主と一つであった。

15 彼は父の聖別した物と自分の聖別した物、銀、金、祭具類を主の神殿に納めた。

16 アサとイスラエルの王バシャの間には、その生涯を通じて戦いが絶えなかった。

17 イスラエルの王バシャはユダに攻め上って来て、ラマに砦を築き、ユダの王アサの動きを封じようとした。

18 アサは、神殿と王宮の宝物庫に残るすべての銀と金を取り出して家臣たちの手にゆだね、彼らをダマスコに住むアラムの王ベン・ハダドに遣わした。その父はタブリモン、祖父はヘズヨンである。アサ王はアラムの王にこう伝えさせた。

19 「わたしとあなた、わたしの父とあなたの父との間には同盟が結ばれています。わたしはここに銀と金の贈り物をあなたにお届けします。イスラエルの王バシャとの同盟を直ちに破棄し、彼をわたしから離れ去らせてください。」

20 ベン・ハダドはアサ王の願いを入れ、配下の軍の長たちをイスラエルの町々に送り、イヨン、ダン、アベル・ベト・マアカ、キネレトの全域、およびナフタリの全土を攻略させた。

21 バシャはこれを聞くと、ラマの構築をやめ、ティルツァにとどまった。

22 アサ王はユダの人々すべてにもれなく布告し、バシャがラマの構築に用いた石材と木材を運んで来させ、それを用いて、ベニヤミンのゲバとミツパに砦を築いた。

23 アサの他のすべての事績、そのすべての功績、彼が行ったすべての事、この王が守りを固めた町々の事は、『ユダの王の歴代誌』に記されている。王は、年老いてから足の病にかかった。

24 アサは先祖と共に眠りにつき、先祖と共に父祖ダビデの町に葬られた。その子ヨシャファトがアサに代わって王となった。

イスラエルの王ナダブ

25 ユダの王アサの治世第二年に、ヤロブアムの子ナダブがイスラエルの王となり、二年間イスラエルを治めた。

26 彼は主の目に悪とされることを行って、父と同じ道を歩み、イスラエルに罪を犯させた父の罪を繰り返した。

27 イサカルの家のアヒヤの子バシャは、彼に謀反を起こした。バシャはナダブが全イスラエルを率いてギベトンを包囲しているところを襲い、ペリシテ領ギベトンで彼を撃った。

28 バシャがナダブを殺し、代わって王となったのは、ユダの王アサの治世第三年のことであった。

29 彼は王になるとヤロブアムの家の者をすべて撃ち、ヤロブアムに属する息のある者を一人も残さず、滅ぼした。これは、主がその僕、シロの人アヒヤによって告げられた言葉のとおり、

30 ヤロブアムが自ら罪を犯し、またイスラエルに犯させた罪によって、イスラエルの神、主の怒りを招いたためである。

31 ナダブの他の事績、彼の行ったすべての事については、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

32 アサとイスラエルの王バシャの間には、その生涯を通じて戦いが絶えなかった。

イスラエルの王バシャ

33 ユダの王アサの治世第三年に、アヒヤの子バシャがティルツァですべてのイスラエルの王となり、その治世は二十四年に及んだ。

34 彼は主の目に悪とされることを行って、ヤロブアムの道を歩み、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を繰り返した。

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列王記上 16

1 バシャに対する主の言葉がハナニの子イエフに臨んだ。

2 「わたしはあなたを塵の中から引き上げて、わが民イスラエルの指導者としたが、あなたはヤロブアムと同じ道を歩み、わが民イスラエルに罪を犯させ、彼らの罪によってわたしを怒らせた。

3 それゆえ、今わたしはバシャとその家を一掃し、あなたの家もネバトの子ヤロブアムの家と同様にする。

4 バシャに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる。」

5 バシャの他の事績、彼の行った事、その功績は、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

6 バシャは先祖と共に眠りにつき、ティルツァに葬られた。その子エラがバシャに代わって王となった。

7 またハナニの子、預言者イエフによって主の言葉がバシャとその家に臨んだ。それはバシャが、その手の業によって主を怒らせ、ヤロブアムの家に倣って、主の目に悪とされることを行い、その手の業によって主の怒りを招いたためであり、またヤロブアムを討ったためである。

イスラエルの王エラ

8 ユダの王アサの治世第二十六年に、バシャの子エラがティルツァでイスラエルの王となり、二年間王位にあった。

9 その家臣で戦車隊半分の長であったジムリが謀反を起こした。そのとき、エラはティルツァにいて、ティルツァの宮廷長アルツァの家で酒に酔っていた。

10 ジムリは襲いかかって、エラを打ち殺した。ユダの王アサの治世第二十七年のことであった。ジムリはエラに代わって王となった。

11 彼は王となり、王座につくと、バシャの家の者をすべて撃ち、親族も友人も、男子は一人も残さなかった。

12 主が預言者イエフによってバシャに告げられた言葉のとおり、ジムリはバシャの家を滅ぼし尽くした。

13 これは、バシャのすべての罪と、その子エラの罪のため、すなわち彼らが自ら罪を犯し、またイスラエルに罪を犯させ、空しい偶像によって、イスラエルの神、主の怒りを招いたためである。

14 エラの他の事績、彼の行ったすべての事は、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

イスラエルの王ジムリ

15 ユダの王アサの治世第二十七年に、ティルツァでジムリが王となり、七日間王位にあった。そのとき、民はペリシテ領ギベトンに対して陣を敷いていた。

16 陣を敷いていた民は、ジムリが謀反を起こして王を倒したとの知らせを聞いた。その日すべてのイスラエルは、陣営において軍の司令官オムリを、イスラエルの王とした。

17 オムリは、すべてのイスラエルと共にギベトンからティルツァに上り、ティルツァを包囲した。

18 ジムリは町が占領されるのを見て、王宮の城郭に入り、自ら王宮に火を放って死んだ。

19 これは、彼の犯した罪のため、彼が、主の目に悪とされることを行って、ヤロブアムの道を歩み、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を繰り返したためである。

20 ジムリの他の事績、彼が謀反を起こしたことは、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

21 そのとき、イスラエルの民は二派に分かれた。民の半分はギナトの子ティブニに従い、これを王にしようとしたが、他の半分はオムリに従った。

22 しかし、オムリに従う民は、ギナトの子ティブニに従う民を圧倒し、ティブニは死んで、オムリが王となった。

イスラエルの王オムリ

23 ユダの王アサの治世第三十一年に、オムリがイスラエルの王となり、十二年間王位にあった。彼は六年間ティルツァで国を治めた後、

24 シェメルからサマリアの山を銀二キカルで買い取り、その山に町を築いた。彼はその築いた町の名を、山の所有者であったシェメルの名にちなんでサマリアと名付けた。

25 オムリは主の目に悪とされることを行い、彼以前のだれよりも悪い事を行った。

26 彼は、ネバトの子ヤロブアムのすべての道を歩み、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を繰り返して、空しい偶像によってイスラエルの神、主の怒りを招いた。

27 オムリの行った他の事績、彼のあげた功績は、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

28 オムリは先祖と共に眠りにつき、サマリアに葬られた。その子アハブがオムリに代わって王となった。

イスラエルの王アハブ

29 オムリの子アハブがイスラエルの王となったのは、ユダの王アサの治世第三十八年であった。オムリの子アハブは、サマリアで二十二年間イスラエルを治めた。

30 オムリの子アハブは彼以前のだれよりも主の目に悪とされることを行った。

31 彼はネバトの子ヤロブアムの罪を繰り返すだけでは満足せず、シドン人の王エトバアルの娘イゼベルを妻に迎え、進んでバアルに仕え、これにひれ伏した。

32 サマリアにさえバアルの神殿を建て、その中にバアルの祭壇を築いた。

33 アハブはまたアシェラ像を造り、それまでのイスラエルのどの王にもまして、イスラエルの神、主の怒りを招くことを行った。

34 彼の治世に、ベテルの人ヒエルはエリコを再建したが、かつて主がヌンの子ヨシュアを通してお告げになった御言葉のとおり、その基礎を据えたときに長子アビラムを失い、扉を取り付けたときに末子セグブを失った。

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列王記上 17

預言者エリヤ、干ばつを預言する

1 ギレアドの住民である、ティシュベ人エリヤはアハブに言った。「わたしの仕えているイスラエルの神、主は生きておられる。わたしが告げるまで、数年の間、露も降りず、雨も降らないであろう。」

2 主の言葉がエリヤに臨んだ。

3 「ここを去り、東に向かい、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに身を隠せ。

4 その川の水を飲むがよい。わたしは烏に命じて、そこであなたを養わせる。」

5 エリヤは主が言われたように直ちに行動し、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに行き、そこにとどまった。

6 数羽の烏が彼に、朝、パンと肉を、また夕べにも、パンと肉を運んで来た。水はその川から飲んだ。

7 しばらくたって、その川も涸れてしまった。雨がこの地方に降らなかったからである。

8 また主の言葉がエリヤに臨んだ。

9 「立ってシドンのサレプタに行き、そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて、そこであなたを養わせる。」

10 彼は立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。

11 彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。

12 彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」

13 エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。

14 なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで/壺の粉は尽きることなく/瓶の油はなくならない。」

15 やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。

16 主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。

17 その後、この家の女主人である彼女の息子が病気にかかった。病状は非常に重く、ついに息を引き取った。

18 彼女はエリヤに言った。「神の人よ、あなたはわたしにどんなかかわりがあるのでしょうか。あなたはわたしに罪を思い起こさせ、息子を死なせるために来られたのですか。」

19 エリヤは、「あなたの息子をよこしなさい」と言って、彼女のふところから息子を受け取り、自分のいる階上の部屋に抱いて行って寝台に寝かせた。

20 彼は主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、あなたは、わたしが身を寄せているこのやもめにさえ災いをもたらし、その息子の命をお取りになるのですか。」

21 彼は子供の上に三度身を重ねてから、また主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、この子の命を元に返してください。」

22 主は、エリヤの声に耳を傾け、その子の命を元にお返しになった。子供は生き返った。

23 エリヤは、その子を連れて家の階上の部屋から降りて来て、母親に渡し、「見なさい。あなたの息子は生きている」と言った。

24 女はエリヤに言った。「今わたしは分かりました。あなたはまことに神の人です。あなたの口にある主の言葉は真実です。」

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