シラ 28

1 復讐する者は、主から復讐を受ける。主はその罪を決して忘れることはない。 2 隣人から受けた不正を赦せ。そうすれば、/願い求めるとき、お前の罪は赦される。 3 人が互いに怒りを抱き合っていながら、/どうして主からいやしを期待できようか。 4 自分と同じ人間に憐れみをかけずにいて、/どうして自分の罪の赦しを願いえようか。 5 弱い人間にすぎない者が、/憤りを抱き続けるならば、/いったいだれが彼の罪を赦すことができようか。 6 自分の最期に心を致し、敵意を捨てよ。滅びゆく定めと死とを思い、掟を守れ。 7 掟を忘れず、隣人に対して怒りを抱くな。いと高き方の契約を忘れず、/他人のおちどには寛容であれ。 口論 8 口論に加わるな。そうすれば、/お前は罪を犯す機会が少なくなる。怒りっぽい人は口論をあおり立てるからだ。 9 罪深い者は、友情にひびを入れ、/和やかに暮らしている人たちに不和をもたらす。 10 火は薪をくべればそれだけ燃え上がり、/口論は頑固さが加わると、激しさを増す。激怒は、力たけき者ほどすさまじく、/怒りは、富に頼る者ほど激しくなる。 11 軽率な争いは、火をあおることになり、/軽はずみな口論は、流血の惨事につながる。 12 火種に息を吹きかければ真っ赤に燃え上がり、/唾を吐きかけると消える。どちらもお前の口のなせる業。 舌禍 13 うわさして回る者や二枚舌の者は、呪われよ。平穏に暮らしている多くの人々を破滅させたから。 14 陰口は多くの人の心を乱し、/国から国へと人々を追い立て、/堅固な町々を破壊し、/権力者たちの家を破滅させた。 15 陰口は貞節な妻さえ離婚に追い込み、/彼女らが労苦して得たものを奪い取った。 16 陰口を気にすると、心穏やかではなくなり、/平穏に暮らすことはできなくなる。 17 鞭で打つと皮膚が裂け、/舌で打つと、骨さえ砕ける。 18 多くの人が剣のやいばに倒れたが、/その数は、舌のやいばに倒れた人には及ばない。 19 舌の攻撃を避けることのできた人、/荒れ狂う舌の被害を受けなかった人、/その軛につながれず、/その鎖に縛られなかった人、/このような人は幸いである。 20 舌の軛は鉄の軛、/その鎖は銅の鎖。 21 舌のもたらす死は残酷だ。陰府の方がそれよりもましである。 22 舌は信仰深い人には力を振るえず、/その炎も彼らを焼くことがない。 23 主を捨てる者は舌によってひどい目に遭う。舌は彼らの内で燃え、決して消えることなく、/獅子のように襲いかかり、/豹のように彼らを引き裂く。 24 [24a]さあ、お前の畑には茨で囲いを巡らせ。[24b]お前の金銀はしまって錠を下ろせ。 25 [25a] お前の言葉は秤に掛けて、慎重に用いよ。[25b] お前の口には戸を立てて、かんぬきを掛けよ。 26 […]

シラ 29

貸し付けと返済 1 奇特な人は隣人に金を貸す。援助の手を差し伸べる人は掟を守っている。 2 隣人が困っているときは貸してやれ。隣人から借りた場合は、期限内に返せ。 3 約束は固く守り、相手に対して誠実であれ。そうすれば、お前の必要はいつでも満たされる。 4 多くの人は、借りた金をもうけ物と見なし、/援助してくれた人たちに迷惑をかける。 5 金を借りるまでは相手の手に接吻し、/その財産について声音を変えて世辞を言う。返済の時が来ると期限を延ばし、/返事をあいまいにして、/都合がつかないと言って弁解する。 6 貸し主は、返してもらえたとしても、/せいぜい半分しか取り戻せない。だが、それだけでももうけ物と考えよ。もしも、そのように考えでもしなければ、/貸し主は財産をだまし取られたことになり、/つまらぬことで敵をつくることになる。借り手は呪いと悪口を返し、/感謝どころか、無礼な態度を返してくる。 7 多くの人が、貸すことを断るのは、悪意ではない。むざむざ奪い取られることが分かっているからだ。 施し 8 けれども、貧しい人には寛容であれ。施しを延ばして相手を待たせてはならない。 9 主の掟に従って貧しい人を助けよ。その人が困っているとき、空手で帰すな。 10 兄弟や友人のために金を使え。金を石の下に隠してさび付かせ無駄にするな。 11 いと高き方の掟に従って、富を積め。それは黄金よりもはるかにお前のためになる。 12 施しをお前の倉に蓄えておけ。それはお前をあらゆる災難から救ってくれる。 13 頑丈な盾や丈夫な槍以上に、/施しはお前が敵と戦うときの武器となる。 保証 14 善意の人は隣人のために保証人となるが、/恥知らずな者は彼を見捨ててしまう。 15 保証してくれた人の恩を忘れてはならない。彼はお前のために己をかけたのだから。 16 罪深き者は保証人の財産を食い尽くす。 17 恩を知らぬ者は、助けてくれた人を見捨てる。 18 万事うまくいっていた多くの人が、/保証人になったため没落し、/海の波にもてあそばれるようにほんろうされた。勢力ある人たちも家を失い、/見知らぬ国々をさまよい歩かねばならなかった。 19 罪深い者が保証人を引き受ければ、/利益を得ようとして裁判ざたに巻き込まれる。 20 お前は力に応じて隣人を援助し、/危ない目に遭わぬように注意せよ。 貧しさと自尊心 21 生活に欠かせないものは、水と食物と衣類、/それに、私生活を守る家である。 22 貧しくとも、梁がむき出しのわが家で暮らすのは、/他人の家で豪華な食事をするよりましである。 23 持ち物が多くても少なくても、それで満足し、/居候の汚名は着るな。 24 家から家へと渡り歩く生活は何とも惨めで、/居候の身では、言いたいことも言えない。 25 給仕をし、酒をついでも感謝されず、/かえって、嫌みを言われることになる。 26 […]

シラ 30

子供の養育 1 わが子を愛する者は、しばしば鞭で懲らしめる。そうすれば晩年、子供は彼の喜びとなる。 2 子をしつける親は、/その子のお陰で楽ができ、/知人の間で自慢ができる。 3 わが子を教育する者は、敵にはねたまれても、/友人たちにはその子を誇りとすることができる。 4 父親がこの世を去っても、/消えてしまったわけではない。父親そっくりの子が、後に残っているからだ。 5 父親は生きている間、わが子を見て喜び、/この世を去るときにも、悲しむことがない。 6 敵に報復してくれる者を彼は後に残し、/友人に恩返ししてくれる者を後に残すのだ。 7 子を甘やかす者は、傷の手当てに明け暮れ、/子がわめき叫ぶのを聞く度に、心を煩わす。 8 馬は馴らさなければ手に負えなくなり、/子はしつけなければ、わがままになる。 9 子供は、放任すればお前を驚きあわてさせ、/溺愛すれば、お前を嘆かせることになる。 10 子供と一緒になって笑い興じるな。さもないと、共に悲嘆に暮れることになり、/最後には、歯ぎしりをして後悔することになる。 11 若いときには気ままなことをさせるな。〔また、過ちを大目に見るな。 12 若いときには、腰を低くさせよ。〕/子供のうちに体罰を与えよ。さもないと強情になり、言うことを聞かなくなる。〔また、彼はお前の心痛のもととなる。〕 13 お前の子供をしつけ、子供のために苦労せよ。さもないとその子は非行に走り、お前を困らせる。 健康 14 貧しくても健康で体力のある方が、/裕福で病気に苦しんでいるよりはよい。 15 健康で丈夫な体は、あらゆる黄金にまさり、/強じんな精神は、莫大な財産にまさる。 食べ物について 16 体の健康にまさる富はなく、/心の喜びにまさる楽しみもない。 17 つらい生活を送るよりは、死んだ方がよく、/長く患うよりは、永遠の安息の方がよい。 18 食欲を失った者の前に、並べられたごちそうは、/墓に供えられた食べ物と同じである。 19 偶像に供え物をしても無駄ではないか。食べることもかぐこともできないのだから。主に懲らしめられている者も、これと同じである。 20 ごちそうを見ても、ため息をつくだけである。若い娘を抱いて、ため息をつく宦官と同じだ。〔強引に裁きを行う者もこれと同じである。〕 晴れやかな心 21 悲しみに負けて気力を失うな。あれこれ思い悩むことはない。 22 朗らかな心は、人を生気にあふれさせ、/喜びは長寿をもたらす。 23 気分を変えて心を奮い立たせ、/悲しみを遠くへ追い払え。悲しみは多くの人を滅ぼした。それは何の益にもならない。 24 ねたみや、怒りは寿命を縮め、/思い煩いは人を老けさせる。 25 快活な心は食欲を旺盛にし、/食べ物をおいしく味わわせる。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/30-9be6ac201a2887b0eb2a43e75dd10cbb.mp3?version_id=1819—

シラ 31

富について 1 夜も寝ないで富を蓄えれば体はやせ衰え、/その富が心配で眠れなくなる。 2 夜通し続く心配で、うたた寝さえもできない。重病が眠りを妨げるのと同じである。 3 金持ちは労苦して財産を蓄え、/仕事を休んでぜいたくな生活を楽しむ。 4 貧しい者は労苦しても、生きるのが精一杯で、/手を休めるとたちまち生活に困る。 5 黄金を愛する者は正しい者にはなれず、/金銭を追い求める者は金銭で道を踏み外す。 6 黄金がもとで多くの者が身を滅ぼした。彼らは滅亡と顔を突き合わせていたのだ。 7 黄金は、それに夢中になる者には罠となり、/愚か者は皆、そこにはまり込んでしまう。 8 清廉潔白な金持ちは幸いである。黄金を追いかけなかったから。 9 そういう人がいたら彼に祝意を表そう。民の間で、驚嘆すべきことを行ったのだから。 10 黄金の誘惑に打ち勝ち、/申し分のない生き方をした者はだれか。彼こそは大いに誇ってよい。法を犯しえたのに犯さず、/悪事を行いえたのに、行わなかった人はだれか。 11 その人の財産は揺るぎないものとなり、/会衆は彼の施しを数え上げ、たたえるであろう。 宴会の席での心得 12 豪華な食卓に着くような場合には、/舌なめずりしたり、/「すごいごちそうだ」などと言ったりするな。 13 意地汚い目つきは下品であるとわきまえよ。造られた物の中で、/目ほどさもしさを表すものはない。だから、人はごちそう一つ一つに目を潤ませる。 14 目に留まるものすべてに手を伸ばすな。人を押しのけてまで、皿の中のものを取るな。 15 同席の人を自分のことのように思いやり、/すべてのことに気を配れ。 16 出されたものは人間らしく食べよ。人に嫌われないように、音を立てて食べるな。 17 行儀をわきまえ、人より先に食べ終えよ。食い意地を張って、不快な感じを与えるな。 18 大勢の人と食卓を共にするときは、/他の者より先に手を出すな。 19 しつけを受けた者はわずかな量で満足し、/床に就いてからも、息苦しくなることはない。 20 程よく食べれば、安眠が得られ、/朝も早く起きられて、気分はさわやかである。食い意地の張った者は、不眠に悩まされ、/吐き気と腹痛に苦しむ。 21 無理やり食べさせられたときは、/席を外して吐きに行け。そうすれば楽になる。 22 子よ、わたしを侮らず、言うことを聞け。後になれば、わたしの言葉を悟るようになる。何をするにも節度を守れ。そうすればどのような病気にもかからない。 23 豪華な食事を振る舞う者を、人々は褒めそやす、/彼は本当に気前が良いと。 24 ごちそうを出し渋る者を、町中の人はなじる、/彼は全くけちなやつだと。 25 酒を飲んで男っぷりを見せようとするな。酒で身を滅ぼした者は多い。 26 かまどの火が鉄の質をあらわにするように、/酒も、飲んで争えば、高慢な者の本性を暴き出す。 27 […]

シラ 32

1 宴会の世話役に選ばれたなら、有頂天になるな。客の一人として、皆と同じようにふるまえ。彼らに心を配り、席に着け。 2 自分の任務をことごとく果たした後に着席せよ。そうすれば、みんなの楽しみがお前の喜びとなり、/事の運びが見事だというので誉れの冠を受ける。 3 年長者よ、語れ、それは当然のことだから。だが、要点を外さずに話し、音楽の邪魔をするな。 4 余興の最中には、あれこれとしゃべるな。時をわきまえずに、学識を見せびらかすな。 5 金の細工にはめ込まれたルビーの印章のように、/音楽の演奏は酒の席を引き立たせる。 6 金の台に飾られたエメラルドの印章のように、/歌の調べはぶどう酒の味をいや増す。 7 若者よ、必要なときだけ話せ。語るとしても二度、それも求められた場合のみ。 8 簡潔に話せ。わずかな言葉で多くを語れ。博識ではあっても寡黙であれ。 9 偉い人たちの間では、出過ぎたまねをするな。年輪を重ねた人たちのいるところでは、/やたらと無駄話をするな。 10 雷鳴がとどろく前に稲妻が走り渡るごとく、/慎み深い人にその人望は先立つ。 11 潮時と見たら、席を立ち、ぐずぐずするな。まっすぐ家へと急ぎ、道草を食ってはならない。 12 家では楽しく過ごせ。したいことは何でもせよ。しかし、高慢な言葉を吐いて罪を犯すな。 13 これらすべてのことに加えて、/お前を造られた方、/その賜物によって歓喜に酔わせる方を賛美せよ。 主を畏れる人 14 主を畏れる人は、教訓を受け入れ、/朝早く起き主を求める人たちは、/主から称賛される。 15 律法を究めようとする人は、これに習熟し、/偽善者は、これにつまずく。 16 主を畏れる人は、何が正しいかを見いだし、/その正しい行いは、光のように輝く。 17 罪深い者は、批判されることを嫌い、/独りよがりな見解を持つものだ。 18 分別のある人は、決して思慮に欠けることなく、/高慢な異邦人は、畏れなどみじんも持たない。 19 よく考えずに何事をも行うな。そうすれば、何をしても後で悔やむことがない。 20 危ない道を歩むな。そうすれば、石だらけの道でころぶことはない。 21 なだらかな道だからといって気を許すな。 22 お前の子供たちからも目を離すな。 23 何事をするにも自信を持て。これも掟を守ることなのである。 24 律法を頼みとする人は、掟に注意を払い、/主を信頼する人は、生活に困ることがない。 —https://cdn-youversionapi.global.ssl.fastly.net/audio-bible-youversionapi/531/32k/SIR/32-7121ca4e61b3542adcd242af9ad31052.mp3?version_id=1819—

シラ 33

1 主を畏れる人に、災難はふりかからない。試練に遭っても、その度に救い出される。 2 知恵ある人は律法を嫌わない。律法に誠実でない者は、嵐の中の小舟のようだ。 3 聡明な人は御言葉を信頼し、/律法は、彼にとって神託同様、頼りになるものだ。 4 話は前もって準備せよ。そうすれば聞いてもらえる。習得したことを整理してから答えよ。 5 愚か者の心は、馬車の車輪のようなもの、/その考えは、心棒のようにぐるぐる回る。 6 口やかましい友は、あたかも種馬のようなもの、/だれが乗ってもいななくのだ。 主の裁断 7 どうして、ある日はほかの日よりも重要なのか。一年のどの日にも、同じ太陽の光が注ぐのに。 8 これは主の裁断によって区別されたもの。主は季節と祝祭日を定められた。 9 ある日を高めて聖なる日とし、/他の日を平日と定められた。 10 人間は皆、大地からのもの、/アダムは土から造られた。 11 主は、あふれるばかりの知識によって、/人々に違いをつくり、/それぞれに、異なった道を歩ませられた。 12 ある者を祝福して高め、/ある者を聖別して、みもとに近づかせられた。しかし、他の者を呪って、卑しめ、/彼らをその地位から退けられた。 13 陶器職人がその手にある粘土を、/思うままに形づくるように、/造り主は御手の内にある人間を、/思うままに裁かれる。 14 善が悪と相対し、/命が死と相対しているように、/罪人は信仰深い人と相対している。 15 いと高き方が造られたすべてのものに目を注げ。二つずつどれもがそれぞれ対になっている。 16 わたしは目を覚ましている最後の者だった、/摘み取る者が残したぶどうを集める者のように。 17 わたしは、主の祝福を受けて早くそこへ着き、/摘み取る者と同じように、/搾り桶をいっぱいにした。 18 知ってほしい。わたしが労苦したのは、/自分のためだけではなく、/教訓を求めるすべての人のためであったことを。 19 わたしの言葉を聞け。民の上に立つ者たちよ。会衆の指導者たちよ、わたしに耳を傾けよ。 財産 20 息子や、妻、兄弟や友人であっても、/お前が生きているかぎり、/お前の上に権力を振るわせるな。また、他人に財産を与えるな。さもないと、後悔して取り戻したくなる。 21 お前の内に命があり、息があるかぎり、/だれに対しても、自分の生き方を変えるな。 22 息子たちにねだられている方が、/彼らの助けを当てにして暮らすよりましだ。 23 事を行うにあたってはすべてに秀で、/お前の名誉に泥を塗るな。 24 お前の寿命が尽きる日、/息を引き取る時に、財産を譲り渡せ。 召し使い 25 ろばには、まぐさと鞭と重い荷物を、/召し使いには、パンとしつけと仕事を与えよ。 26 召し使いは厳しくしつけて働かせよ。そうすればお前はくつろげる。彼の手を休めさせると、自由を要求してくる。 […]

シラ 34

夢みることのむなしさ 1 良識のない者はむなしく根拠のない望みを抱く。夢は愚かな者たちを空想へと駆り立てる。 2 夢を得ようとする者は、/影を捕まえようとしたり、/風を追いかける者と同じだ。 3 夢の中で見るものは映像にすぎず、/鏡に映った自分の顔のようなもの。 4 汚れたものからどうして清いものが、/偽りからどうして真実が、取り出せようか。 5 占い、前兆、夢のたぐいは、無意味なもの。陣痛の中で思い描く、女の妄想のようなもの。 6 いと高き方が配慮して送ったのでないかぎり、/これらのことに、心を奪われるな。 7 多くの人々は夢に惑わされ、/これに望みをかけては身を滅ぼした。 8 律法は、そのような偽りによっては全うされず、/知恵も誠実な人の口から出てこそ全うされる。 旅 9 旅をした人は、多くのことを知っており、/経験豊かな人は、洞察に富んだ事柄を語る。 10 経験の乏しい者は、わずかなことしか知らない。[11]しかし、旅をした人は、広い知識を身につける。 11 [12]わたしは旅をして、多くのことを見た。わたしが悟った事は、語り尽くせない。 12 [13]わたしは死ぬほどの危険に何度も出会った。しかし、これまでの経験のお陰で助かった。 主を畏れる人の幸い 13 [14]主を畏れる人の霊は生き永らえる。[15]自分を救ってくださる方に、信頼しているから。 14 [16]主を畏れる人は何事にもおびえることがなく、/決して臆病風を吹かさない。主にこそ彼は信頼しているから。 15 [17]主を畏れる人の魂は幸いである。[18]彼は、だれを頼みとし、だれを支えとするのか。 16 [19]主の目は、主を愛する者の上に注がれている。主は、力強い盾、堅固な支え、/熱風から守る避難所、真昼の日ざしを防ぐ陰、/転ばないように防ぎ、倒れないように助ける者。 17 [20]主は彼らの魂を昂揚させ、目に輝きを与え、/健やかな命と祝福を授けられる。 受け入れられないいけにえ 18 [21]不正に得たものを、いけにえとして/献げるなら、その献げ物は汚れた物である。[22]不法を行う者の献げ物は、主に喜ばれない。 19 [23]いと高き方は、不信仰な者の供え物を喜ばれず、/どれほどいけにえを献げても、罪は贖われない。 20 [24]貧しい人の持ち物を盗んで、/供え物として献げるのは、/父親の目の前でその子を殺して、/いけにえとするようなものだ。 21 [25]貧しい人々にとって、パンは命そのもの。これを奪い取るやからは、冷血漢だ。 22 [26]隣人の生活の道を奪う者は彼を殺すようなもの。[27]日雇い人の賃金を巻き上げる者は、人殺しだ。 23 [28]一人が建て、もう一人がそれを壊すなら、/無駄骨を折るのみで、何の益があろうか。 24 [29]一人が祈り、もう一人が呪うなら、/主は、どちらの声に耳を傾けられるであろうか。 25 [30]しかばねに触れた後、身を清めておきながら、/また、これに触れるとしたら、/洗い清めることに何の意味があろうか。 26 […]

シラ 35

受け入れられるいけにえ 1 [1]律法を守ることは、多くの供え物に匹敵し、[2] 掟に心を留めることは、和解の献げ物に、 2 他人の親切に報いることは、穀物の献げ物に、[4] 施しをすることは、感謝の献げ物に匹敵する。 3 [5]主に喜ばれるには、悪事に手を染めず、/贖いを受けるには、不義に手を染めないことだ。 4 [6]献げ物を携えずに、主の御前に出てはならない。[7]これらすべては掟が命じていることだから。 5 [8]正しい人の供え物は、祭壇に脂肪を滴らせ、/その香ばしい香りはいと高き方の御前に昇る。 6 [9] 正しい人のいけにえは、主に受け入れられ、/記念の供え物は、忘れ去られることはない。 7 [10]あふれる心で主を賛美し、/お前の労働の初穂を出し惜しみしてはならない。 8 [11]どのような献げ物も、喜びにあふれた顔で供え、/喜んで十分の一を奉納せよ。 9 [12] いと高き方から、豊かに受けたのだから、/あふれる心で、できるかぎりのものを献げよ。 10 [13] 主は必ず報いてくださる方であり、/七倍にしてお前に報われる。 苦しみ悩む人への神の憐れみ 11 [14]主にわいろを贈ろうなどとするな。お受け取りにはならないから。 [15]不正ないけにえを頼みとするな。 12 主は裁く方であり、/ 人を偏り見られることはないからだ。 13 [16]貧しいからといって主はえこひいきされないが、/虐げられている者の祈りを聞き入れられる。 14 [17]主はみなしごの願いを無視されず、/やもめの訴える苦情を顧みられる。 15 [18]やもめの涙は頬を伝って流れているではないか。[19]その叫びは、涙を流させた者を責めている。 16 [20]御旨に従って主に仕える人は受け入れられ、/その祈りは雲にまで届く。 17 [21] 謙虚な人の祈りは、雲を突き抜けて行き、/それが主に届くまで、彼は慰めを得ない。 18 彼は祈り続ける。いと高き方が彼を訪れ、 [22]正しい人々のために裁きをなし、/正義を行われるときまで。 19 主はためらうことなく行動し、/悪人どもを我慢なさらない。 20 主は必ず無慈悲な者の腰を打ち砕き、 [23]異邦の民に報復される。 21 また、多くの傲慢な者たちを滅ぼし尽くし、/不正な者たちの笏を打ち砕かれる。 22 […]

シラ 36

イスラエルのための祈り 1 [1]万物の神である主よ、/わたしたちを憐れんでください。[2]すべての異邦人にあなたへの畏れを/抱かせてください。 2 [3]御手を異邦の民に向けて上げ、/御力を目の当たりに見せてやってください。 3 [4]わたしたちにとって、あなたが聖であることを/彼らに示されたように、/彼らに対しても、あなたが偉大であることを、/わたしたちに示してください。 4 [5]主よ、わたしたちが悟ったように、/あなたのほかに神はおられないことを、/彼らにも悟らせてください。 5 [6]しるしを新たにし、不思議な業を繰り返して [7]あなたの手、右の腕に栄光を現してください。 6 [8]憤りを起こし、怒りを注ぎ、[9]反対者を滅ぼし、敵対者を破滅させてください。 7 [10] あなたが定められた時を思い出し、/その時を速めてください。人々があなたの力ある業を、/語るようにしてください。 8 [11] 生き残った者は、燃え盛る怒りに呑み込まれ、/御民を虐げた者たちは、滅びるように。 9 [12]敵の支配者たちの頭を打ち砕いてください。彼らは、「我々と肩を並べる者はだれもいない」と言っているのです。 10 [13a]ヤコブのすべての部族を集め、[16b] 昔のように、彼らに遺産をお与えください。 11 [17] 主よ、憐れんでください。御名によって呼ばれる民、/あなたの長子とされたイスラエルを。 12 [18]慈しみを示してください。あなたの聖所がある町に、/あなたが安息の場所とされたエルサレムに。 13 [19]どうか、シオンをあなたへの賛美の歌で/満たしてください。また、神殿をあなたの栄光で満たしてください。 14 [20]初めに創造された民に、あなたの約束を果たし/御名によって語られた預言を成就してください。 15 [21]あなたを待ち望む人々にふさわしい報いを与え、/預言者たちの正しいことを立証してください。 16 [22]主よ、御民に対する慈しみによって、/僕らの祈りを聞き入れてください。そうすれば、/ 17 あなたが永遠の神、主であることを/地上のすべての人は認めるようになるでしょう。 賢い選択 18 [23]どんな食物も腹には入る。だが、食物にもよしあしがある。 19 [24]舌が獣の肉の味を見分けるように、/鋭敏な心は偽りの教えを見破る。 20 [25]ねじけた心は悩みを引き起こす。経験豊かな人は、それに的確に対処する。 21 [26]女は、どのような男にも、身を任せるが、/男は、あの娘よりはこの娘をと、えり好む。 22 [27] 顔形の美しい女は人を喜ばせる。これにまさって人が願い求めるものはない。 23 [28]女の話しぶりが優しく、穏やかであるなら、/その夫はどんな男よりも運が良い。 24 […]

シラ 37

友人 1 友人は皆こう言う。「わたしも君の親友だ。」しかし、名ばかりの友人もいる。 2 仲間や友人が敵に回ってしまうのは、/死ぬほどの悲しみではなかろうか。 3 ああ、邪悪な思いよ、お前はどこから紛れ込み、/大地を裏切りで覆うことになったのか。 4 友人がうまくいっているときは調子を合わせ、/不運のときには、顔を背ける仲間もいる。 5 自分の腹を満たすためだけに/苦労を共にしているような仲間は、/いざ戦いとなれば、盾を取って身を隠す。 6 友人をお前の心に留め、/裕福なときにも彼を忘れてはならない。 助言者 7 助言者は皆、自分の助言を推奨する。しかし、自分の利益のために助言する者もいる。 8 助言者には気をつけよ。まず、彼が何を得たいと思っているかを見破れ。自分の利益のために助言するのだろうから。さもないと、お前はどんな貧乏くじを/引き当てるか分からない。 9 彼は言う。「あなたの行く手は明るい」と。そして、お前に何が起こるかを、/わきに立って眺めている。 10 お前を疑ってかかる者には相談するな。お前をねたむ者には、胸の内を明かすな。 11 女のことでは、妻に、/戦争については、臆病者に相談するな。取り引きについては、商人に、/売り込みについては、買い手に、/また、謝礼については、けちな者に、/親切については、薄情者に相談するな。仕事については、怠け者に、/仕事の完成については、臨時雇いの者に、/また、困難な仕事については、/骨惜しみをする召し使いに相談するな。このような連中のどんな助言にも心を留めるな。 12 むしろ、掟を守っているとお前が考える/信仰深い人とつきあえ。彼はお前と気持を一つにし、/お前が失敗したとき、思いやりを示してくれる。 13 何よりも心に浮かんだ考えを大切にせよ。これ以上に頼りになるものはないのだから。 14 高い所から見張る七人の監視役にまさって、/人の魂は、時として、その人自身に語りかける。 15 これらすべてにまして、いと高き方に求めよ。お前が、真理の道を正しく歩めることを。 知恵と悟り 16 すべての仕事は言葉をもって始まり、/考察は、あらゆる行動に先立つ。 17 心にはいろいろな事柄が刻まれており、 18 四つのものとなって現れ出る。善と悪、生と死がそれである。そして、これらを常に決定するものは舌である。 19 多くの人々を教え導くほど賢くても、/自分のことについては全くだめな人もいる。 20 巧みに言葉を操って、嫌われる者もいる。こういうやからは、食べ物にも事欠く。 21 主から恵みが与えられなかったので、/すべての知恵に欠けているのだ。 22 知恵ある人は自分自身の生活を豊かにし、/悟りは人の体に実を結ぶ。 23 知恵ある人は自分の同胞を教え導き、/悟りは確かな実を結ぶ。 24 知恵ある人はあふれるほどの称賛を受け、/会う人皆から幸せだと言われる。 25 人の命の日数は数えられるが、/イスラエルの日々は限りがない。 26 知恵ある人は同胞から誉れを受け、/その名はいつまでも残る。 […]